おおい元気ぼっくす

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おおい元気ぼっくす

人生100年時代を元気に楽しく過ごすための応援をしている私設公民館です。趣味のワークショップ、脳トレ、読書会、介護サポートなどを開催しています。noteでは「好きな本を読んで感動したこと・感じたこと」「介護サポートのためのヒント」「花言葉から感じること」などを中心に投稿します。

マガジン

  • 【エッセイ】高次脳機能障害「私」のマイクロツーリズム

    高次脳機能障害となり、運動・記憶・発語・書字・機能遂行などさまざまな障害をもつことになってしまった家内。 そんな家内の日々の言動からくる思いを推測しながら、家内目線で毎週エッセイを書いています。 重度障害で自立は困難でも、生活を楽しむことはできるはず。 そんなメッセージを発信できればと思います。

  • ワクワクリベンジ読書のすすめ

    若い頃の「未読書」「不読書」の反省から、定年を過ぎ読み始めました。 「フランス革命関連」「ロシア」「群集心理」「社会的弱者」「日本らしさ」などをキーワードに、面白そうな本を選びながらコメントします。

  • 今週のワンフレーズ

  • 【サポートカード】家族・支援者のための「支援のシナリオ」

    「サポートカード」は高次脳機能障害を中心に、各種脳障害を患う当事者のご家族、支援者(医療・介護など)の参考にしていただくためのツールです。 特に当事者が受傷間もないご家族ならびに配属されたばかりのケア担当の方には、 ぜひご確認いただきたいと思います。 また、その他のご家族・支援者の振り返り用として、行政や教育関係者の学習用 としてご活用いただけたらと考えております。 ただし「サポートカード」はいわゆる「マニュアル」ではありません。 家族会と支援者の方々との意見交換の中から生れた智慧の結集であり、 「自ら考えるためのサポートツール」とご理解ください。 この内容を「いかに膨らませる」ことができるか。 オリジナルのケアサポートストーリーを創りあげるとともに、実際にケアの現場で活用いただけたら幸いです。

  • おれ、何を怒ってるんだろう!?

    介護シーンでよく見かける介護する側の怒り・イライラなどのネガティブな感情。 介護サポートコンサルタントの「たなかよしもり」がそのメカニズムを分析し、心穏やかな介護のためのヒントを提案します。

最近の記事

高次脳機能障害「私」のマイクロツーリズム~「なぜできないか」から「どういう時にできるのか=例外の発見」~

このコーナーは重度高次脳機能障害当事者(重い知的障害、ADL全般の障害、特に失語症で思うように意思表示できない)の家内(=「私」)の気持ちを、夫である私(=たまさん)が推測し、家内の視点に立ち家内の言葉で書いたものです。   *     *     *     *     * 昨日、オンラインで「第29回口腔保健シンポジウム」があった。 「私」はお昼寝。たまさん(「私」のだんな)が視聴した。 かなり充実したものだったらしく「とてもよかった!」と、たまさんは興奮気味だった。

    • ワクワクリベンジ読書のすすめ~『肉体の悪魔』ラディゲ著~

      『肉体の悪魔』か・・・・・・。 タイトルからすると、川上宗薫や宇能鴻一郎の作品であったり、日活ロマンポルノのような思いっきり甘美な内容を想像してしまう。年甲斐もなくなぜかドキドキしてしまった。ただ残念ながら(!?)この作品は、そんなエロ親父(もはやジジイ)の想像から大きくかけ離れたものであった。 ひと言で言えば、「思春期のこころの発達と問題行動」をラディゲの体験(おそらく)をもとに書かれたものと感じた。思春期は周囲の影響、特に人間関係の影響を受けながら一人の大人として自己を確

      • 高次脳機能障害「私」のマイクロツーリズム~目から鱗が落ちる~

        このコーナーは重度高次脳機能障害当事者(重い知的障害、ADL全般の障害、特に失語症で思うように意思表示できない)の家内(=「私」)の気持ちを、夫である私(=たまさん)が推測し、家内の視点に立ち家内の言葉で書いたものです。    *     *     *     *     * 「目から鱗が落ちる」。 おまえ意味知っているか。 昨日、突然、たまさん(=わたしのだんな)に尋ねられた。 ことわざの意味は、「新たな事実や視点に出会い、それまでの認識が大きく変わる状況を表す表現」

        • ワクワクリベンジ読書のすすめ~『運動脳』アンデシュ・ハンセン著~

          とにかく運動しよう! 運動は脳を刺激する。海馬や前頭葉を活性化させ、集中力が増す、気持ちが晴れやかになる、不安やストレスが減る、記憶力が向上する、創造性が増す、知能が高まる・・・・・・。 この著書の結論であると考える。 より高い効果を望むならば最低30分のウォーキングをすること。さらに言えば、脳のための最高のコンディションを保つためには、ランニングを週に3回、45分以上行うことが望ましい、とのこと。ただし疲れきるまでの活動は逆効果。 重要なポイントは心拍数を増やすこと。そして

        高次脳機能障害「私」のマイクロツーリズム~「なぜできないか」から「どういう時にできるのか=例外の発見」~

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        • 【エッセイ】高次脳機能障害「私」のマイクロツーリズム
          72本
        • ワクワクリベンジ読書のすすめ
          162本
        • 今週のワンフレーズ
          12本
        • 【サポートカード】家族・支援者のための「支援のシナリオ」
          41本
        • おれ、何を怒ってるんだろう!?
          3本

        記事

          高次脳機能障害「私」のマイクロツーリズム~「達成感」を味わいたい!~

          このコーナーは重度高次脳機能障害当事者(重い知的障害、ADL全般の障害、特に失語症で思うように意思表示できない)の家内(=「私」)の気持ちを、夫である私(=たまさん)が推測し、家内の視点に立ち家内の言葉で書いたものです。    *     *     *     *     * 「自分でできたと実感できた」こと・・・・・・・・・。 6/22に文京学院大学(BICS主催)の地域イベントに参加。 あるゲームの罰ゲームで「人生で一番うれしかったことを教えてください」と聞かれた

          高次脳機能障害「私」のマイクロツーリズム~「達成感」を味わいたい!~

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『海の沈黙』ヴェルコール著~

          ナチ占領下のフランス。ドイツ軍将校が寄宿することになった家に住む叔父と姪の「沈黙」による精神的抵抗と、独仏融合という理想を抱き信じながらもナチ占領政策の実態を知った将校の失望の形を通じて、大義の有無に関係なく戦争の無意味さ、不条理さをあらわした作品であると思う。 特にこの作品は、フランスの抵抗文学をけん引したヴェルコールが、地下出版のかたちで世に出した第一作目。当時のフランスのレジスタンス活動家たちの心の支えとして広く読まれたらしい。だが一説によると、ヴェルコールの描く「沈黙

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『海の沈黙』ヴェルコール著~

          高次脳機能障害「私」のマイクロツーリズム~「復活」の兆し!~

          このコーナーは重度高次脳機能障害当事者(重い知的障害、ADL全般の障害、特に失語症で思うように意思表示できない)の家内(=「私」)の気持ちを、夫である私(=たまさん)が推測し、家内の視点に立ち家内の言葉で書いたものです。    *     *     *     *     * 本当にご無沙汰してました。 なんと8カ月もこのコーナーから離れていた。 ちょうど1年前くらいからかな。嚥下に排泄はじめ、私の調子が悪くなってしまって・・・・・・。食べたら咳き込み・ゲボ。体重も減

          高次脳機能障害「私」のマイクロツーリズム~「復活」の兆し!~

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『知的生産の技術』梅棹忠夫著~

          1969年に出版され、今日なお多くの方々から読まれている著書である。時代は大きく変わり新しいツールが登場しても、「知的な」生活を支える技術の考え方は変わらない、と感じた。 ましてや昨年末に、「知的で素敵なシニアライフ」をコンセプトとした著書(『人生100年を楽しむために ワクワクリベンジ読書のすすめ』)を出版した自分にとって大変勉強になった著書である。 特に学んだひとつに「発見」がある。 著者は毎日の生活や経験の中で、おもしろいと思った現象や自分の着想を手帳(発見の手帳)

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『知的生産の技術』梅棹忠夫著~

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『壁-S・カルマ氏の犯罪』安部公房著~

          時々、自分が自分でないように感じることがある。不思議な気分とでもいうべきか。 ちょっとしたこころの病なのかもしれない。 『壁』しかり『砂の女』しかり。安部公房の作品は日常と非日常が入り混じった、何とも言いあらわしがたいものがある。二度読みしないと意味が解らない、というかこころが落ち着かない。 ネットでの書評をみても、 『安部作品の最大の特徴は、なんといっても「不条理な設定」と「前衛的(アヴァンギャルド)」であることでしょう。 あまりにも設定が現実離れしているので「シュルレアリ

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『壁-S・カルマ氏の犯罪』安部公房著~

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『ヒューマンライブラリーへの招待』坪井健著~

          「ヒューマンライブラリー(Human Library;以下HL)」とは・・・・・・。 「人」を「本」に見立てて、その内容に興味を持った「読者」がその「本」を借りることによるコミュニケーションのこと。つまり、話し手である「本」の方(1人)と参加者である「読者」(1~5人程度)で行う一種のお話し会のことである。 新しいコミュニケーション手法として注目されているだけではなく、HLを通じて新しい「気づき」を参加者に与えてくれることも大きな特徴である。 著書の中でも、「『本』の方が語る

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『ヒューマンライブラリーへの招待』坪井健著~

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『内向型人間のすごい力』スーザン・ケイン著~

          「内向型」という言葉。著書の中では「熟考の人」の特質のことであり、思慮深い、理性的、学問好き、控えめ、繊細、思いやりがある、まじめ、瞑想的、神秘的、内部指向、丁重な、穏やか、謙虚、孤独を求める、内気、リスク回避的、神経過敏、などのどれかに当てはまる人のことをいう。 逆に「外向型」とは「行動の人」ということで、意気軒昂、明るい、愛想がいい、社交的、興奮しやすい、支配的、積極的、活動的、リスクをとる、鈍感、外部指向、陽気、大胆という特質がある。 一般に、特にアメリカ社会(あるいは

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『内向型人間のすごい力』スーザン・ケイン著~

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『戦争と平和 エピローグ』トルストイ著~

          第二部は、いわゆる「あとがき」なのだろうか。 トルストイの歴史哲学的な考え方が書かれているが、とても難しくて感想を形にすることはできない。 おそらくニコーレンカの最後の言葉「そうだ、ぼくは、お父さまでさえ喜んでくだされるようなことをきっとしてみせるぞ・・・・・・」(新潮文庫P553)で作品を終わらせる予定だったが、それだけではトルストイ自身の思いが消化できなかったのだろうか。 歴史に「if」はない。歴史は必然であり、その主人公は民衆である。そして人間は神の下で平等である。 そ

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『戦争と平和 エピローグ』トルストイ著~

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『聞く技術 聞いてもらう技術』東畑開人著~

          「何かあった?」と尋ねてみる。どうしてもそう言えないときには、聞いてもらうから始める。 「ちょっと聞いて」と言ってみる。今はそう言えないときには、聞くところから、始める。 *     *     *     *     *     * この著書の結論である。前者が「聞く技術」、後者が「聞いてもらう技術」の本質であるとのこと。 なぁ~んだ、そんなことか。当たり前のことじゃないか。 そう思う人も多いと思うが、それらの言葉が的確に機能するかは別問題。結構難しいように思う。 内

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『聞く技術 聞いてもらう技術』東畑開人著~

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『孤独の本質 つながりの力』ヴィヴェック・H・マーシー著~

          アメリカ公衆衛生局。「国家の医師」として国民の健康を守ることを目的とした組織であり、著者はそこで第19代・21代の長官をされた方である。 著書は、様々な研究事例から「孤独」の脅威を指摘している。見過ごされてきた健康課題の根本に「孤独」があるとしている。例えば、孤独感が白血病の遺伝子の発現に変化をもたらすことにより、炎症が強まってウイルスへの抵抗力が低下する。また愛する人を失った悲しみ・孤独感による極度なストレスが心臓の機能に悪影響を与えることもあるという。さらには孤独感が強

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『孤独の本質 つながりの力』ヴィヴェック・H・マーシー著~

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『戦争と平和 第四部第四篇』トルストイ著~

          「不幸」がナターシャと公爵令嬢マリアの絆を深くする。 そして、それが幸福への礎となる。この章の後半にみるひとつの関係性である。 そもそもアンドレイ公爵の死の前の数日間が、ナターシャとマリアを結び付けた。アンドレイ公爵が亡くなったあとは、まるで戦友の如く、悲しみを分ちあう。 さらにナターシャの弟ペーチャの戦死。 ナターシャを気づかうマリア。そしてマリアに心のよりどころを求めるナターシャ。 ここに二人の関係性は、友情から愛情へと高まる。 まさにこの章におけるハイライトであるよ

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『戦争と平和 第四部第四篇』トルストイ著~

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『キッチン』吉本ばなな著~

          読みやすさと作品の関連性もあり、一気に『キッチン』『満月-キッチン2』と読み進めた。 「キッチン(台所)」がテーマと思いきや、ここでいうキッチンは「母性の象徴」のような印象を受けた。決して恵まれているといえない家庭環境の登場人物。主人公の桜井みかげは両親が若死にし、祖母と暮らす。台所が一番生活しやすい場所になっている。そこに祖母が急死。生前お世話になったということで、祖母の行き付けの花屋でアルバイトしていた田辺雄一の家で、母親のえり子(実は男性;ゲイバーに働く)と3人で暮らす

          ワクワクリベンジ読書のすすめ~『キッチン』吉本ばなな著~