実熊 秀史

2022年3月26日に投稿を開始してから、昨日(2023年9月26日)までで550日の…

実熊 秀史

2022年3月26日に投稿を開始してから、昨日(2023年9月26日)までで550日の連続投稿となりました。飽きっぽい性格なので、1年半も続いているものだと、我ながら、驚いています。主に読書メモを書いてきましたが、今後は、これに拘らずに、種々のことを投稿していくつもりです。

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「般若心経」はにせもの?

苫米地英人著『お釈迦様の脳科学』を以前に読んだことあるのですが、今回何気なく手にしてみると、「般若心経はにせもの?」という箇所にでくわし、おもわずのけぞってしまった。 前回は気づかなかったのか、気にしていなかったのかのどちらかでしょう。 苫米地氏は、次のように述べています。 苫米地氏は、認知科学者であるが、天台宗で得度し僧籍があり、ハワイ別院国際部長という肩書を持っている方ですので、気になるところではあります。 苫米地氏は、「漢語版『般若心経』は7世紀からあるのに、サ

    • ケア現象学の理論の基礎となったハイデガーの解釈学的現象学について

      ハイデガーは、「存在」や「実存」で有名ではあるが、フッサールの元で現象学を学んだのである。このハイデガーの解釈学的現象学が、看護師などによるケア現象学の理論の基礎となったことを榊原哲也氏はで述べています。このことに関して、彼の共著『現代に生きる現象学 ー意味・身体・ケアー』に基づいて学びます。 私の周りには、タンス、テレビ、パソコン、椅子、机、本、プリンター、ソファなどの存在者が散らばっている。 ハイデガーは、そうした存在者が、存在している根拠、つまり、「存在の問い」につ

      • アカシックレコードについて

        ウィキペディアからアカシックレコードを引用します。 現実世界では、電磁波によるネットワークがクラウドに集合されているように、宇宙でも様々な量子波が集合され記録されている場所をアカシックレコードというのです。 このレコードにアクセスできるのは、悟りを獲得した人物のみであると言われているから、何だか、スピリチュアル的な匂いがプンプンしますね。 ノーベル物理学賞を受賞したリチャード・ファインマンは著書『光と物質のふしぎな理論』で「人間の脳のなかにある電子は量子化することによっ

        • 息子の嫁の妹からもらった二つのプレゼント

          息子の嫁の妹からもらった二つのプレゼントの一つは、私の誕生日祝い用としてのワインと、妻用の韓流ドラマDVDでした。 ワインは、コルク栓付の750ml瓶でした。最近は、ワイン飲むといっても、300mlぐらいのコルク無しの小さなもので、寝る前に飲みきることができるものしか買ってなかったので、さてと困ったものだと、内心では困ってなくて、妻向けに呟いてみせた。 まず、コルクあけるものあったのかと不安になった。何しろ1年前に神戸に引越してから、こうした小物は、いったいどこにしまって

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        「般若心経」はにせもの?

          マインドフルネスとヨーガについて

          瞑想とヨーガについて、認知科学者であり天台宗の僧籍をもつ苫米地英人氏と日本のヨーガ行者の事実上のトップであり瞑想法の達人である成瀬雅春氏が、二人の対談本である『瞑想と認知科学の教室』で語っています。 この本で、印象深かったのは、マインドフルネスとヨーガについては、苫米地氏は、明解に否定していたことでした。 成瀬氏が、「ヨーガがブームになる場合、正しく理解されないことも多いですけど、僕としてはどんな形であろうと、興味を持ってくれるのはいいことだと思っていますね」と述べたこと

          マインドフルネスとヨーガについて

          ローティについて

          昨日投稿したアメリカの哲学でローティは、「反基礎づけ主義」「反本質主義」を掲げていたと述べましたが、これについて、苫野一徳氏は哲学的には詰めの甘い議論だと批判する。 苫野氏によれば、ローティはまさにこの「本質」論を拒絶し続けたがゆえに、その政治理論の展開において、後に深刻な自己矛盾あるいは自己欺瞞に陥ってしまうことになる、と言う。 絶対的な「よさ」や「正義」などないと言いながら、ローティはその政治理論において、「残酷であってはならない」という「価値」を打ち出したからだと述

          ローティについて

          アメリカの哲学

          伊藤邦武著『プラグマティズム入門』に基づいて、アメリカの哲学を学びます。 アメリカの哲学の20世紀は、非常に単純化していえば、プラグマティズムから論理実証主義、そしてネオ・プラグマティズムと流れてきたといえる。 プラグマティズムとしては、主な思想家としてパース、ジェイムズ、デューイの三人がいる。 彼らは、「真理」という概念について、いずれも「事実との対応」という伝統的な理解を厳しく批判するという点では一致していた。とはいえ、それに代わる真理の意味については、三人三様の態

          アメリカの哲学

          アンリ・ベルクソンの神秘主義

          アンリ・ベルクソン著『道徳と宗教の二つの源泉』より、神秘主義にフォーカスして描いてみます。ベルクソンは、アメリカのプラグマティズムの提唱者であるウィリアム・ジェイムズの影響で神秘主義に関心を持つことになったと言われています。 神秘的な体験をしたなどと口に出すと、いかさまか気違いだとしか見ようとしないのは、一般的な反応だと思われるが、実際に体験し、すでに反響を聞いている人にとっては少しも痛痒さを感じないのであろう。 実は、私自身も小学3年生か4年生の頃に、奇妙なものを見たと

          アンリ・ベルクソンの神秘主義

          佐々木閑氏と古舘伊知郎氏が語る釈迦について

          いつも釈迦の教えを丁寧に解説している仏教学者佐々木閑氏が、新刊のお知らせとして、古舘伊知郎氏との対談本『人生後半そろそろ仏教にふれよ』を刊行したというので、さっそく購入して読んでみました。 プロレス実況でのマシンガントークと「報道ステーション」のメインキャスターとして有名な古舘さんが、「釈迦の推し活」中というのですから、驚きました。 釈迦の教えと言えば、「無我」を説いているのですから、自我の塊とも思える言葉を操る芸術家でもある古舘が何故、釈迦に興味を持ったのかに関心があり

          佐々木閑氏と古舘伊知郎氏が語る釈迦について

          ある店長がガラス窓に、中国人と韓国人の入店拒否と書き込んだものをXに投稿してバズっています。 ほとんどの中国人と韓国人は、日本語が読めないはずなので、それは織り込みすみということなんでしょうね。すると、効果ある無し関係なく、自己主張することで、単にスッキリしたかったということか?

          ある店長がガラス窓に、中国人と韓国人の入店拒否と書き込んだものをXに投稿してバズっています。 ほとんどの中国人と韓国人は、日本語が読めないはずなので、それは織り込みすみということなんでしょうね。すると、効果ある無し関係なく、自己主張することで、単にスッキリしたかったということか?

          直近の出来事

          私が関心をもった直近の出来事として次の3件を挙げます。 トランプ襲撃事件 兵庫県知事斎藤によるパワハラ疑惑の件 橋下徹さんの暴言の件 1について:歴史的な大事件でした。幸いにも弾丸が当たる直前に顔を少し傾けたので奇蹟的にも耳を貫通しただけで命を失うことはありませんでした。 当初は、弾丸がプロンプターに当たったのでその破片がトランプさんの耳や顔に血が付着したなどの憶測がありましたが、上図を見るかぎりでは、耳をかすめたのが正解のように思えます。 自作自演だという説も飛

          直近の出来事

          カール・マルクス 著『資本論 』第三巻 第七篇 第四十八章~第五十ニ章 読書メモ(最終回)

          カール・マルクス 著『資本論 』読書メモ(1)~(172)をすでに投稿済ですが、第三巻 第七篇 第四十八章~第五十二章に目次をつけたものを再掲載します。 第三巻 資本主義的生産の総過程第七篇 諸収入とその諸源泉第四十八章 三位一体の定式資本 ー-- 利潤( 企業 者 利得 プラス 利子)、 土地 ー--地代、 労働 ─ 労働 賃金、 これ は、 社会的 生産過程 の 一切 の 秘密 を ひそめ て いる 三位一体 の 形態 で ある。 さらに、 前〔 第二 三章〕に 示さ

          カール・マルクス 著『資本論 』第三巻 第七篇 第四十八章~第五十ニ章 読書メモ(最終回)

          カール・マルクス 著『資本論 』第三巻 第六篇 第三十七章~第四十七章 読書メモ

          カール・マルクス 著『資本論 』読書メモ(1)~(172)をすでに投稿済ですが、第三巻 第六篇 第三十七章~第四十七章に目次をつけたものを再掲載します。 第三巻 資本主義的生産の総過程第六篇 超過利潤の地代への転化第三十七章 緒論一面では、農業では、農業が社会的に経営されることを初めて可能にする農業の合理化、他面では、土地所有者が不合理に帰着することの証明、これは資本主義的生産様式の大功績である。 この生産様式は、それがもたらした他の一切の歴史的進歩と同じく、この進歩をも

          カール・マルクス 著『資本論 』第三巻 第六篇 第三十七章~第四十七章 読書メモ

          このごろ般若心経に凝っています

          2024年6月2日に「般若心経」はにせもの?を投稿して以来、般若心経に凝っています。散歩中にもスマホアプリの般若心経を聴きながら、口ずさんでいます。通りすがりの人が見れば、気味悪がられるだろうから、なるべく人通りのない道を選んでいます。 家では、Wordの原稿用紙をパソコンからアウトプットして、それにフリクションボールペンで書き込むという作業を続けています。最近は、半紙に筆ペンでも書いています。 口ずさむ方は、リズム感で覚えているが、いざ書くとなると、書く速度は、到底リズ

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          東京都知事選挙後、蓮舫さん叩きに加えてリベラル叩きも姦しい

          東京都知事選挙は現職が勝利したことで、SNS上では、蓮舫さん叩きに加えて、リベラル叩きが姦しい。 東浩紀さんは、Xでリベラルについて下記ように投稿しています。 アメリカにも共産主義はあるとウィキペディアで調べて反論する人たちに対しては、共産党員は数は少ないので、大きな枠では保守(共和党)vs リベラル(民主党)だと牽制している。 冷戦期には、自由主義(アメリカ)と共産主義(ソ連)と対立していたわけですから、日本では何で立憲+共産党の支持者がリベラルを自称するのかと疑問を

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          ウィリアム・ジェイムズの哲学について

          勢力尚雅共著『経験論から言語哲学へ』に基づいて、ウィリアム・ジェイムズの哲学の「純粋経験」について学びます。 ジェイムズの父親は、神秘主義者スヴェーデンボリの研究家だった。ジェイムズは「純粋経験」という概念を生み出しており、西田幾多郎に影響を与えた。 われわれの経験とは、どのような洞察なのだろうか。 「純粋経験」とは、その経験によって何かを知るという意識にもなるが、反対に知られる内容にもなります。これは主観と客観が未分の状態にあるという西田の純粋経験の概念と同様となる。

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