ほんのひととき

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“旅や本にまつわる読みもの”を日々お届けするウェブマガジンです。月刊誌「ひととき」の人気連載や特集の一部、文化・歴史をテーマとする書籍の内容や、ウェブ限定記事もお楽しみいただけます。[運営]株式会社ウェッジ ✉️honno.hitotoki@wedge.co.jp

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    ひととき2024年8月号【特集】京都発、観光列車で巡る夏

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    京都古社に隠された歴史の謎 知られざる古都の原像と信仰

    古川順弘
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    語りだす奈良 1300年のたからもの

    西山 厚
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    「そうだ 京都、行こう。」の30年

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    君たちはどの主義で生きるか ~バカバカしい例え話でめぐる世の中の主義・思想~

    さくら剛

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    ここでは、旅と本のウェブマガジン「ほんのひととき」の編集部が気になったnoteをまとめています。おもに、旅や文化歴史にまつわるもの、本や書店を紹介したもの、ほんのひとときの記事をご紹介いただいたものなど。

  • 語りだす奈良 1300年のたからもの(西山厚)

    2014年まで奈良国立博物館で学芸部長をつとめ、正倉院展など100以上の展覧会を運営してきた西山厚さん。その西山さんが、奈良の文化財や史跡、伝統行事などを手がかりに、仏教が根付いた奈良の真髄をやさしく解説した新刊『語りだす奈良 1300年のたからもの』(2024年5月21日発売、ウェッジ)より、抜粋してお届けします。

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    ひととき2024年8月号【特集】京都発、観光列車で巡る夏

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最近の記事

叡山電車「きらら」で貴船まで|〔特集〕京都発、観光列車で巡る夏

「京都の人は叡山電車で貴船に行きますか?」。夏のはじめに質問をいただいた。行きます行きます、少なくとも私が貴船へ行くときは、叡電です。  もちろん貴船へ行く方法はほかにもある。けれど、貴船は市内とはいえ、気温だけでなく、空気感もまったく異なる別天地。気の生ずる根源として「気生根」の字もあてるほど、そんな聖域へ足を踏み入れるには、いつもとはちょっと違う手続きが欲しい。  そうしたとき、鴨川デルタのほど近く、「出町柳」という小さな駅から1両か2両でゴトゴト走っていく叡電は、非

    • 【MIHO MUSEUM】特別展「奈良大和路のみほとけ ─令和古寺巡礼─」の見どころを、仏像イラストレーターの田中ひろみさんが現地レポート!

      滋賀県甲賀市信楽町「MIHO MUSEUM(ミホ ミュージアム)」の夏季特別展「奈良大和路のみほとけ ─令和古寺巡礼─」〔会期2024年7月6日(土)~9月1日(日)〕のプレス内覧会に参加しました。 緑が多くとっても素敵な「MIHO MUSEUM」で、私の大好きな奈良の仏像の数々を拝めるという素晴らしい展覧会です。 記事冒頭の入口ポスターの写真は、大安寺蔵の奈良時代の秘仏・馬頭観音菩薩立像。展示期間は8月6日〜9月1日のため、私が訪れた時はお会いできませんでした。 会場

      • 不忍池でハスと風鈴の音を愉しむ(上野恩賜公園)

        上野恩賜公園にある不忍池のハスが見頃を迎えています。蓮見デッキでは8月12日まで、2,000個の風鈴が涼しげな音を奏で、夏の風情を盛り立てます。 ここでは不忍池の歴史を振り返りながら、美しく咲き誇るハスの姿をお届けします。 江戸時代から人気だった不忍池のハス不忍池のハスがいつから植えられているかは、はっきりわからないそうです。ただ、1677年に出版された『江戸雀』という本には、不忍池のハスを詠んだ和歌が所収されています。 涼しやと池の蓮を見かへりて 誰かは跡をしのばずの

        • 数十年かけて一度だけ咲く花──アオノリュウゼツラン咲く日比谷公園へ

          「センチュリープラント」の別名を持ち、“一世紀に一度しか咲かない花”とも言われるリュウゼツラン。7月11日に日比谷公園で開花が観測されて以来、連日多くの人がこの“幻の花”を観に、日比谷公園を訪れています。 今日は、開花から一週間余りを過ぎたアオノリュウゼツランの現在の姿をお届けします。 リュウゼツランは数十年かけて一度だけ花を咲かせたあとは、枯れてしまうそうです。日比谷公園では、2019年にも別の株のリュウゼツランが咲き話題となりましたが、いまはその子孫が同じ場所に植えら

        叡山電車「きらら」で貴船まで|〔特集〕京都発、観光列車で巡る夏

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          村井美樹さんと行くきらめく丹後鉄道紀行|〔特集〕京都発、観光列車で巡る夏

          海に向かって出発進行! スタートは京都駅の31番ホームから。乗り込むのは特急「はしだて」5号、天橋立行き。この列車は「丹後の海」と名付けられた美しい車両で運行されている。  日本海の中でもひときわ澄んだ藍の色、丹後の海原を映したようなメタリックブルーの車体が「これから、海に行くぞー!」という気分を盛り上げてくれるのだ。村井さんは? とホームを見回すと、発車前の列車とツーショット。その手もとを見ると可愛いこけしがニコッ。 「旅に出る時はいつも、行き先や、列車の色に合わせたこ

          村井美樹さんと行くきらめく丹後鉄道紀行|〔特集〕京都発、観光列車で巡る夏

          唐招提寺の鑑真和上像に込められた弟子たちの想い──西山厚『語りだす奈良 1300年のたからもの』

          唐招提寺の忍基は、講堂の梁が折れる夢を見た。 眼が覚めた忍基は、これは鑑真和上が亡くなる知らせに違いないと考えた。 いやだ。師がいない世界で生きるのは耐えがたい。鑑真和上は、ほかのどこにもいない、最高の師だった。 弟子たちは、師が生きておられるうちに、肖像を造ることにした。師の姿をこの世に留めるために。 まず、土で師の姿を造る。その上に麻布を漆で何枚も貼り重ねていく。一番上には、師の衣をいただいて着せた。それが終わると、背中に窓を開け、中の土を取り出す。 麻布の上に

          唐招提寺の鑑真和上像に込められた弟子たちの想い──西山厚『語りだす奈良 1300年のたからもの』

          福岡・IMURIの土鍋和風おこげ|柳家喬太郎の旅メシ道中記

           学生時分からの非モテ文系男子で“格好つける”のが苦手です。おまけにお洒落に疎い。どのくらい疎いかというと、昔こんなことがありました──。  僕が真打になって間もない頃。「笑点」でお馴染みだった故・林家こん平師匠を筆頭に大人数の編成で、北関東から北海道まで北上する長旅の仕事があったのです。  どこかの街で、公演後の酒席でした。こん平師匠は無類の卓球好きだったのでジャージ姿で寛ぐことも多かったんですが、いつも身綺麗にして上等そうな服を着ていらした。そんな話から、僕の弟弟子が

          福岡・IMURIの土鍋和風おこげ|柳家喬太郎の旅メシ道中記

          「俳句と一緒にいたいと 一途に恋していた20代でした」神野紗希(俳人)|わたしの20代

           俳句との出合いは愛媛・松山の高校時代。放送部の活動で取材した「俳句甲子園」でした。高校生の句は、進路や恋愛に悩んでいたりして、「この気持ちは分かる!」と思ったのです。当時は蜜柑山から海を眺められる町に祖父母や両親、弟と暮らし、高校までは自転車で片道40分。風を感じながら、俳句を考える。蝶も気にしなければただの蝶ですが、春はモンシロチョウで夏はアゲハと違いがある。言葉にするって、見えなかったものを可視化することなんですね。  そういう毎日だったので、上京後の大学生活にはなか

          「俳句と一緒にいたいと 一途に恋していた20代でした」神野紗希(俳人)|わたしの20代

          猫と炭鉱と水の記憶~台湾新北市「猴硐礦工文史館」|へうへうとして水を味ふ日記

          前にもここの駅で降りた。そのときは「猫村」がお目当てだった。 台湾北部の平溪線は、ランタンあげや十分瀑布などが日本でもよく知られる炭鉱開発のための元・産業鉄道である。基隆川の上流に沿って走る平溪線のまどからは、日本の鉄道ファンが「台湾の保津峡」とも呼ぶ渓谷美がひろがり、炭鉱跡に足を運ぶ廃墟ファンもすくなくない。 その駅のひとつ「猴硐」では、いつの間にか駅構内や住宅地にやたらと猫が増え、それをお世話する団体もできて各国の猫好きが訪れるようになり、「猫村」という人気の観光スポ

          猫と炭鉱と水の記憶~台湾新北市「猴硐礦工文史館」|へうへうとして水を味ふ日記

          二つの本屋|佐佐木定綱(歌人)

           二つの本屋があった。    ひとつは商店街にある陽明堂「日原書店」、ひとつは駅前デパートの中にある「紀伊國屋書店」。25年ほど前の二子玉川の風景である。  「知っている人」は土曜の夕方になると日原書店を訪れる。週刊少年ジャンプを土曜の16時ぐらいに売り出すのだ。早売りである。禁じられている。    外からは見えない入り口の横のスペースにこっそりと、表紙を隠すベニヤ板まで載せられて、そのブツは積まれている。期待と禁断症状に震える手でそこからいち早くジャンプを抜き出すときの喜

          二つの本屋|佐佐木定綱(歌人)

          夏のクラクション|文=北阪昌人

           夏休みの教室には、誰もいなかった。夕陽が斜めに射しこみ、机や椅子の影を色濃く落とす。  私は自分が担任する教室を、ゆっくりと見渡す。高校の国語教諭になって30年あまり。今も夏の夕暮れ時の教室が好きだ。いつものように、ブラスバンド部の練習が始まった。  ファン、ファーン!  アルトホルンの音が聴こえた瞬間、急に胸が締め付けられるような郷愁を覚えた。何度も聴いていたはずなのに、今日はなぜか違って聴こえる。  昨晩、祖母の夢を見たせいだろうか。この音は似ている。櫛田川沿い

          夏のクラクション|文=北阪昌人

          [那智の扇祭り]世界遺産・熊野那智大社の日本三大火祭り(2024年7月14日)

           那智の扇祭りは、日本三大火祭りに数えられる。熊野那智大社で祀られている熊野の神々は、もともと現在の別宮の飛瀧神社付近で祀られていたと伝わり、年に一度、熊野に鎮まられる12柱の神々が本殿から里帰りする神事。御本社境内で奉納される大和舞や那智田楽も見応えがあるが、クライマックスは大松明の炎で参道を清めて扇神輿を迎える御火神事だ。  12体の扇神輿に遷御された御神体は12柱の神々を表し、その扇神輿の形象は那智の滝を表すという。大松明は、大きいもので長さ1・4メートル、重さは50

          [那智の扇祭り]世界遺産・熊野那智大社の日本三大火祭り(2024年7月14日)

          命とは、不思議なものだ。──西山厚『語りだす奈良 1300年のたからもの』

          今からおよそ2500年前の2月15日の夜、お釈迦さまはインドのクシナガラで亡くなった。見上げれば、天には満月が美しく輝いていた。 それから1500年ほどが過ぎて、平安時代の終わりに西行はこんな歌を詠んだ。  願はくは花の下にて春死なんその如月の望月のころ 如月の望月とは2月15日の満月のこと。お釈迦さまが亡くなった日に死にたい。 西行は文治6年(1190)2月16日に亡くなった。この年の2月は、16日が満月だったそうで、この上ない最高の亡くなり方だった。 旧暦の2月

          命とは、不思議なものだ。──西山厚『語りだす奈良 1300年のたからもの』

          トルコから見るシルクロード(3)サマルカンドの壁画に描かれたトルコ人たち|イスタンブル便り

          最近、「ウズベキスタンへの旅:日本から、トルコからの視点」と題して、 ちいさな講演をした。勤務先の大学で、若い同僚の建築史家、ビルゲが8年前から続けている「旅のノートたち」という連続講演シリーズで、「話してよ」と誘われたのだ。 このシリーズを彼女が始めたのには、わけがある。美術史家や建築史家、考古学者の仲間で、みんなフィールドワークをするけれども、そのノートや写真、感想は、個人的な関係の中で一部披露されることはあっても、学科のみんなが目にする機会はなかなかない。お蔵にしまい

          トルコから見るシルクロード(3)サマルカンドの壁画に描かれたトルコ人たち|イスタンブル便り

          新1万円札の顔・渋沢栄一が、現代を生きる私たちに語りかけること

          文=渋澤健 100年以上読み継がれる『論語と算盤』新しいお札の顔として注目を集める渋沢栄一。多くの事業を興し、「日本資本主義の父」とも呼ばれる彼の言葉を集めた講演録が『論語と算盤』だ。 『論語』は、古代中国の思想家である孔子の教えをまとめたもので、道徳などについて述べている。渋沢の場合、ただこの『論語』について説明しているのではなく、同時に算盤、つまり経済について論じているのだ。道徳と経済活動が一致すべき、それが渋沢の考えであった。 この『論語と算盤』は、1916(大正

          新1万円札の顔・渋沢栄一が、現代を生きる私たちに語りかけること

          カルティエと日本 半世紀のあゆみ『結 MUSUBI』|日本とパリのつながりから生まれるアート

          フランスのジュエリーブランド・カルティエが日本に初めてブティックをオープンして50年を記念し「カルティエと日本 半世紀のあゆみ『結 MUSUBI』」展が東京国立博物館の表慶館で開催されています(7月28日まで)。 1847年にパリで創業したカルティエは、今年で100周年を迎えるトリニティ・リングをはじめとするジュエリーや時計で知られるブランド。1984年にカルティエ現代美術財団を設立し、アーティストを支援、個展などを開催してきました。北野武氏や村上隆氏など、日本人アーティス

          カルティエと日本 半世紀のあゆみ『結 MUSUBI』|日本とパリのつながりから生まれるアート