川内有緒

『パリでメシを食う。』川内有緒著:追い求めるのをやめずに動き続けること

『パリでメシを食う。』というタイトルから、「フランスでグルメ巡りをするエッセイかな?」と思ったら、全然違う。

本書は、パリにある国際機関で働きながら、パリにいる日本人を訪ね歩き、話をし、その人生を紡いだ、著者初の本だ。

アーティスト、職人、経営者、国連職員、料理人など、していることはさまざまで、どれも憧れるような職業かもしれない。しかし著者が語っているように、「参考にならない」話ばかりだ。

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読んでくださってありがとうございます!
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あと一度しか旅に出られないとしたら、どこに行きたいですか? 川内有緒(ノンフィクション作家)

小説家、エッセイスト、画家、音楽家、研究者、俳優、伝統文化の担い手など、各界でご活躍中の多彩な方々を筆者に迎え、「思い出の旅」や「旅の楽しさ・すばらしさ」についてご寄稿いただきます。笑いあり、共感あり、旅好き必読のエッセイ連載です。(ひととき2020年8月号「そして旅へ」より)

 死ぬまでに一度は行きたい場所はどこですか? 

 ずいぶん前だが、友人や親戚にそんなアンケートを取ってみたことがある

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ありがとうございます! これを励みに今後も頑張っていきたいと思います。
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晴れたら空に骨まいて

先日、久しぶりに国内旅行で海に行った。旅のお供は川内有緒さんの「晴れたら空に骨まいて」。

亡くなった家族の遺骨を散骨して弔った人たちへのインタビューが5組収められている。著者の川内さん自身が、亡くなったお父様の骨を故郷の福井の海に散骨したという経験を持つ。

川内有緒さんの本は私がバングラデシュに住んでいる際に友人に勧められ「バウルの歌を探しに」を読んだのを始めに、「パリで飯を食う」「パリの国連

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ありがとうございます。嬉しいです!
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『バウルを探して〈完全版〉』を読んで

『バウルを探して 〈完全版〉』(川内有緒文、中川彰写真、三輪舎、2020)が出るという情報を、著者の川内有緒さんのTwitterで知り、絶対に手に入れなければと思っていた。
この本はずっと手元に残して置く、手にする前から決めていた。

『バウルを探して』は文庫版で初めて読んだ。(文庫版は幻冬舎『バウルの歌を探しに』)
Twitterのフォロワーさんからおすすめされたのがきっかけだ。詩が好きなら読ん

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スキありがとうございます(^人^)✨
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食べ物だけではない"モッタイナイ文化"を表す「やっぱり辞めるのは、もったいないよなあ。」

学生時代、国際学会で訪ねたアメリカで現地の日本人大学教授にこう言われた。

「大丈夫。アメリカに来たら、日本のように"モッタイナイ"と思う必要はないから。それが、こっちに来て日本人が初めて知ることだよ。」

TVなどでのアメリカ文化に慣れ親しんでおらず、アメリカ大陸初上陸であった当時の私にとって、それは小さな衝撃だった。え、そうなの?
しかしそれは、国際学会後にアメリカ人の友達と遊んでいる時にも感

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今日も適度に頑張ろ。
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『バウルを探して<完全版>』 川内有緒

「バウルを探しにきた」と言うと、バングラデシュの人々は語り始める。そしてそれは次の展開へ、人へと繋がっていく。「バウル」とは何なのか。私は「バウル」を全く知らないままこの本を買った。川内さんの本が面白いのを知っているから。余計な情報を入れずに「バウル」を探し始めたい人はスクロールはやめてこのブラウザを閉じること。すぐに本屋に行くか、オンライン書店に注文を入れて。もう少しだけヒントが欲しいなら、先へ

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ありがとうございます❤
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知らない世界を見せてくれる『バウルを探して』

3回も同じ本を出す。

どういうことだろう、と不思議に思うけれど、すぐに合点がいく。この本は、写真が無ければ片手落ちなのだ。それほど素晴らしい写真が色鮮やかにたっぷりと含まれている。写真を余すことなく見せてくれるカラフルな綴じ糸の製本も素晴らしい。そして何より、川内さんの文章はとても透き通っている。

川内さんは、いつも私の全く知らない世界を見せてくれる。
『パリでメシを食う。』も、読まなければ絶

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ありがとうございます、素敵な日々があなたに訪れますように・・!
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最近周囲がよく使う対極というちょっとワンランク上の言葉「いつまでも終わらないでと願う温かいサーカスの世界とは、対極にあった」

最近、仕事で一緒になる人たちが「対極」という言葉をよく口にする。
これまでの仲間間ではあまり聞かなかったワードだったので、脳内は多少戸惑ったものの瞬時に変換することができた。

対極という言葉を日常でも使えたら、ちょっとカッコ良いな。そんな単純な憧れだけが残った。

先日、タイトルだけで買ったエッセイを読み終えた。

内容は、タイトル通りパリでメシを食う人たちにフォーカスしたショートストーリーが並

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スキって気持ちは大切よね
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人生の迷える子羊の視野を広げてくれた本に出会った話。

新卒では日本のごく一般企業に勤めていた。
当たり前だけど、上司や先輩、同期もみんな会社員。学生時代の友人もほとんどは会社員になった。親も会社員。純度100%の会社員しかいない環境にいる平々凡々なOLだった。

以前の記事でも書いた通り、私は前職が大嫌いだった。
(詳細はこちら↓)

2年目になる頃から、もっと自分に合った場所があるんじゃないか?と常にモヤモヤしていた。来る日も来る日もパソコンと睨め

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あざまっす!!
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同じ本を二度、読むって?

なんども読みたいと思う本はとても少ない。
実際に自分が二回以上読んだ本といえば……

思い出せる限り「ママ・アイラブユウ」(ウイリアム・サローヤン)、「若草物語」(オルコット)、「あなたを選んでくれたもの」(ミランダ・ジュライ)、「西南シルクロードは密林に消える」(高野秀行)、「ガラダの豚」(中島らも)、「白旗の少女」(比嘉富子)、「どくとるまんぼう航海記」(北杜夫)くらいしか思いつかない。「ホテ

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