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おすすめの本一覧

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「誰かにおすすめしたい!」と思った本をまとめています。ジャンル不問。
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2023年6月の記事一覧

著…水野敬也『スパルタ婚活塾』

著…水野敬也『スパルタ婚活塾』

 読み手のことを「女」「お前」呼ばわりする乱暴な言葉遣いのため、1ページ目を読んだだけで挫折する人も多そうな本です。

 極端な内容も散見されるのですが、有益な情報も沢山載っているので、婚活中の女性は読まないと損だと思います。

 たとえば、

 ●男性がボディタッチされると「俺に気があるのでは!?」と勘違いしてしまうことを利用した自然な触れ方

 ●会話の内容に自然なツッコミを入れる・さりげなく

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作…ジョディ・レベンソン『ハリー・ポッター魔法グッズ大図鑑』

作…ジョディ・レベンソン『ハリー・ポッター魔法グッズ大図鑑』

 ハリー・ポッターシリーズといえば、そのストーリーの面白さは勿論、アイテムの魅力も見どころの一つ。

 この本には、全作に登場する主な魔法グッズたちの写真やイラスト、制作秘話がまとめられています。

 例えば、

 ●憂いの篩と記憶の戸棚
 ●忍びの地図
 ●金のスニッチ
 ●ホグワーツ城の絵画
 ●みぞの鏡
 ●日刊予言者新聞
 ●透明マント

 といったアイテムたちが紹介されています。

 名

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編著…東京都現代美術館『山口小夜子 未来を着る人』

編著…東京都現代美術館『山口小夜子 未来を着る人』

 雑誌広告やパリ・コレクションをはじめとする、様々なショットをまとめた本。

 わたしはこの本を読んでいて、「糸屋の娘は目で殺す」という言葉を思い出しました。

 切れ長の目。

 独特のアイライン。

 きっとこれまでに多くの人々が、この瞳にハートを撃ち抜かれてきたのでしょう。

 そしてこれからも。

 どの作品を見てもそう思わされます。

 沈黙しているのに雄弁…という印象を受けます。

 

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編…国際情勢研究会『世界で一番貧しい大統領と呼ばれたホセ・ムヒカ 心を揺さぶるスピーチ』

編…国際情勢研究会『世界で一番貧しい大統領と呼ばれたホセ・ムヒカ 心を揺さぶるスピーチ』

 「物に囲まれた生活=豊か=幸せ」といった既存の常識。

 それを超えたムヒカ氏のスピーチをまとめた本。

 といったムヒカ氏の言葉が心を揺さぶります。

 そう。

 命には限りがあるのです。

 富と名のつくものを得るために貴重な時間を削り、気づいたら人生の残り時間が短くなっているなんて…。

 本当に勿体ないことですよね。

 それでは、「自分らしい人生を生きた」と言えるのか分かりません。

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著…阿部紘久『文章力の基本 簡単だけど、だれも教えてくれない77のテクニック』

著…阿部紘久『文章力の基本 簡単だけど、だれも教えてくれない77のテクニック』

 「読み手に伝わりにくい文章」の例と、それを添削して「読み手に伝わりやすい文章」にした例が載っている本。

 前者は長ったらしくて、何を言いたいのかハッキリしません。

 後者はすっきりしていて、書き手の主張が一目瞭然です。

 また、この本には他にも、

 ●文章の前半と後半の噛み合わせ方
 ●「て・に・を・は」の使い分け方
 ●「話し言葉」と「書き言葉」の違い
 ●読点の打ち方

 といったも

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著…ニコラス・スパークス 訳…雨沢泰『きみに読む物語』

著…ニコラス・スパークス 訳…雨沢泰『きみに読む物語』

 世の中には「死が二人を分かつまで」という言葉がありますが…、きっとこの二人の恋にその言葉は当てはまらない、とわたしは思います。

 お互いを知れば知るほど、惹かれ合う。

 会う度に、何度でも恋をする。

 そばにいるのが当たり前。

 そういう二人ですから。

 きっと、どちらかが死んでしまったとしても、二人の恋が終わることは無いのでしょうね。

 と言うくらい、魂と魂がお互いを深く求め合って

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著…えま『えまの家計簿 貯めグセがつくお金レッスン』

著…えま『えまの家計簿 貯めグセがつくお金レッスン』

 わたしはこれまで、家計簿をつけようとしてはみたものの、三日坊主になることが多かったです。

 その大きな理由の一つは、「どの支出をどの項目に入れればいいの?」と考えているうちに面倒臭くなってしまったから。

 たとえば休日に友達と電車で遠くへ出かけてランチをした場合、電車代は交通費なの? レジャー費なの? ランチ代は外食費なの? 交際費なの…? と迷ったことがしばしば。

 この本の場合、複雑な

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著…葉室麟『洛中洛外をゆく。』

著…葉室麟『洛中洛外をゆく。』

 葉室さんが自身の小説にゆかりのある京都の名所を巡りながら、主人公たちに託した想いを語る本。

 どの名所も、和の空間特有の、静謐な中にも底知れぬ力強さを秘めています。

 その中で葉室さんが紡ぐ言葉は、哲学的なものばかり。

 例えば、仁和寺「遼郭亭」、養源院といった地に関連して書かれた『乾山晩愁』の中で、こう書いています。

 と。

 痺れます!

 きっと闇の美しさや、光とも影とも呼べぬ揺

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著…和田明日香『楽ありゃ苦もある地味ごはん。』

著…和田明日香『楽ありゃ苦もある地味ごはん。』

 生姜焼き、煮込みハンバーグ、餃子、酢豚、だし巻き卵といった人気の家庭料理のレシピをまとめた本。

 この本を読んでいると、家族や友達とみんなでワイワイ言いながら食事をするイメージが自然と浮かんできます。

 ●しろしろサラダ
 ●ピーザン
 ●エグゼイドかぶ

 といったユニークな名前の料理も紹介されていて、興味を惹かれます。

 お子さんが喜びそうですし、大人はお酒が進みそう!

 わたしは早

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著…市田ひろみ『おつきあいのお金と気持ちのつかい方』

著…市田ひろみ『おつきあいのお金と気持ちのつかい方』

 贈り物をする時は、物だけを送るのではなく、お礼の気持ちを示す「ひと言」を添える。

 といった心配りについて書かれた本。

 第1刷が発行されたのは平成14年。

 だから、令和元年の今とは世の中の事情が異なる部分もありますが、人間の気持ちというのは10年や20年くらいで急激に変わるものではないので、今読んでも参考になりました。

 わたしが特に共感したのは、急な訪問についてのページ。

 こ

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著…宮市稔子『ペットボトルと空き容器で作る レトロ家電とミニ雑貨』

著…宮市稔子『ペットボトルと空き容器で作る レトロ家電とミニ雑貨』

 昭和レトロなドールハウスを手作りする時の参考にしたくて読みました。

 ●ミルクガラス
 ●ホーローの照明
 ●おばあちゃんちにありそうな花柄の鍋や炊飯器やポット
 ●レトロなフォルムのフォークやスプーン

 といった作品の作り方が載っている本です。

 ペットボトル、フェルト、ゼリーの容器、飾りシール、アルミテープといった材料で作れます。

 型紙も付属しているので便利。

 わたしは特に単行

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著…かずのすけ『オトナ女子のための美肌図鑑』

著…かずのすけ『オトナ女子のための美肌図鑑』

 「お金も手間暇もかけてスキンケアをしているのに、お手入れすればするほど肌荒れしていく…」と悩んでいる方におすすめの本。

 皮肉たっぷりのイラストと辛口の文章が、最近スキンケア用品をあれこれ買ってしまった我が心にグサッと突き刺さります。

 が、書いてあることは確かに頷けることが多いです。

 スキンケアも、ヘアケアも、ボディケアも、やればやるほど綺麗になれる! といったメディアの情報が溢れてい

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著…小野理子、山口智子『恋文 女帝エカテリーナ二世 発見された千百六十二通の手紙』

著…小野理子、山口智子『恋文 女帝エカテリーナ二世 発見された千百六十二通の手紙』

 ポチョムキンが震える手で懸命に書いたとされる手紙が、わたしの心を打ちました。

 自筆による最期の手紙。

 愛するエカテリーナ二世に宛てて。

 死んでしまうから、もう会えない。

 もう会えないから、死んでしまう。

 わたしはポチョムキンが手紙に込めた想いを感じ取ろうとする度に、百人一首の藤原義孝の歌を思い出します。

 それは、

 「君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひ

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作…ジョナルノ・ローソン 絵…シドニー・スミス『おはなをあげる』

作…ジョナルノ・ローソン 絵…シドニー・スミス『おはなをあげる』

 夏目漱石が「愛しています」という言葉を「月が綺麗ですね」と訳した…という有名な逸話がありますよね?

 もしかしたら、「愛しています」という言葉は「お花をあげる」と訳すことも出来るかもしれません。

 そんなことを思わせる美しい絵本です。