達磨の眼【本伝統文化を世界へ】

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達磨の眼【本伝統文化を世界へ】

ライブインテリジェンスアカデミーの公式noteです。日本の伝統文化を国内外に伝えていくためのブログです。当アカデミーの事業の一つである「仏画曼荼羅アート教室」の活動状況もアップしていきます。新たに当アカデミーがこのブログを運営していきますので、よろしくお願いいたします。

マガジン

  • 〇△▢の風景

    私が見つけたちょっと誇らしい心に沁みるお寺の風景を一緒に楽しんでいただこうと思っています。

  • 仏画曼陀羅アート

    仏画と般若心経などのお経を融合させてアート作品を作ります。仏画のもつ美しさ、お経の文字がもつ神秘さを重ねオリジナリティーあふれる仏教アートにチャレンジします。関西を中心に教室を展開しています。関心があれば、一緒に作品を作りましょう。

最近の記事

身の丈5.4メートルの大きな釈迦如来像「丈六さん」、後水尾天皇の身代わりに 【HOTOKEストーリーⅡ<戒光寺-丈六釈迦如来立像>】

前回紹介した「阿弥陀如来と二十五菩薩」の現世極楽浄土の寺院即成院の本堂横の路地をほんの少し歩くと戒光寺(かいこうじ)がある。その先の泉涌寺の大門までにはいくつかの塔頭寺院が並ぶ。酷暑のなか、重きわが身では即成院と戒光寺さんの2寺院のみで参拝を終えた。 即成院の感動もさることながら、戒光寺の「丈六釈迦如来立像」にも心が震う不思議な謂れに魅了された。身の丈が5.4メートル、台座から光背部を入れると約10メートルの高さにもなる巨大な釈迦如来立像である。鎌倉時代の仏師 運慶・湛慶親

    • 仏画曼荼羅アート―Art work at HORAKUJI―

      法楽寺教室では、大日如来坐像と般若心経の組み合わせと釈迦三尊像、そして胎蔵曼陀羅の中心の中台八葉院図を描く。 #仏画曼荼羅アート # Art work at HORAKUJI #法楽寺教室 #大日如来像と般若心経 #胎蔵曼陀羅 #中台八葉院

      • 仏画曼荼羅アート―Art work at IZUMUSANO-

        泉佐野教室では、大日如来坐像を中心に13仏を描いた。(一部9仏) #仏画曼荼羅アート # Art work at IZUMUSANO #泉佐野教室 #大日如来坐像 #13佛

        • 洋画家 伊藤弘之先生の「私の視点」シリーズの第10回目の展覧会が19日から西宮「ギャラリーこもれび」で開催

          この「私の視点」の第1回目は2021年に、 フィレンチェ、ローマを探訪したときの、 ヴェネチアカーニバルを中心とした 作品群約70点が展示されたのはまだ記憶に新しい。 84歳からスタートしたこのシリーズは今回の展覧会で10回目。 約3年の間の想いをキャンバスに 小さいものから200号のサイズまで様々な作品が 多くの人たちを魅了してきた。 10回目の今回は、人・植物・動物などをメインに “生けるものと自然との共存” をテーマに作品が並ぶ。 画業65年、ますます古翁の佳編の彩

        身の丈5.4メートルの大きな釈迦如来像「丈六さん」、後水尾天皇の身代わりに 【HOTOKEストーリーⅡ<戒光寺-丈六釈迦如来立像>】

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        記事

          現生にも極楽浄土が広がることを祈り 【即成院―<阿弥陀如来と二十五仏菩薩像>】

          御寺泉涌寺の境内にある即成院(そくじょういん)の「阿弥陀如来と二十五仏菩薩像」のことを知り、先日、実際にこの目で拝顔したいと出かけた。 阿弥陀如来が二十五菩薩を従え極楽より現世に来迎される姿を表した仏像が本堂に安置されていた。以前にも紹介したが、本堂内陣は、この世の中で極楽を感じられる場所『現世極楽浄土』と呼ばれる特別な雰囲気を醸し出していた。 菩薩像の多くは手に楽器をもち “仏さまのオーケストラ” とも呼ばれ、仏画でもその姿が描かれている。阿弥陀如来像を中心に菩薩が音楽を

          現生にも極楽浄土が広がることを祈り 【即成院―<阿弥陀如来と二十五仏菩薩像>】

          唐時代の屈指の名品「婦人俑」 ふくよかな造形の美しさが際立つ  【大阪市立東洋陶磁美術館】

          展示台が回転することにより いろんな方向から作品が楽しめる。 ふくよかで豊満なスタイルの 婦人俑が回転していたので 見惚れ動画撮影を忘れてしまった。 8世紀の唐時代のもので 婦人俑屈指の名品と書かれてあった。 彩色はほとんど落ちてしまっているが、 かえって造形の美しさが際立っていた。 よく見ると、 ふくよかなスタイルはもちろんだが、 首を傾けている姿や 指のしなやかさなどが美しさを増幅させる。 文・写真/ 渡邉雄二 #大阪市立東洋陶磁美術館 #回転展示台 #加彩婦

          唐時代の屈指の名品「婦人俑」 ふくよかな造形の美しさが際立つ  【大阪市立東洋陶磁美術館】

          白象に乗る「普賢菩薩」、獅子に乗る「文殊菩薩」がさらに凛々しく   【仏画曼荼羅アート】

          各教室で小野大輔仏画師の美しい仏画を見本に稽古を行っている。 稽古は「丁寧」をテーマに、下絵を写し、彩色する。 泉佐野教室では、前々回から「普賢菩薩」と「文殊菩薩」を課題に取り組んでいる。 この両菩薩は釈迦如来像の脇侍としてよく見かける仏様である。 普賢菩薩は、名称通りに「普(あまね)く賢い者」の表す仏様で、世界にあまねく現れ仏の慈悲と物事を論理的に判断する理智を顕し人々を救う賢者である事を意味する。 一方、文殊菩薩は、 “三人寄れば文殊の知恵” とよく言われ馴染のある仏

          白象に乗る「普賢菩薩」、獅子に乗る「文殊菩薩」がさらに凛々しく   【仏画曼荼羅アート】

          五彩が放つ磁器の輝き

          中国 明時代に景徳鎮窯で流行った 五彩の磁器が東洋陶磁美術館に 展示されていた。 ご覧のとおり、 白磁の釉上に赤や緑、黄色などの 上絵具で文様を描き低温度の窯で 焼きつけた盤、瓶、壺など。 色彩のない青磁器の中にあって ひときわ五彩が放つ輝きに目が留まった。 文・写真/ 渡邉雄二 #大阪市立東洋陶磁美術館 #五彩の磁器 #景徳鎮 #中国明時代 #赤絵 #色彩鮮やか

          五大色の神秘と美しさ 【仏画曼荼羅アート】

          以前紹介した、五大色(類似色含む)を使って 仏画制作を泉佐野教室で試みてみた。 宇宙の調和を意味する五大色「青・黄・赤・白・黒」は とくに仏教では特別な色とされている。 さらに、これから色は人間の心理状態とも 深く関連しているといわれ、 自己の平穏を意味する五色ともといわれている。 それらの関連(類似)の色と仏画で、 無から発生した宇宙創生を 目で見える形で表現されたと思われる作品がある。 以前紹介した小野大輔仏画師が描いた作品である。 それを生徒さんたちが模写した。

          五大色の神秘と美しさ 【仏画曼荼羅アート】

          ライフがコープに挑む さてグンパイはいかに? 【おっさんの日々是好日】

          兵庫県下ではコープさんで親しまれている「コープこうべ」が庶民の日々の食を支えるのに大きく貢献してきた。コープは、ご承知の通り生活協同組合組織で構成され、現在、組合員数は173万人弱で総事業高(売上高)は約2700億円(2021.3月期)、単一生協としては世界でも有数な規模を誇る食料品雑貨の小売業である。 長年、兵庫県下の生活者を支え "コープブランド" を構築してきた。そのコープに足を運んできた者から見て、近年、お客さんの数が減少しているのは見て実感できるほどである。 理由

          ライフがコープに挑む さてグンパイはいかに? 【おっさんの日々是好日】

          この世で極楽を感じる「現世極楽浄土」 即成院の「阿弥陀如来と二十五菩薩像オーケストラ」が祀られている空間

          仏画制作を楽しむものにとって、いろんな仏様を仏像や仏画の姿を通して目にすることが多い。そしてそれぞれの仏様の役割や意味を知ることで仏様への眼差しが変わってくる。 それを強く感じる仏画がある。それは、「大日如来と十三仏」と「阿弥陀如来と二十五菩薩」。この二つの仏画は「来迎図」といわれるもので、亡くなられた方を迎えにくる仏様の集団のことである。 この画は仏画制作の中でよく見る。各教室とも大日如来と十三仏はチャレンジしたことはあるが、個人的に興味をそそられるのが二十五菩薩。未だ仏

          この世で極楽を感じる「現世極楽浄土」 即成院の「阿弥陀如来と二十五菩薩像オーケストラ」が祀られている空間

          大日如来像から放射線状に般若心経の言霊が広がる 【仏画曼荼羅アート】

          仏画曼荼羅アート教室に通い始めて半年くらいの方の作品である。 以前紹介したが、改めて眺めると 時間を超え真摯に向き合った心が見えてくる。 ご覧のとおり、中心の大日如来坐像から 放射線状に般若心経の言霊が広がる、 この様はまさに「曼荼羅」である。 文字の向きが全て中心に向いている。 一文字一文字が横に並び、縦書きの流れとは違うリズムなので、 一文字一文字に想いが込められているように見える。 輪が広がっていくごとに文字が小さくなり宇宙の広がりを感じさせる。 新たな仏画の世界

          大日如来像から放射線状に般若心経の言霊が広がる 【仏画曼荼羅アート】

          一如となれる自由自在な心、それが禅 【ある日の追想―妙心寺―】

          コロナ前の9月の1日、数年前の今日、 京都・妙心寺を訪ねたことが記載されていた。 ただ境内を歩いた記憶であるが、 その中で印象に残っている写真があった。 見ると空はどんよりとしている中に、 鐘楼の前に青銅の観音様が立っていた。 曇天にもかかわらずその姿が、 実に美しく見えたのを覚えている。 改めて写真を見ても、微笑んでいるお顔が印象的である。 隣にある松が絶妙なバランスで菩薩像に寄り添っている。 禅とは、雀の啼き声を耳にしても障りなく、 花の香りの中にあっても妨げに

          一如となれる自由自在な心、それが禅 【ある日の追想―妙心寺―】

          Bar GAMAの名物「タコライス」、情報ネットtenの増田さん絶賛

          メキシコ料理タコスの具材を米飯の上にのせた料理を「タコライス」という。沖縄料理として有名である。筆者は数年前まで知らなかったので、あまり偉そうなことは言えないが、沖縄県人、沖縄を愛する人にとっては定番中の定番の料理である。 先々週に、次女から連絡があり、「Bar GAMA (バー・ガマ)」(箕面市)が読売テレビの「お宝発見! 街かど☆トレジャー ten.」のレポーター・ますだおかだ増田さんが来て取材されたので見てね、という内容だった。 tenは夕方の情報番組で欠かさず視聴

          Bar GAMAの名物「タコライス」、情報ネットtenの増田さん絶賛

          驚嘆する「白隠禅師」の表現力

          この絵であるが、臨済宗の中興の祖といわれる白隠慧鶴(はくいんえかく)禅師が描いたものである。ユニークでユーモラスなタッチで描かれている。よく見ると、丸太橋の先が対崖まで届いていない。橋としては役立たずであるが、座頭(盲人)は懸命に渡ろうとしている。その姿の描写と、対崖と丸太橋の先との間に賛(文字)を入れ、その絶妙な描写が白隠禅師の真骨頂であろう。 その賛は、というと 養生も 浮世も 座頭の丸木ばし 渡る心が よき手引きかな という文言に惹かれ、以前掲載した記事に加

          驚嘆する「白隠禅師」の表現力

          17世紀後半ごろからヨーロッパ、中国で人気を博した「鼻煙壷」 【大阪市立東洋陶磁美術館―鼻煙壷Ⅱ―】

          馴染の薄い美術工芸品「鼻煙壷(びえんこ)」を以前紹介したが、大阪市立東洋陶磁美術館の沖正一郎コレクションの優品を幾つかを撮影したので紹介させていただく。 「沖正一郎コレクション」と名付けられた鼻煙壷コレクションとあるが、沖氏(1926- 2016)とは、どんな人物なのかをまず簡単に紹介する。伊藤忠商事に勤務し香港駐在を経て西友ストアの常務に、1981年に初代ファミリーマートの社長に。そして良品計画の会長を務めた実業家であり、世界的にも有名な鼻煙壷収集家だった。長い年月をかけ

          17世紀後半ごろからヨーロッパ、中国で人気を博した「鼻煙壷」 【大阪市立東洋陶磁美術館―鼻煙壷Ⅱ―】