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組織風土、組織開発

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Purpose経営、組織の変革、など関心のあることを徒然なるままに・・・
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#経営

未来の雇用者への手紙

未来の雇用者への手紙

Harvard Business Reviewから『Z世代から未来の雇用者への手紙』。
まさに今ビジネス界にデビューしようというZ世代(1990年代中盤〜2000年代終盤生まれの世代)の目線を通して企業のあるべき姿を論じるエッセイです。

生まれた頃からスマホに接し、SNSを通じて自分の考えを発信し他者と繋がることに長けた彼らは、成熟した、しかし先行きの不透明な世界しか知らない世代と言えます。

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責任と権限の所在

責任と権限の所在

週末の日経MJから『サンリオ「第二の創業」へ 〜32歳社長、本気で変える』。

昨年、創業社長である祖父の辻信太郎氏(現会長)から社長職を継いだ孫の辻朋邦氏(32)が取り組む経営改革。同氏は改革の3つの柱をそれぞれ担う執行役員を外部採用しました。

1960年創業の同社はこれまで、ハローキティに代表されるキャラクターを中心に、物販や映像、テーマパーク運営など多角的なビジネスを展開してきました。

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学ぶべきは「国語」

学ぶべきは「国語」

7/14(水)の日本経済新聞から、『「普段着の日本語」学ぼう 哲学者が説く 論理力の鍛え方』。

 SNSなどのソーシャルメディアを通じ、背景や前後の文脈が分からないままに断片的な言葉が流通し、広がっていくことで、言葉と言葉をつないで理解、議論する論理能力が低下していくことを危惧しています。

 そうした断片的な言葉は「共感」か「反発」のいずれかしか生み出しません。「共感」は人間が持つ大事な能力の

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ミドルマネジメントは、ルーターからリーダーへ

ミドルマネジメントは、ルーターからリーダーへ

ハーバードビジネスレビューから、『中間管理職が組織のつなぎ役を担う時代は終わりつつある』。

コロナ禍による働き方の変化は、ミドルマネジメントに対して"ルーター"ではなく、本来の"リーダー"としての役割を果たすことを求めるようになった、という内容のエッセイです。

 決められた場所、時間帯に集うメンバーを監視し、仕事量を把握する、というスタイルが通用しなくなり、一方で重要な情報や意思決定の共有は電

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ナラティブカンパニー

ナラティブカンパニー

本田哲也氏著『ナラティブカンパニー 〜企業を変革する「物語」の力』。

筆者は、昨今耳にすることが多くなってきた「ナラティブ(Narrative)」という言葉を「物語的な共創構造」と定義しています。

本書は、より多様化し、社会意識が高まった消費者から選ばれる企業には消費者や株主、従業員が共感する「こういう社会だったらいいよね」という理想があり、人はその理想に自分の物語を重ね合わせ、その企業の商品

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リーダー自身が組織変革の障壁となる3つの要因

リーダー自身が組織変革の障壁となる3つの要因

ハーバードビジネスレビューから、『リーダー自身が組織変革の障壁となる3つの要因』。
多くの企業で変革が成功しない原因が、「変革に必要な仕事の量の過少見積り」と「組織能力の過大評価」であるとし、変革プロジェクトが陥りがちなワナについて具体的な事例をもとに解説しています。

まずリーダーは、変革のための様々な施策を講じる際、変革を実際に起こす従業員が引き続き日常業務もこなしていることを忘れてはなりま

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(新刊)考える経営学

(新刊)考える経営学

有斐閣ストゥディア社の新刊『考える経営学』。

前半で経営学や経営戦略論の基本的なフレームワークを「図」ではなく「ストーリー」で解り易く解説した後、後半ではマネジメントやリーダーシップ、組織変革など、人と組織にフォーカスして、組織心理学、組織行動論、人的資源管理論などのセオリーが簡単な例をもとに記されています。

第9章「よい出会いをどうデザインするか 〜採用と心理的契約」(服部泰宏氏著)

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ワイズカンパニー

ワイズカンパニー

野中郁次郎・竹内弘高 著『ワイズ・カンパニー』(東洋経済新報社)

 企業の持続的なイノベーションには、1996年に著された名著『知識創造企業』で解き明かした“形式知”と“暗黙知”に加え、“実践知”(フロネシス)が不可欠であること、また今日のような不確実な世の中においては、経営の根幹に必要なのは資本主義的なデータに基く戦略(アウトサイドイン)ではなく、経営者の主観的な理想(望む未来)を実現する“共

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リ・イノベーション

リ・イノベーション

米山茂美著『リ・イノベーション ー視点転換の経営』(日本経済新聞社)

新しい製品やサービス、事業システムの開発を通して、新たな社会的・経済的価値を創造する「イノベーション」に対して、本書のテーマである「リ・イノベーション」は、既に存在する知識・資源を改めて捉え直し、そこに新たな価値や意味を見出すことを指します。

画像の鮮明さや操作性に競争軸があった家庭用ゲーム機に、「家

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「知的な勇気」の文化がイノベーションを育む

「知的な勇気」の文化がイノベーションを育む

Harvard Business Review から『「知的な勇気」の文化がイノベーションを育む―組織の脆弱性を受け入れ、心理的安全性を高める7つの方法』

本稿で筆者は、イノベーションを起こそうと必死に取り組むにもかかわらず、組織に新たなアイデアが枯渇し、衰退していく原因は「知的な勇気」の消失にあるとしています。

「知的な勇気」とは、恥をかいたり、疎外されたり、何らかの

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“よそ者”דわか者”דバカ者”=イノベーション

“よそ者”דわか者”דバカ者”=イノベーション

昨夜(12/14)は、グローバル人財研究会・人材系スペシャリスト養成講座共催のオンラインイベント『第2回Premium研究会 〜人材系ビジネスと地方創生』を聴講しました。

講師は、数々の地域活性化プロジェクトに携わってこられた岩田佑介先生(立命館大学客員教授)。
岩田先生が携わってこられた様々な事例を通して、地域産業、地方経済の課題について知ることができました。そしてその

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パーパスと世界観

パーパスと世界観

「テスラはエネルギーマネジメントで生まれた余剰電力を消費者同士で売り買いする社会を見据えている。エアコンを単なるハードとしては見ていない」(記事より)

 新規ビジネスだけでなく、既存のビジネスにおいても戦略や方針を打ち出す時にはこういった"世界観"が不可欠です。

 それは「Purpose(パーパス)」にも通じ、共に未来を目指す"仲間"の共感、共鳴を得る上で重要なのです。

ビジョンを語って反応を見る・・・それは面接ではありません

ビジョンを語って反応を見る・・・それは面接ではありません

 ダイヤモンド・オンラインから『実績が超優秀でも組織を壊す「要注意人材」を、面接でどう見抜くか』。「これは良い人材だ」と思って採用したはずの人が組織に馴染めずさまざまな問題を引き起こし、業績に貢献するどころか成長の足かせになってしまう。そんな失敗をしないために経営者が気を付けることとは。

 筆者は、採用時に候補者の過去の実績に惑わされ、”カルチャーフィット”を見抜く目に欠けているケースが少なくな

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70歳定年はすぐそこ

70歳定年はすぐそこ

 ビジネス+ITの最新記事から、『今後起きる「シニア争奪戦」、企業側の勝負は「これから2~3年」だ』

 2021年施行予定の「改正高齢者雇用安定法」。企業には本人の希望に応じて70歳までの就労機会の確保が義務付けられます。
「70歳まで“使えないオジサン”の面倒を見なければならない」、「年金も十分にもらえないから70歳まで働かざるを得ない」、といったネガティブな文脈で語られることが多い「定年延長

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