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#石井光太

ルポ スマホ育児が子どもを壊す 石井光太2024年新潮社№828

ルポ スマホ育児が子どもを壊す 石井光太2024年新潮社№828

現代社会が、成長段階の子ども達に
どんな影響を与えているか可視化しようと、
保育園から高校まで、
200人以上の教師に取材を重ねた衝撃のレポート。

■保育園
園から公園へ。
着いても、無表情で立ちすくむ。
彼らは外で自由に遊んだ経験がないので、
遊び方わわからない。
保育士が遊び方を教えるとするけれど、
自ら遊びを考えることがない。
・大人に余裕が無くなった、親の監督責任が問われるようになった

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無縁老人 -高齢者福祉の最前線-石井光太2024年潮出版社№755

無縁老人 -高齢者福祉の最前線-石井光太2024年潮出版社№755

世界最大の高齢化大国に生きている私たちは、
もう高齢者の身に起きている現実に
背を向ける余裕はないはずだ。
まだ目をそらして問題を先送りにするのか、
今こそ目を見開いて未来を変えていくのか。
日本の将来は、
読者一人ひとりの決断にかかっているのだ。

2018年から2021年で
高齢者のご遺体の引き取りなしが
105,773人
高齢者割合
世界一の日本は29.1%
2040年には35.3%予測。

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近親殺人 -そばにいたから-石井光太2021年新潮社№740

近親殺人 -そばにいたから-石井光太2021年新潮社№740

殺す方か、殺される側か――。https://amzn.to/3SYXPi5

自分が殺さなければ、殺される。
殺す以外にこの苦しみから逃れられない。
ひとりで問題を抱え、外に相談出来ない。
家族間殺人の場合、
遺族は加害者家族であり、被害者家族でもある。
抵抗出来ない幼子の殺すのは擁護しようがない。

原因は様々でどれか一つと言う訳ではなく、
複雑に絡み合っている。

引きこもり、望まぬ妊娠、児童

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ニッポン異国紀行―在日外国人のカネ・性愛・死 石井光太2012年NHK出版№717

ニッポン異国紀行―在日外国人のカネ・性愛・死 石井光太2012年NHK出版№717

在日外国人の知られざる世界。
12年前の本なので、今はかなり変化していると思いますが、
本当に知らないことだらけで面白い。
移民政策が他国でデメリットの方が多いのに
爆増する移民。
文化、宗教の違いを尊重し合わないと
トラブルの元になります。

飛行機の自分のトランクの横に棺桶があるかもしれない。
死亡したが、宗教上の理由で火葬が出来ない。
エンバーミングで防腐処理し、飛行機で母国へ送る。

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日本の貧困のリアル -世界と比べてわかる-石井光太2023年PHP研究所№680

日本の貧困のリアル -世界と比べてわかる-石井光太2023年PHP研究所№680

世界第3位のGDPを誇る日本。
しかし実際には、
「先進国中ワースト4位の貧困国」

日本と途上国の「貧困」の違いを知ることで、
様々な課題が見えてくる。
モノはあるのに、貧困。
日本はそんな相対的貧困。
多くが精神的な貧しさの中から悲劇が起こる。
コミュニティから切り離され、
福祉という制度に依存することで孤立してしまう。
ここが途上国の絶対的貧困との大きな違い。

ギニア出身のタレント曰く

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レンタルチャイルド 神に弄ばれる貧しき子供たち 石井光太2012年11月新潮文庫№671

レンタルチャイルド 神に弄ばれる貧しき子供たち 石井光太2012年11月新潮文庫№671

インドのレンタルチャイルド。
赤子がさらわれ、手足を切られ、
物乞いをさせられる子ども達が存在する。

子どもを抱えて物乞いする方が
たくさん恵んでもらえる。
だから子ども貸出し業がある。
肢体不自由だったり、
目が潰れている方がたくさん恵んでもらえる。
だからわざと傷つけられる。

衝撃的でした。
もうずっと顔しかめて読んでた。
インド、ムンバイでの路上生活者から
マフィアにまで命懸けの踏み込ん

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祈りの現場~悲劇と向き合う宗教者との対話~石井光太2015年サンガ№6

祈りの現場~悲劇と向き合う宗教者との対話~石井光太2015年サンガ№6

宗教者は人の窮地にどう寄り添うのか。

色んな宗派の僧侶、神父さんとの対談。

東日本大震災
西成あいりん地区
刑務所
伊豆大島噴火
広島の原爆

人の悲しみに寄り添うのって
本当に難しいし
こうするのが正しい!なんて
正解はない。
自分で考え続けるべき課題。
「救う」ではない。
この方たちは宗教ビジネスとは
縁遠い本当の宗教者なんだなぁ。

読んで頂きありがとうございます。
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ヤクザ・チルドレン 石井光太2021年大洋図書№650

ヤクザ・チルドレン 石井光太2021年大洋図書№650

宗教二世ならぬ、暴力団二世。
決して表には出てこない世界。
それでなくても家庭内の問題は、
表面化しにくい。
石井光太さんが取材し
記録した14名の二世たち。
あまりにも壮絶な人生。
子どもはある程度大きくなるまで、
それが当たり前だと思う。
母親がパートナーを取っかえ引っ変え。
注射器が家中に落ちている。
親に刺青がある。
舎弟が出入りする。
暴力での支配。

暴対法、暴排条例で、暴力団は大きく

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ルポ自助2020- -頼りにならないこの国で- 石井光太2022年筑摩書房№605

ルポ自助2020- -頼りにならないこの国で- 石井光太2022年筑摩書房№605

私たちは、それでも生きていく――

2020年から始まった異常事態。
人の数だけドラマがあったのでしょう。
中小企業倒産。
音楽業界。
飲食業界。
医療業界。
高齢者施設。
保育園、学校。
児童相談所。
定時制高校。
親と会えない難病の子どもたち。

******************************

たくさんの爪痕を残した
過剰な感染対策。
免疫が低下して、
様々な病気が増えている。

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津波の墓標 2013年1月徳間書店

津波の墓標 2013年1月徳間書店

私の大好きなルポライター石井さんの著書。
「遺体」では描ききれなかったルポ。
テレビや新聞では報道出来ないことも
本当にたくさんあるんですね。

視聴者、読者が望む映像を撮るマスコミ。
ブルーシートを引き剥がしてまで遺体の顔を写真に収める。

本社 は東京から命令するだけ。フリーのカメラマンは断れない立場
本社が「いいニュースを」といえば現地はまだまだ凄惨な状況でも、
明るいニュースを無理やり送る

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きみが世界を変えるなら 言葉を武器に変えて 石井光太2016年7月ポプラ社

きみが世界を変えるなら 言葉を武器に変えて 石井光太2016年7月ポプラ社

言葉は、きみの人生を変えるだけの力がある!
困難をひっくりかえした人生の先輩たちは、みな、言葉という武器を持っていた。あきらめるまえに、きみも、その武器を手に入れてみないか。

石井光太さんから中高生へ向けてのメッセージ本。自分の思いを言葉に出来るか否か。これによって大きく未来を変えることが出来る。たくさんの事例をあげて伝えている。

子どもだからこそ出来ること
大人よりも子どもの訴えの方が世界を

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こどもホスピスの奇跡 短い人生の「最期」をつくる 石井光太2020年11月新潮社

こどもホスピスの奇跡 短い人生の「最期」をつくる 石井光太2020年11月新潮社

民間の子ども用ホスピスが2016年大阪にオープン。TURUMIこどもホスピス。難病の子ども達が短時間でも治療から離れ、家族や友人と笑いあって、生涯忘れない思い出をつくるための「家」
本書では難病の子ども達がどのような状況に置かれていたのか、小児医療の何を変革しようとしたのか。TURUMIこどもホスピスがたくされた夢とは?が書かれている。

■建設
最初の候補地宝塚市。だが高級住宅街ゆえ「死ぬ子ども

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世界の産声に耳を澄ます(1) 石井光太 2017年5月 朝日新聞出版

世界の産声に耳を澄ます(1) 石井光太 2017年5月 朝日新聞出版

命の重さは国によってちがうかもしれないが、一つの命がもつ可能性はすべて等しく無限だ

著者の石井光太さんは体当たりの取材でノンフィクションを書く。彼の作品に初めて出会ったのは10年程前。「レンタルチャイルド」あまりの衝撃作品でした。以後、彼の作品を追い続けています。小説も素晴らしい。
2012年石井さんは親になった。それをきっかけにこの取材の旅に出ることになった。

■グアテマラ
グアテマラでは宗

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「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち 
石井光太

「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち  石井光太

親が子どもを虐待死。
世間を震撼させた残虐な
事件を3つ取り上げ、
事件の背景を徹底的に取材したルポ。

共通することは
「負の連鎖」
「地域・社会の無関心」

加害者である親の生い立ちが
壮絶なんですね。
他の事件の加害者の背景も
愛情いっぱい注がれて育った人は
いないと思います。
もちろん生い立ちが壮絶でも
反面教師にして
まっとうに生きる人も多い。
違いは何かなと考えてみると、
人に「助けて

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