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柄谷行人著『日本精神分析』読書メモ(再掲と追記)
第一章 言語と国家私がアンダーソン氏の論文に感心したのは、ただそこに、言語と国家が密接に関係しているという認識があったからでありません。それが、遠いギリシャの過去や、近代の西洋の経験でなく、20世紀、というより、ほとんど現時点でのインドネシアの経験にもとづいて得られた認識だったからです。(中略)
インドネシアは無数の島があり、無数の言語があった。それらが徐々に国家となり、また国語を形成したので
オルテガ・イ・ガセット著『大衆の反逆』読書メモ
第一部 大衆の反逆一 充満の事実
大衆 とは、 善い 意味 でも 悪い 意味 でも、 自分自身 に 特殊 な 価値 を 認めよ う とは せ ず、 自分 は「 すべて の 人」 と 同じ で ある と 感じ、 そのことに苦痛になるどころか、他 の 人々 と 同一 で ある と 感ずる こと に 喜び を 見出し て いる すべて の 人 の こと で ある。
オルテガ・イ・ガセット. 大衆の反
ドゥルーズとガタリ共著『アンチ・オイディプス』について
ドゥルーズとガタリ共著『アンチ・オイディプス』が、どんな内容なのかを、船木亨著『現代哲学への挑戦』に基づいて学びます。
1968年5月には、フランスで5月革命が起こりました。当時、ドイツ、アメリカ、日本などで拡がっていたスチューデントパワーによる学園紛争と似ていますが、労働者を巻き込んでゼネストにいたり、革命前夜の体をなしていたところが特別でした。
革命を指導するはずのフランス共産党は、その組