あたしのような人間は昔からいて 僧院に住み喜捨と托鉢で生計を立てていた 時代は変わり 仏教寺院は自前のビジネスを展開 修行者の住む僧院なんていまは無いけど あたしに食料くれる人がいるなら もらって良いのでは? 経済的成功どころかお金にそもそも興味が無いんだもん喜捨托鉢で良くない?
日本の密偵として戦時下の満州を発ち 内蒙古、中国奥深く 敗戦後はラマ僧の巡礼者になりチベット、インド 鎖国のネパールを歩きに歩き 何度も窮地を脱し托鉢で命をつなぎ 8回ヒラヤマ越えした若き西川一三 8年間の潜行録は 『深夜特急』をしのぎ 570Pの大書も一気読みの 迫力があった