川内有緒(かわうちありお)

生まれ変わったら冒険家になりたいと思いつつ、フランスとアメリカ、日本で計12年働いたあと、今は本やエッセイを書いて暮らす。趣味は旅と本とDIY小屋づくり。知らない場所、知らない人々を求めてずっと旅を続けたい。1児の母。著作いくつか。「空をゆく巨人」で開高健賞受賞。

川内有緒(かわうちありお)

生まれ変わったら冒険家になりたいと思いつつ、フランスとアメリカ、日本で計12年働いたあと、今は本やエッセイを書いて暮らす。趣味は旅と本とDIY小屋づくり。知らない場所、知らない人々を求めてずっと旅を続けたい。1児の母。著作いくつか。「空をゆく巨人」で開高健賞受賞。

    マガジン

    • 目の見えない白鳥さんとアートを見に行く話

    • 空をゆく巨人

      第16回 開高健ノンフィクション賞『空をゆく巨人』を発売に際して、書籍の内容を全文公開することにしました。11/16より毎日午前7時に一章ずつ公開しています。

    ウィジェット

    • 商品画像

      空をゆく巨人 (単行本)

      川内 有緒
    • 商品画像

      パリでメシを食う。 (幻冬舎文庫)

      川内 有緒
    • 商品画像

      パリの国連で夢を食う。 (幻冬舎文庫)

      川内 有緒
    • 商品画像

      晴れたら空に骨まいて

      川内 有緒
    • 商品画像

      バウルの歌を探しに バングラデシュの喧騒に紛れ込んだ彷徨の記録 (幻冬舎文庫)

      川内 有緒

    最近の記事

    静かな船出と賑やかな船出

    12年前に出版した『パリでメシを食う』が10刷、39000部になったとのお知らせが幻冬舎から届く。この本は文庫書き下ろしという形態だったので、発売当時もその後もひとつのメディアにも取り上げられず、静かでゆっくりとした船出だった。それでも遠くにいけることもあるということを知ってる。そのことは、いつもわたしを勇気づけてくれる。 一方、映画「目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」の方はちょっと賑やかな船出を迎えようとしている。本日が最終日となる、クラウドファンディングで現時点で

      • 本屋大賞ノンフィクション本大賞を受賞しました

        先週の金曜日、『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』が本屋大賞ノンフィクション本大賞を受賞いたしました。大きな喜びと、そこに輪を大きな驚きとともに受けとめています。 受賞の第一報は、担当編集者の河井さんからの電話でした。その日は週末の朝で、娘とふたりでぼやっとしながらコーヒーを飲んでいました。あれ、週末の朝に電話?なんだろう、珍しいな。おっ、まさか、増刷か!?と思いながら電話をとると「受賞」という話で半分腰が抜けそうなほどびっくりしました。終始低いテンションを崩さないこ

        • ワールドプレミアってなんだ?

          すでに1週間前になってしまいましたが、無事に『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』のワールドプレミア@水戸映画祭が終わりました!! ほぼ満員の会場の皆さんに迎えていたえだいて、 心からほっとしました。 だって本当に未知数じゃないですか。 鉄の心臓に見られるけど、毎回ビッグイベントはけっこうドキドキしてるんです。 実際に映画を作ってみるまで知らなかったのだけど、プレミア(初上映)というのはわりと重要で、映画をどこからスタートさせるのかでその後の運命は評価も変わって

          • 出会って、別れる。出会って、別れる。そしてわたしたちは。

            もはやご存知だと思うが、この2年間、映画を作ってきた。『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』という長編ドキュメンタリー映画である。 自分でもどうしてこんなに一生懸命になれるのかわからないまま、とにかく「映画」というゴールに向かって突っ走り続けてきた。 振り返れば2019年の冬、友人の紹介で白鳥建二さんという人物と出会った。 全盲の人で、美術を見るのが好きな人だった。それが自分の人生でどういう意味合いを持つかも知らないまま、拙い言葉とともに美術館をめぐった。 さまざまな

          マガジン

          マガジンをすべて見る すべて見る
          • 目の見えない白鳥さんとアートを見に行く話
            川内有緒(かわうちありお)
          • 空をゆく巨人
            川内有緒(かわうちありお)

          記事

          記事をすべて見る すべて見る

            未知なるカオスに向かって走れ

            先日、探検家・作家の角幡唯介さんと大船のポルべニールブックストアで「越境」をテーマに公開対談した。私の文庫『空をゆく巨人』の解説を角幡さんに書いていただき、それがきっかけに今回の対談が実現。 (アーカイブは7月31日まで見られるそう) ぶっちゃけた話をしてしまうと、わたしは、角幡本だったらノンフィクションだろうとエッセイだろうが書評だろが、愚直なまでに全て読んできました、ええ、そうなんです、という熱心なファンであり、ファンが憧れの作家と対談して良いのか、マジでそんなのいいの

            【大宅壮一ノンフィクション賞 受賞しなかった人の言葉!】

            先日「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」が大宅壮一ノンフィクション賞にノミネートされたわけですが、えーと、結論から言うと受賞には手に届きませんでした!! (え、マジで!?われながら、ふたつとない新しいノンフィクションなのになんで!?と思いました笑、おめでたいやつです)。 おかげで、先週は久しぶりに、ひー、ちょっと悔しいぞ!という思いが募りましたが、いまは次に向かって精進しようと切り替わりました。 とはいえ、どうして自分が書籍という沈みゆくオールドメディアで書き続け

            「新しいとは、こういうことさ」

            1年前に制作した映画「白い鳥」(50分)の劇場公開版「見えない鳥は、アートを渡る」(約100分)を絶賛制作中である。 当初の予定では、去年末にはできているはずだったのですが、まあそう簡単にはいかないものですね。共同監督である三好(大輔)くんと、なんとか他の仕事をテキパキと片付け、時にあちこちにどかし、時間をかきあつめ、どちらかの家に集まっては、ああでもない、こうでもないといいながら、再編集やら細部のツメが続いている。 この間の朝は、三好くんとその時の最終編集版を見ていて、

            世界は、あなたが見ている形をしていない?

            この間、若松英輔さんと対談をした。 そのときに若松さんは、「この本『目の見えない白鳥さんアートを見にいく』は、多くの人が読み終わらない本だね」とおっしゃった。 「えっつ!どうしよう!?分厚すぎ!?いや、つまんないから!?」 と、どっと冷や汗をかいたわけだけど、その意味するところは別のことだった。(ほっ!) どうもそれは「本を閉じた後に、今度は自分のこととして考え始める。だから”読み終わらない”」という意味。あああー、それならばよかった。それは素敵な”読み終えられない”だ。

            『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が『冥王星から来た宇宙人』だったら

            最近、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が、あやうく『冥王星から来た宇宙人』というタイトルになりそうだったという裏話を知ったんだけど、もし『冥王星から来た宇宙人』みたいなわけわからんタイトルだったら、映画はあそこまでスマッシュヒットしたかな!?とか思ったりしたんだけど、どうなんですかね。 こういう裏話って好きだな。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ネタでまだ続けると、最初はマイケル・J・フォックスではない役者で撮影が進んでいたらしい。どんどん撮影するなかで、映画のトーン

            メンタリストDaiGoへの推薦図書、そして私のなかの優生思想をぶっつぶしたい話

            一昨日、メンタリストDaiGoによるYouTubeでの発言が爆弾のようにSNSに落ちてきて、あらゆるところで火を吹いた。その発言内容の恐ろしさ、社会に与える悪影響などは多くの人が表明しているのでここでは繰り返さない。ナチスの例をあげて批判する人もいたが、そもそもこの国では旧優生保護法のもとに行政が命の選別を行ない、ハンセン病の人を強制隔離し、「不幸な子供が生まれない運動」を推進し.......などなど、あからさまでダイレクトな優勢主義思想が存在していて、それは過去の話ではない

            インタビューじゃなくて、話がしたいのです

            昨日、早くも新刊『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』について雑誌の取材をうけた。そのインタビュアーのかたは、この本(正しくは、本なるまえのゲラの状態)をよく読み込んでくださっていて、この本の解釈や考え方を聞くことができたりして、とても面白い。 しょっぱなから「いやー、何度も涙が出ました」と聞いた私は「え!! どこらへんですか??」と思わず聞きえてした。だって、泣ける箇所があるなんて自分では全く思っていなかったのだ。 昨日の方のインタビューのスタイルはすごく独特で、と

            ひと夏の思い出 井戸掘りサマー

            うっかりしていたら、小学校が夏休みに突入していた。 「あー、夏休みー!とかいう歌あったよねえ」と夫のイオくんに話しかけると、「それはtubeだね」とのことで、20年ぶりくらいに「あー夏休み〜」を歌ったけど、それ以外の歌詞は全然思い出せないし、歌ったくらいじゃ夏休みの巨大な空白はちっとも埋まらない。今年はオリンピックのせいで特に夏休みが長い。43日間もある。 私の小学校の頃の夏の思い出といえば、父の実家の福井に帰省し、思う存分従兄弟と遊び(時に喧嘩)、おばあちゃんや叔父たち

            『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』のゲラ読み書店員さん募集中

            新刊が出る。9月3日である。ということは、あと1ヶ月ちょっと。この前はタイトルすらも決定していなかったので曖昧な告知だったけれど、ようやく決定したので、全力告知モードに入りました。 『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』 (集英社インターナショナル) タイトルからばっちり内容がわかるな。ただ、やや説明的、かつ身も蓋もないタイトルで、わたしはこれでいいんだろうか?とずいぶん悩んだのだけど、編集者Kさんが「これが一番いいと思う」と強く推すので「じゃあ、そうしましょう」とい

            見えないアート、まとまらない会話

            長い原稿を書いているとnoteもTwitterとかもあまり書く気がしなくなる。自分は集中力がない方なので、いったん集中力の糸ぶつんと途切れてしまうと、それをつなぎなおすのはとても大変だ。だから、本当に追い詰められているときは、できる限り自分の気を逸らせないための努力が必要になる。 一番ウザいのはメッセンジャーとかLINEとかで、キンコン、ピンポンと気を逸らしてくるから、通知が出ないようにするのが一番いいんだけど、うっかり忘れていると、あ、それ急ぎだよね? とりあえず返信しと

            最近読んでよかった本のこと

            最近またよく本を読むようになった。 考えてみると、去年はあまり読書に集中できず途中でつまづいてしまうという事象が頻発していた。本のせいではなく、完全に自分のせい。今年はなんとかその集中力を取り戻しつつある。SNSやnoteを書かなくなったのが大きな理由かも。大変残念ながら、インプットとアウトプットを一緒にするほどの集中力がないらしい。 それでも、読んだ本くらい覚えておきたいので、とっても雑に最近読んでよかった本をいくつかメモしておく。どれも社会とか人間への新たな視点を得られ

            鳥取紀行 (その2) お金に縛られない世界に着陸してみた

            鳥取の旅、3日目の夜は「汽水空港」という本屋さんでイベントをすることになっていた。たとえ短い時間でも、とても良い出会いというものがある。 それが汽水空港の一夜だった。 3週間ほど前に誰に言うでもなく「鳥取に行きます!」とツイートしたところ、「うちにもよってください」と店主・モリテツヤさんからのリプがあった。それから、あれよあれよという間にトークイベントが立ち上がった。 「家族旅行の時にイベントなんかおねがいしてしまってすみません」 とメールにはあったのだが全く問題ない。う