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親友から告げられた別れに、画伯ちゃん号泣...!ジャイアントジャンカー(3人時代)【過去のバンド】

大学生の頃、ジャイアントジャンカーというバンドを組んでいた。2004年から1年ちょっと。

高校で出会ったGODくんに「ベースやらへん?」と誘われ、それまでドラムをしていた画伯ちゃんはベースを買うことに。

バイト先のマクドナルドで出会った、2つ年下でまだ高校生だった鼻くんにドラムを叩いてもらい、鼻の同級生である「メガネ」にボーカルをしてもらった。

大阪アメリカ村新神楽尼崎DEEPA、豊中LIPホールというライブハウスによく出演していた。
DEEPAの紹介で、系列のアメ村DROPにも出演するようになっていく。

この4人のバンドを始めてから、画伯ちゃんは自作曲をバンドで披露し、各自それぞれみんなが作詞作曲をしまくった。

そして今回のnoteを書くにあたり、YouTubeバラード集ハードコア集として、ダイジェスト動画を作った。


しかしボーカルのメガネには、抜けてもらうことになる。
3人になったジャイアントジャンカーはどうなっていくんだろう...

前回まで↓↓↓


まとめマガジン↓↓↓


新たなスタート

4人時代は今振り返っても"音楽"をしていた気がする。
でも、惜しかったんだよな。

もっとロックできる気がしていた。
そして"パンクロック"という気持ちを、もっと存分に表面化したかった。

明らかにメガネくん(4人時代のボーカリスト)より、発声も歌うのも下手くそな残りの3人。

ただ、偶然3人で練習したときに感じたんだ。

「あっ...これやんか...パンクロックって」

3人とも同時に気づいたはず。
だから笑ってた。

笑いを隠しきれなかった。

その1度の練習で3曲が完成し、メガネくんに抜けてもらった以降も、信じられないスピードで曲が増えていった。

今まで出演していたライブハウスにも、3人で出ていくことに。

"オリジナル曲をやるバンド"から"パンクロックバンド"として、新たなスタートを切った。

歌うということ

画伯ちゃんは、自分が歌うことになるこの頃まで、カラオケが大好きだった。
不思議なもんで、バンドで歌うようになり急速に下手くそになっていった。

下手くそさに気づいただけかと思ったが、バンドが爆音すぎたんだと思う。耳で音を判別できなくなっていた。

高校の軽音部でドラムを叩き始めた時も、怪しい何かを感じていたが、2004年のこのバンドから現在に至るまで、歌うことには苦悩が付きまとっていく。

まったく音が取れない。
そして、発声の仕方がわからなくなり、息の仕方、舌の回し方もわからなくなっていく。

ギターのGODくんも発声できてないし、ドラムの鼻は格闘家みたいな発声で、お祓いになりそうな声を出していた。

ぎりぎりパンクロックできていないかもしれない。
見ている人には伝わりにくいかもしれない。

でも当時の3人の中では、その下手くそさも込みで、理想的な音楽を作れていた。そう思えていたはず。

他者の目より、自分たちの中の"感覚"に重きを置いたこの判断。

"表現"に引っ張られ、"音楽"が遠ざかっていくことになる判断だったと思う。

今でも「やりたいことは?」と聞かれたら、この感覚が胸の中で騒ぎ出す。
他者の目や、評価を気にして、音楽性を8割は持とうとするだろうけど。

4人時代の6割から、当時は3割くらいの音楽性になっていたはず。
音を判別して歌うことができなくなった画伯ちゃんだからかな?

それでも、大量の曲のネタを出していく。


もうすぐ、2005年になろうとしていた。

2005年

3人組になってから数度のライブを経験し、確かな何かを掴んでいた。
「これは絶対いけるぞ」そう画伯ちゃんは確信していた。

今でも言いきれる。あのスピード感と溢れる3人のアイデア。

・どんどん内面が露わになり、リズムがタイトになる鼻のドラム。
・アレンジ、音作り、弾く様が神がかっていたGOD。
・コード進行と構成をたてるのがうまい画伯ちゃん。

4人時代は、元ボーカルのメガネと鼻が"自主イベントの手筈"をしてくれていたので、その部分だけ鼻の負担が大きくなりすぎていたけど、あまり気にはしてなかったように思う。

しかし、個性が強まり、こだわりも出てきた。

俺とGODの意見がうまく噛み合わない日もあるし、鼻を本気で怒らせるくらい俺やGODのシビアさを出す日もあった。

無言で各自が演奏し、セッションにもならない2時間。
"殺し合い"のような。"閃き待ち"のような。

こんな瞬間もそりゃあるやろ。
必ず最高に笑える作品を持っていき、次は納得いく2時間にしよ。


それくらいで受け止めていた画伯ちゃん。
みんなの人生がそれぞれ動いてることなんて気づかずに。


冬の夜に溶けきれなくて

練習の帰り道。

なぜか2人に会話は無く、横並びではなく、GODの後ろで自転車を押していた。

GODの歩くスピードが遅くなり、次第に横並びに。
顔を上げて、表情を見ようとする画伯ちゃん。

月明かりを持ってしても、見えにくく、感情が読み取りにくい。

吐く息が混ざり合うくらいの近さで、GODがこう言った。


「もうやめよか」

え...

え...?


終わっちゃうの?
この感覚を掴んだのに?

絶対に他の誰とでもとは共有できないであろう、この感覚を?
画伯ちゃんだけが、そう思ってたの...?

「え...」

としか言えず、2人の分かれる地点で、挨拶もなくGODは帰っていってしまった。

急にやめてしまった。

冬の白い吐息が、空中で透明になっていくような。
そんな儚さを持って。

初めて出来た"親友"と呼べる存在。

帰れずに泣いていた。
ベースを背負って。

ずっとずっと震える親指で、ガラケーの連絡先からGODを消そうか迷っていた。

2時間経っても消せなかった。
家に帰って、ずっと泣いていた。

人生なんてどうでもいいんだ。
俺はやりたいだけ。

とてつもなく面白いことを。
とんでもなく可愛らしい狂気を。


もう、できないのかなぁ?

YouTube

そんな数ヶ月の活動で幕を閉じた、ジャイアントジャンカー3人時代。
いくつかのライブ音声を、ライブハウスに録音してもらっていた。

今回それを動画化して、YouTubeにアップした。
たくさんの曲があるなかで、音が良くてわかりやすいのをまとめた。

是非聞いてほしい。

画伯ちゃんが何を言わんとするか。
noteにおいて、バンドにおいて。

何を叫んでいるのかを感じてほしい。

ジャイアントジャンカー【ライブ音源 (3人時代)】


どこにもないような訳の分からない曲。
下手くそな演奏。

19歳くらいで、こんなことが出来ていたのが誇らしいよ。
もっと活動したかった。

特にGODくんの存在は本当にもったいない。
人生で出会った人の中でも、1番いいギタリストだった。

音が飛んできて、茶目っ気があって、たまに醸す殺気も良かった。
アレンジや弾く姿ももちろん。

ジャイアントジャンカーが解散した以降、彼がバンドを組んでライブをしたのかは知らない。
結婚して、神戸に住んでいることしか知らない。

バンドしてほしかったな。
できれば画伯ちゃんと一緒に。

でも俺がいつか死んでしまう前に、YouTubenoteに情報を残せて良かった。
誰かに聞いてもらえる環境を作れたよ。

"新しい何かで更新していけるような人生"を俺は過ごしていきたいし、いつかGODにも何かやってほしいな。

その後の画伯ちゃん

泣いて別れた、GODくんとの夜を乗り越えた画伯ちゃん。
その数日後、ドラムの鼻と会って話した。

「GODからなんて話があったかわからんけど、バンド止めたくないからさ。一緒に2人でやってみようや」

「ええで!」

「メンバーゆっくり探しながらやってこ。とりあえずギター手に入れないとな。今度買いに行くのついてきて!」

「ええで!」

画伯ちゃんは、バンドでプレイする用の、新しいギターを探すことに
ドラムの鼻と、"新しいメンバーを探しながら、やりたいこと全部やってやる"と意気込んでいた。


そしてバンド名を変えることになる。

次回、鼻との2人きりのバンド 「ネガティブリアクションズ」について書いていく。

画伯ちゃんの人生の続きを

ギターのGODくんに教えてもらった、くそおもしろギャグ漫画。

お見逃しなく!

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https://heavyendies.bandcamp.com/album/menbo

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