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【随筆】本音と建て前~異説Habitが伝えたかったもの~(その3)

こちらは下記の続きになります。

日本の対応は

人類の発展といった名目で制定されるEUの諸制度ですが、(当然ですがEUのための制度ですので)現状はEUに有利に働いています。先ほども述べましたが意図的にしろ意図的じゃないにしろEUは痛みを伴わず他国が痛みを負っているのが実情です。
今後もこのようなEUに有利になる制度設計が手を変え品を変え制定されていく可能性がある中で日本は何ができるのか、どうすべきなのか、難しい舵取りを迫られています。まぁ一つはEU諸国との共同開発などの積極的な協力体制の構築などは、戦略としてアリかもしれません。

また、共同体などの集団は意見を一致させる取りまとめが難しいといった側面もあります。個として主張したとしても、それが少数派であればその意見は抹殺されることになります。それが嫌なのか知りませんがイギリスがEUから離脱するという事態も起きました。まぁ自国のメリットよりもデメリットが上回っているということなのでしょうが。

ネットワークコミュニティ

集団という意味ではSNSの登場でそのくくりも多様化して、例えば友達という概念が変わりつつあります。
もう、変わっているかもしれません。それまでは学校などの限られた地域の中で主に同級生や近い年代で構成される関係性で友達100人にも満たない少数規模だったものから、SNSの登場によりその規模や関係性を築く対象地域や年齢層は拡大することとなりました。一方でその関係性は希薄化してきているのではないでしょうか?フォロワーやLINEなどのグループの人数が増えたとしても、その中で友達は何人ですかと聞かれると答えに窮すると思います。
もともと、そういった希薄なつながりの方が性に合っているという方もいると思うので、そのような方は生きやすくなったとも考えられるわけですが。

対象地域の拡大という面では日本にとどまらず海外ともつながることができますから他国の方とのつながりが多い方などは日本という国に対する帰属意識を薄れさせる要因になっているとも考えられます。一方で見方を変えると多様性を認めるという方向性でもあるわけですので今の時代では健全なのかもしれません。

多様性と包摂

もう随分前から日本企業では会社への帰属意識や忠誠心などは行き過ぎた思想という扱いとなり廃れてきているのですが、昨今では多様性の方向性とも相まって日本企業内では疎結合化を通り過ぎて分解が始まっているのかもしれません。もしかしたら退職者(転職者)の増加がその証左なのでしょうか。それを食い止めようとビジョンだったりパーパスだったり、一体化への取り組みも行われだしています。
このあたりは多様性と包摂、そして共生が重要になってきます。

上記のとおり、東京大学の五神総長はもう随分前から「多様性 diversity」の追求に加え、「包摂性inclusiveness」の理念が重要だと言っていて、切り出すと誤解を生むかもしれないので原文を見て欲しいのですが、

社会全体のバランスや、弱者や少数者への配慮を忘れずに、より良い「共生」を目指す態度こそが、「包摂性」の基礎

https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/president/b_message01_10.html

と、包摂と共生の関係性についても述べられています。
さらに、下記の鋭敏で豊かな感受性という部分は新たな時代の資質という意味でニュータイプが求められていると言っているような気がしました。
あ、すみません。分類につながりそうな言葉を使ってしまいました・・・

鋭敏で豊かな感受性は「包摂性」を追求する上で、不可欠の前提

https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/president/b_message01_10.html

インターネット普及による弊害

総務省の通信利用動向調査によるとコロナ過も相まってインターネット利用者の割合は 82.9%で、年齢階層別にみると13~59 歳の各年齢階層で 9割を上回っている状況となっています。
要は日本のかなりの方がインターネットを使っているということですね。

総務省:通信利用動向調査
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/220527_1.pdf


今後もデジタル化は進んでいくことが見込まれますので、インターネット利用率は今後も高水準が維持されるのは仕方がないことなのでしょうが、一方でインターネットの過度な使用は心身に悪影響を及ぼすとされておりスマホの画面などを長時間見続けることで発症する疲れ目や身体の不調をVDT症候群と言ったりもします。
他にもスマホ画面などから発するブルーライトなどは夜でも昼間と錯覚させる効果もあり、眠くならずに睡眠障害といった健康を害する可能性が指摘されています。
また、身体的な影響だけでなくスマホ依存やうつなど心的な影響も引き起こす可能性もあります。SNS依存も同様です。これらの問題は特に子どもにとっては発育発達や学習にも影響を与えるとされています。

それだけではありません、ネットいじめです。
例えば学校裏サイト問題ですが、学校裏サイトは特定の学校の話題を扱う非公式のコミュニティサイトで、いわゆる悪口など誹謗中傷の書き込みが多くみられます。昼間は普通に学校で付き合いながら裏では誹謗中傷と、子供のころから本音と建て前にまみれているわけです・・・
極端なものでは裏サイトに誹謗中傷や脅迫紛いの文章を書き込んで、それが自殺につながったという事件も起こっています。

今の時代は、こうした裏サイトの役割はどちらかというとSNSに移転されるようになりLINEはずしなどの「LINEいじめ」やtwitterでの鍵アカウントの悪用が問題になったりもしています。最近では自身のSNSアカウントのプロフィールでターゲットを誹謗中傷をするというアクロバティックな方法が執られたりもするそうで枚挙にいとまがつきません。

倫理について

一方で、今の時代は鋭敏で豊かな感受性が重要ということですが、オンラインでのコミュニケーションという意味ではボディーランゲージや顔の表情でのコミュニケーションは取りづらくなっており、声や文字などの日本語の言葉を介したコミュニケーションが主体となってきます。
言葉は諸刃の剣と言われたりしますが、ある時は心の不安を取り除くメスであったり、ある時は心の傷をえぐるナイフであったりもするわけです。
心の傷は治りにくいです。
もしかすると、鋭敏で豊かな感受性がある方に対してはそんなメスやナイフの切れ味がさらに増すことになるのではないでしょうか。

だからこそ言葉を発する際に、それらが他人を傷つける可能性がないかを注意深く考えるようにしなければいけません。ネット上でも実生活でも、互いを思いやることが必要です。それがインターネットに向けたものであるならば、一過性のものではなく永遠に残り続ける可能性もあることから非常にセンシティブなことだという点も意識する必要があります。
そうやって意識することが自身の鋭敏で豊かな感受性を養うということにもつながります。
2022年に侮辱罪が厳罰化されインターネットへの発信について一定程度の歯止めが掛けられましたが、これからインターネットを利用する若者にまで浸透しているとは言い難い状況でもあります。
だからこそ教育の重要性、特に倫理観(ethics)の醸成や最近話題のキーワード、エシカルが重要になってくると私は考えます。

ちなみに文部省ではSTEAM教育といって、STEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)にArtsのAを加えて芸術性も高めるとされていましたが、今は芸術、文化、生活、経済、法律、政治、倫理等を含めた広い範囲でAを定義しなおしているようで、ちょっと強引な気もしました。
あえて言うならオールマイティ(Almighty)のAなのかもしれません。
なお、リンク先をちゃんと読むと、リベラルアーツ(Liberal Arts)のAだと分かるのですが、それ頭文字Lじゃね!?というのは、あえて倫理的にツッコミまないことにします。

もう一つ、先のスマホ依存・インターネット依存やSNSへの依存などの依存症は自身の攻撃性が剥きだしになり、ついカッとなって間違ったことを発してしまう恐れもありますので冷静さを保つために何事にも依存しない生活を心がけることが重要になります。

一方で厳罰化を恐れてインターネット発信にしり込みする方もでてくるかもしれません。様々なところで言われていますが、自身の成長にアウトプットの重要性が叫ばれており、それをインターネットに公開することで他の誰かの役に立つ一石二鳥の利他的な行為にもなったりするわけです。

インターネット発信において気を付けるべきは、ほんのちょっとの倫理観。
それがnoteの新ロゴの+e(+ethics)に込められた想いなのではないかと勝手に思ったりしています。

おわりに

コンプライアンスと倫理観、いずれも大事でできれば守るべきものだと思います。
でも日本人、人間ですのでどうしても本音と建て前を使い分けてしまいます。言葉におけるコミュニケーションにおいてもそれが本音なのか建て前なのか・・・難しい問題です。
人によって違うとは思いますが、嘘ではないけれども自身が思っていないことを口にするのはストレスだということもあるかもしれません。
そう考えると、本音と建て前、その間には多少なりとも不満やストレスが渦巻いているのではないでしょうか。
賢くストレス発散できる方は良いですが、そうではない方もいらっしゃいます。そうすると可能であればストレスを溜めないようにできないかとも思います。
どういうことかと言いますと、建て前をやめて思いやりを持って本音で話すということです。たとえ価値観が違っても、きちんと向き合って議論し、大きな譲歩や転換も恐れない。そうして共に生きていく。
そういったより良い「共生」を目指す態度が肝要だと思うのです。
そして、思いやりを持って本音で話すには倫理観が必要です。

逆に建て前で発した事柄について、本気で議論ができるでしょうか?
私はそうは思いません。

本音と建て前に限らず、日本という一国なのですから日本人の中であなたはあなた、私は私と分類・区別、いがみ合いなどせず、まずは一枚岩で一致団結して、より良い未来を作るために共に生きていく、共に歩んで行くべきではないかと思うのです。壊すべき壁や消すべき境界線にはちゃんとNoを突き付けてください。そして+倫理(+ethics)です。
だから私はno+eにこの事を書き留めたのです。
(決してnoteに注目記事としてピックアップされたいが為に全力で媚を売っているわけではありません。・・・多分。)

そして、最後はこの言葉で締めたいと思います。

壊して見せろよそのbat Habit

Habitより


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【メッセージ】
最後までお読みいただき感謝いたします。

拙い文章ですが、ロジカルな文章よりも感情を揺さぶるような文章を書きたいと思っています。
これからも、是非ともよろしくお願いいたします。
余韻のために最後は1ページ程度の空白を置いています。何か感じていただければと。
今日は楽しかった、悲しかった、悔しかった、嬉しかったなど、そういう感情が動く体験は、
記憶され、そして未来の判断になんらかの影響を与えると思います。そうだといいな。

【プロフィール】
2児の父です。 駄文・乱文ですみませんが、普通の人生を記していきます。コッソリと・・・ 
凡人なので、フォロバ100です。人としては、フォローされるよりフォローできる人間でありたい。 
頑張ってスキ1000回目指しますので、是非ともスキしてみてください。
ちなみに自己紹介にスキはフォローOKと受け止めます。 
あと、noteにも感謝です。
見出しの写真やイラストはnoteユーザー様のを使わせて頂いています。こちらも感謝いたします。



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