ほんのひととき

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“旅や本にまつわる読みもの”を日々お届けするウェブマガジンです。月刊誌「ひととき」の人気連載や特集の一部、文化・歴史をテーマとする書籍の内容や、ウェブ限定記事もお楽しみいただけます。[運営]株式会社ウェッジ ✉️honno.hitotoki@wedge.co.jp

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    ひととき2024年7月号【特集】倉敷・津山 ユニーク建築探訪

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    京都古社に隠された歴史の謎 知られざる古都の原像と信仰

    古川順弘
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    語りだす奈良 1300年のたからもの

    西山 厚
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    「そうだ 京都、行こう。」の30年

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    君たちはどの主義で生きるか ~バカバカしい例え話でめぐる世の中の主義・思想~

    さくら剛

マガジン

  • へうへうとして水を味ふ日記

    台湾と日本を行ったり来たりしている文筆家・栖来ひかりさんが、日本や台湾のさまざまな「水風景」を紹介する紀行エッセー。海、湖、河川、湧水に温泉から暗渠まで。

  • あの街、この街

    各界でご活躍されている方々に、“忘れがたい街”の思い出を綴っていただくエッセイです。

  • 旬・美・遊

    旬のおでかけ情報をはじめ、気になる新刊や新商品、見逃せない展覧会や伝統的なお祭といったご当地の話題など、さまざまなトピックをお届けします。

  • ホンタビ!

    作家の川内有緒さんが、本に動かされて旅へ出る――。登場人物を思うのか、著者について考えるのか、それとも誰かに会ったり、何か食べたり、遊んだり? さて、今月はどこに行こう。

  • おすすめの書籍

    ウェッジから刊行された書籍の中から、ほんのひとときがおすすめする、旅や文化・歴史に関するものをご紹介していきます。

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    ひととき2024年7月号【特集】倉敷・津山 ユニーク建築探訪

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    京都古社に隠された歴史の謎 知られざる古都の原像と信仰

    古川順弘
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    語りだす奈良 1300年のたからもの

    西山 厚
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    「そうだ 京都、行こう。」の30年

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    君たちはどの主義で生きるか ~バカバカしい例え話でめぐる世の中の主義・思想~

    さくら剛

最近の記事

猫と炭鉱と水の記憶~台湾新北市「猴硐礦工文史館」|へうへうとして水を味ふ日記

前にもここの駅で降りた。そのときは「猫村」がお目当てだった。 台湾北部の平溪線は、ランタンあげや十分瀑布などが日本でもよく知られる炭鉱開発のための元・産業鉄道である。基隆川の上流に沿って走る平溪線のまどからは、日本の鉄道ファンが「台湾の保津峡」とも呼ぶ渓谷美がひろがり、炭鉱跡に足を運ぶ廃墟ファンもすくなくない。 その駅のひとつ「猴硐」では、いつの間にか駅構内や住宅地にやたらと猫が増え、それをお世話する団体もできて各国の猫好きが訪れるようになり、「猫村」という人気の観光スポ

    • 二つの本屋|佐佐木定綱(歌人)

       二つの本屋があった。    ひとつは商店街にある陽明堂「日原書店」、ひとつは駅前デパートの中にある「紀伊國屋書店」。25年ほど前の二子玉川の風景である。  「知っている人」は土曜の夕方になると日原書店を訪れる。週刊少年ジャンプを土曜の16時ぐらいに売り出すのだ。早売りである。禁じられている。    外からは見えない入り口の横のスペースにこっそりと、表紙を隠すベニヤ板まで載せられて、そのブツは積まれている。期待と禁断症状に震える手でそこからいち早くジャンプを抜き出すときの喜

      • 夏のクラクション|文=北阪昌人

         夏休みの教室には、誰もいなかった。夕陽が斜めに射しこみ、机や椅子の影を色濃く落とす。  私は自分が担任する教室を、ゆっくりと見渡す。高校の国語教諭になって30年あまり。今も夏の夕暮れ時の教室が好きだ。いつものように、ブラスバンド部の練習が始まった。  ファン、ファーン!  アルトホルンの音が聴こえた瞬間、急に胸が締め付けられるような郷愁を覚えた。何度も聴いていたはずなのに、今日はなぜか違って聴こえる。  昨晩、祖母の夢を見たせいだろうか。この音は似ている。櫛田川沿い

        • [那智の扇祭り]世界遺産・熊野那智大社の日本三大火祭り(2024年7月14日)

           那智の扇祭りは、日本三大火祭りに数えられる。熊野那智大社で祀られている熊野の神々は、もともと現在の別宮の飛瀧神社付近で祀られていたと伝わり、年に一度、熊野に鎮まられる12柱の神々が本殿から里帰りする神事。御本社境内で奉納される大和舞や那智田楽も見応えがあるが、クライマックスは大松明の炎で参道を清めて扇神輿を迎える御火神事だ。  12体の扇神輿に遷御された御神体は12柱の神々を表し、その扇神輿の形象は那智の滝を表すという。大松明は、大きいもので長さ1・4メートル、重さは50

        猫と炭鉱と水の記憶~台湾新北市「猴硐礦工文史館」|へうへうとして水を味ふ日記

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        • へうへうとして水を味ふ日記
          7本
        • あの街、この街
          41本
        • 旬・美・遊
          136本
        • ホンタビ!
          25本
        • 語りだす奈良 1300年のたからもの(西山厚)
          4本
        • おすすめの書籍
          42本

        記事

          命とは、不思議なものだ。──西山厚『語りだす奈良 1300年のたからもの』

          今からおよそ2500年前の2月15日の夜、お釈迦さまはインドのクシナガラで亡くなった。見上げれば、天には満月が美しく輝いていた。 それから1500年ほどが過ぎて、平安時代の終わりに西行はこんな歌を詠んだ。  願はくは花の下にて春死なんその如月の望月のころ 如月の望月とは2月15日の満月のこと。お釈迦さまが亡くなった日に死にたい。 西行は文治6年(1190)2月16日に亡くなった。この年の2月は、16日が満月だったそうで、この上ない最高の亡くなり方だった。 旧暦の2月

          命とは、不思議なものだ。──西山厚『語りだす奈良 1300年のたからもの』

          トルコから見るシルクロード(3)サマルカンドの壁画に描かれたトルコ人たち|イスタンブル便り

          最近、「ウズベキスタンへの旅:日本から、トルコからの視点」と題して、 ちいさな講演をした。勤務先の大学で、若い同僚の建築史家、ビルゲが8年前から続けている「旅のノートたち」という連続講演シリーズで、「話してよ」と誘われたのだ。 このシリーズを彼女が始めたのには、わけがある。美術史家や建築史家、考古学者の仲間で、みんなフィールドワークをするけれども、そのノートや写真、感想は、個人的な関係の中で一部披露されることはあっても、学科のみんなが目にする機会はなかなかない。お蔵にしまい

          トルコから見るシルクロード(3)サマルカンドの壁画に描かれたトルコ人たち|イスタンブル便り

          新1万円札の顔・渋沢栄一が、現代を生きる私たちに語りかけること

          文=渋澤健 100年以上読み継がれる『論語と算盤』新しいお札の顔として注目を集める渋沢栄一。多くの事業を興し、「日本資本主義の父」とも呼ばれる彼の言葉を集めた講演録が『論語と算盤』だ。 『論語』は、古代中国の思想家である孔子の教えをまとめたもので、道徳などについて述べている。渋沢の場合、ただこの『論語』について説明しているのではなく、同時に算盤、つまり経済について論じているのだ。道徳と経済活動が一致すべき、それが渋沢の考えであった。 この『論語と算盤』は、1916(大正

          新1万円札の顔・渋沢栄一が、現代を生きる私たちに語りかけること

          カルティエと日本 半世紀のあゆみ『結 MUSUBI』|日本とパリのつながりから生まれるアート

          フランスのジュエリーブランド・カルティエが日本に初めてブティックをオープンして50年を記念し「カルティエと日本 半世紀のあゆみ『結 MUSUBI』」展が東京国立博物館の表慶館で開催されています(7月28日まで)。 1847年にパリで創業したカルティエは、今年で100周年を迎えるトリニティ・リングをはじめとするジュエリーや時計で知られるブランド。1984年にカルティエ現代美術財団を設立し、アーティストを支援、個展などを開催してきました。北野武氏や村上隆氏など、日本人アーティス

          カルティエと日本 半世紀のあゆみ『結 MUSUBI』|日本とパリのつながりから生まれるアート

          [七夕の起源]星に捧ぐ、五色の糸と梶の葉|笹岡隆甫 花の道しるべ from 京都

          2013年7月、青山のスパイラルホールで『花方』~第一章「星逢いの宴」が開催された。作家の岩下尚史さんが“青山亭主人”となり、日本の伝承芸能の目利きである主人の目にかなった“花方”*たちの芸とトークをご覧いただくという試み。構成は日本舞踊の尾上菊之丞さん、進行は俳優の八嶋智人さんという豪華な顔ぶれだ。 テーマは星逢い、つまり七夕。五色の短冊に願い事を書いて、笹や竹につるす。今ではそんな風習さえ、目にすることが少なくなった。 七夕は、芸事上達を祈る宮中儀式だった七夕のルーツ

          [七夕の起源]星に捧ぐ、五色の糸と梶の葉|笹岡隆甫 花の道しるべ from 京都

          古代のハスに触れ、平和に想いを馳せる夏

          「今年の見頃もそろそろ終わりですねぇ」 大きな葉に視界を遮られた通路の向こうから、ふとそんな声が聞こえてきた。ここは約二千年前の古代ハスが咲くことで有名な千葉公園。 ざっと見渡すかぎり、咲いているのは全体の3割くらいだろうか。ハスの花は、4日間しか咲かない。すでに花びらが落ちて剝き出しとなった花托があちこちから顔を覗かせている。 見頃を迎えたら来ようと決めていたのに、うっかりタイミングを逃してしまった。上野恩賜公園のハスが毎年7月に見頃を迎えるので、それと同じくらいの時

          古代のハスに触れ、平和に想いを馳せる夏

          時代劇スター・市川雷蔵が“日本のハリウッド”と呼んだ映画人の町「太秦」|偉人たちの見た京都

          太秦を“東洋のハリウッド”という人がいる。 こう語るのは、名優の名をほしいままにしながら、惜しくも37歳の若さで夭折した俳優の八代目市川雷蔵(1931~1969)。養父が歌舞伎役者の三代目市川九團次だったことから、15歳で歌舞伎の初舞台を踏んだものの1954年に映画俳優に転身。大映所属の俳優として数多くの映画に出演し、1950年代から60年代にかけて、トップスターとして華々しく活躍した人物です。 太秦とは京都の洛西、右京区にある地域。京都最古の寺である広隆寺のある地で有

          時代劇スター・市川雷蔵が“日本のハリウッド”と呼んだ映画人の町「太秦」|偉人たちの見た京都

          少年の祖父に会いに行く 山脇りこ(料理家)

           夫から「岡山の院庄ってところに行かない?」と旅に誘われました。院庄? はて? 「おじいちゃんの生まれ故郷なんだ、津山市にある院庄」。祖父が亡くなって7年ほど。仕事で岐路に立っていた夫は尊敬していた祖父を思い出したのかも。いいね、行きましょう!  7月初旬、列車好きな私たちは品川から岡山まで新幹線で。雨の品川を出て岡山に着いたら見事な晴れ。さすが晴天率の高さで知られる街です。岡山駅で小さな車を借りて北上し、院庄へ。  祖父は1906(明治39)年生まれ。飛び級で当時の旧

          少年の祖父に会いに行く 山脇りこ(料理家)

          オシドリの巣立ちに、ハラハラドキドキ……!|愛しい北海道ANIMALS

          今回は偶然に出会ったオシドリの巣立ちをご紹介します。初めての経験でしたが、可愛いヒナに出逢う時は自然の厳しさを知る瞬間でもあります。この2羽のひなはカラスの攻撃を逃がれ、無事に川までたどり着けました。 最初はオシドリのメスがカラスに向かって怒っているとしか思っていなかった私。一度立ち去りましたが数時間後、気になって戻ると樹の根元にメスとヒナが1羽いたんです。そしてそこには、待ち構えるように2羽のカラスも。母さんオシドリは初めヒナを1羽だけ連れて歩き出しましたが様子が変です。

          オシドリの巣立ちに、ハラハラドキドキ……!|愛しい北海道ANIMALS

          金沢21世紀美術館、全面再開へ

           能登半島地震の被害を受けて、一部を除き休館していた金沢21世紀美術館が、6月22日に全面再開した。「まちに開かれた公園のような美術館」という建築のコンセプトどおり、広場でアート作品やパフォーマンスに出合えるほか、無料の交流ゾーンも引き続き開放。観光客や地元の人々に愛される人気スポットの賑わいが戻ってくる。  2024年は開館20周年にあたり、会期を3期に分けて大規模なコレクション展も開催。第1期は6月22日~9月29日で、その後も第2期(10月12日~2025年1月19日

          金沢21世紀美術館、全面再開へ

          [志摩グリーンアドベンチャー]伊勢志摩でアクティブな夏の思い出を

           英虞湾の眺望や緑に囲まれたゴルフ場の跡地を生かした「志摩グリーンアドベンチャー」。自然を感じながら体を動かして遊べる「アトラクションフィールド」と、非日常空間で宿泊できる「グランピングフィールド」から成る。  アトラクションフィールドのコンテンツは、全20種類。日本最長を誇るジップライン、世界初の大小2棟連結タイプのタワー型アスレチック、赤外線システムを使った日本初の屋外型サバイバルゲーム、小さな子供も遊べるツリーハウス、未経験者でも楽しめるドローン体験など、じつに多彩だ

          [志摩グリーンアドベンチャー]伊勢志摩でアクティブな夏の思い出を

          国芳の団扇絵・猫と歌舞伎とチャキチャキ娘|学芸員さんに訊く、江戸の“推し活”(太田記念美術館)

          ──勇ましい武者絵(錦絵*1)のイメージが強い国芳ですが、江戸の人々の日常を描いた団扇絵がこんなにあるのかと驚きました。鮮やかな色彩もきれいですね。 赤木 江戸後期には浮世絵の団扇が流行していたのですが、今回改めて調べたところ、国芳の団扇絵を600点以上確認することができました。その中でも、美人画が半数以上でした。現存する団扇絵の多くが見本として使われていたものと考えられていて、団扇絵の端っこをよく見ると、閉じ穴が残る作品もあります。団扇絵を束ね、閉じて保管されていたようで

          国芳の団扇絵・猫と歌舞伎とチャキチャキ娘|学芸員さんに訊く、江戸の“推し活”(太田記念美術館)