甘露煮

考えるのをやめられない。 本、食、音、哲学、現代思想とかなんとか。 卒論はレヴィ=スト…

甘露煮

考えるのをやめられない。 本、食、音、哲学、現代思想とかなんとか。 卒論はレヴィ=ストロース氏に関係したものを書きました。

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もう名前も覚えていないけれど、倫理の先生と話がしたい。

これぞ、というものとの出会い。 その中でも、当初は気にも留めない場合。 日常の一部として普通に通り過ぎてしまって、 後から「ああ、あれはとても大事なできごとだっ…

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緩衝材としての優等生

義務教育卒業までの自分について、 さぞ扱いやすかっただろうなあ、と思う。 過去の自分へのねぎらいを込めて書きたい。 中学卒業までの私 私は、突出した才のない優等…

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2年前
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本を読む 図書館編

子供の頃から、本が好きだった。 本ばかり読んでいて、どれもこれも買ってはもらえないので、図書館にも通っていた。 地元の図書館は中規模くらいで、自転車で陸橋を越え…

甘露煮
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ずっと「女性になっていく自分」に違和感があった話

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甘露煮
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己を知る、ということ

カミノユウキさんの「内向型人間だからうまくいく」を読みました。 結論から申し上げます。読んで良かった。出会えて本当によかった。 内向型の人間にも、そうでない人に…

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ものごころつくころ

人間って、それぞれ、一人ひとり、違うんですよね。 わかっているつもりでも、ふとした時に、理解したつもりになっているだけなんだとを思い知る。 最近思い知ったのは、…

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友人とタイミング

「中学校でできた友達っていうのは、きっと一生ものになるから。」 小学校卒業の日、クラス担任の先生の言葉だった。 だからこれからも一日一日を大切に、このクラスの仲…

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”料理が好き”の破壊力

こんばんは。 貴方は、料理はお好きですか?  私は結構好きです。 Googleで検索すると、料理は「材料に手を加えて、食物をととのえ作る(=理)こと。調理。また、こし…

甘露煮
4年前
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もう名前も覚えていないけれど、倫理の先生と話がしたい。

もう名前も覚えていないけれど、倫理の先生と話がしたい。

これぞ、というものとの出会い。

その中でも、当初は気にも留めない場合。

日常の一部として普通に通り過ぎてしまって、

後から「ああ、あれはとても大事なできごとだったなあ」と思いつくようなこと。

今や日常の一部になった哲学というものと出会ったとき、当初はそこまで感動を覚えたわけではなかった。

高校2年生、社会科目で、倫理の授業が始まった。

なんと履修は1年間だけだという。短い。

倫理とい

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緩衝材としての優等生

緩衝材としての優等生

義務教育卒業までの自分について、

さぞ扱いやすかっただろうなあ、と思う。

過去の自分へのねぎらいを込めて書きたい。

中学卒業までの私

私は、突出した才のない優等生だった。

勉強だけはできるけど、それも別に学年で1番というほどではない。

他の運動や、芸術科目、コミュニケーション力は並前後。

なんといっても、遠慮がちで空気を読む。

人が良かったわけではない。

ただ他人より小心者で、他

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本を読む 図書館編

子供の頃から、本が好きだった。

本ばかり読んでいて、どれもこれも買ってはもらえないので、図書館にも通っていた。

地元の図書館は中規模くらいで、自転車で陸橋を越えるのが大変だったけど、静かで整然としていて好きだった。

読みたい本が増えるにつれていろんな棚に行くようになって、図書館を攻略していく感じも気持ちよかった。

子供立ち入り禁止の看板の先に、大人専用の自習スペースがあるのを見つけたり。

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ずっと「女性になっていく自分」に違和感があった話

ずっと「女性になっていく自分」に違和感があった話

anone, というセクシュアリティ分析を受けました。

小学生の頃からずっと、「女性になっていく自分」に違和感があった。

だから、セクシュアリティの話には元々興味がありました。

10代の頃、ジェンダーという言葉を知ったときは本当に嬉しかった。

社会的な性と、生物的な性があるという考え方に救われた。

でも、そこでも救いきれなかった違和感があった。

残された違和感たちに明確な説明を与えてく

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己を知る、ということ

己を知る、ということ

カミノユウキさんの「内向型人間だからうまくいく」を読みました。

結論から申し上げます。読んで良かった。出会えて本当によかった。

内向型の人間にも、そうでない人にも、読んでほしいです。

内向型の人には、生き方の参考にしてほしい。自分を知ることで、少しでも生きやすくなってほしい。

そうでない人には、こんな人間たちもいるのだということを知ってほしい。そしてできれば、なぜそういう性質なのか、知って

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ものごころつくころ

ものごころつくころ

人間って、それぞれ、一人ひとり、違うんですよね。

わかっているつもりでも、ふとした時に、理解したつもりになっているだけなんだとを思い知る。

最近思い知ったのは、これです。

「物心がつく年齢」。

辞書を引くと、なんとこれまたわかった気でいたのですがそうではなかった。「世の中のいろんなことがわかりはじめる」ことだそうです。いや、長期記憶が稼働し始めた頃とばかり思っていた。

さて覚え違いが判明

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友人とタイミング

友人とタイミング

「中学校でできた友達っていうのは、きっと一生ものになるから。」

小学校卒業の日、クラス担任の先生の言葉だった。

だからこれからも一日一日を大切に、このクラスの仲間と一緒に、頑張っていって欲しい。そんな締めくくりだったと思う。

私たちの小学校は市立で、学年で数人程の中学受験組を除いて、ほとんどがそのまま市立の中学校にあがる地域だった。中学校では、市内の3つの小学生たちが集う形になる。

周りの

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”料理が好き”の破壊力

”料理が好き”の破壊力

こんばんは。

貴方は、料理はお好きですか? 

私は結構好きです。

Googleで検索すると、料理は「材料に手を加えて、食物をととのえ作る(=理)こと。調理。また、こしらえた食べ物。」と出てきます。実はお菓子作りも料理と考えていいんですよね。

さて問題は、料理の好き嫌いではないのです。

料理が好きか嫌いかを表明したときの日本社会一般の反応です。

「女子力高い」「いいお嫁さんになれるよ」「

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