ウエルベック「服従」、あるいは中年インテリの捨て難き頑迷さ
服従 5.5/10
図書館本。2015年。
作者のM.ウエルベック氏は70近い小説家。フランス人、男性。
なかなかクセが強い。
50がらみの文学部教授が主人公。
全体的に暗くシニカルで、セックスと美食の話しかしない。そして一貫して女性蔑視的。
アウトラインはJ.M.クッツェーの「恥辱(1999)」を思わせる。
独身貴族を謳歌してキャンパス内でガールハントを続ける大学教員が、ポストを追われ転落する。
地位を危うくしたことをきっかけに自身の行いの空虚さや、独身男が将来味わう悲惨