タイムトラベルしました
子ども達の友人が数人、時々うちに遊びに来る。
その日は主人が居てくれるとの事で、
久しぶりに1人で出掛ける事にした。
どこに行くかは気分に任せて
頻繁に通るのに、未だに入った事のない
こちらに行ってみました。
有名な喫茶店だし、長居は出来ないかも。
その時は、また考えればいっか。
混んでいそうな時間帯だけど、
タイミング良くすんなり入れた。
案内してもらったのが、
入ってすぐの素敵な部屋で、赤いビロード張の椅子が印象的。部屋が見渡せる席でした。
たまに周囲の様子を伺いつつ
少しゆっくりしても良さそうかな。と
三島由紀夫の『命売ります』の続きを読む。
本にそれなりに没頭し
時折、ぼんやりと過ごしました。
自殺しそこねた主人公の男性が『命売ります』という広告を出し、自分の命を売る仕事を始める。滑稽な展開だけど面白かった。
私は、喫茶店の入り口が見える位置に座っていたのですが、お客さんがドアを開ける度、店内に入る夏の強い日差しが美しく
まるで本の中の依頼人が入ってきたシーンみたい。という妄想
普段あまり読まないタイプの小説を、夏になると読みたくなる。
三島由紀夫は色々読んだ訳ではないですが、
ロマンチックな人なんだろうなと思う。
この喫茶店とも合う感じがしました。
『金閣寺』という本も書かれているから
ここに来た事もあるのかもしれないな。と思うと感慨深い。
時間があっという間に過ぎて、
思っていた以上に寛げました。
その後、夕食などの買い物をして帰宅
いつもの駅を降り、見慣れた筈の駅の風景
ずっとここに住んでいるのに、突然まるで馴染みのない場所を歩いているような
ふしぎな感覚に陥りました。
ウェイトレスの方の制服も、レトロで可愛かったです。
また機会があれば、訪れたいな。
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