123.Gaston Leroux『Le Fantôme de l'Opéra』ガストン・ルルー『オペラ座の怪人』例のイントロが流れ出す。この気持ち、決して外に漏らしてはならない。だから仮面を被る。だがどんなに自分を隠しても、自分を隠しきれない。悲劇の誕生だ。かくして幕が上がる。
122.Jules Verne『Vingt milles lieues sous les mers』ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』だ。ネモ船長の潜水艦ノーチラス号で海底を潜航をする。海流を海の中の川に喩える。表現が面白い。1870年の小説で、不思議の海のナディアの原作だ。
083.Françoise Sagan『Bonjour Tristesse』1954 サガンの『悲しみよこんにちは』だ。ここにはもう存在しないフランスが描かれている。移民でヨーロッパがぐちゃぐちゃになる前のフランスだ。確かに20世紀なのだが、どこか19世紀と地続きのフランスだ。
078.Maeterlinck『L’Oiseau blue』(蒼い鳥)を原書購読した。メーテルリンクは霊感がある人だ。霊界の話をしている。だが和訳の堀口大學は霊感がない人だ。le secret de la Terreを地の秘密と訳している。違う。この星の秘密と訳すべきだろう。