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疎通と対話 ―社会と組織の中で人々を「乳化」させるもの―

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コミュニケーション(疎通)とは相互に意思を伝達する技術であり、ダイアログ(対話)とは相互の合意目標を発見する工程である。いかに言葉巧みで表現豊かでも、伝達や合意を成し得なければ児… もっと読む
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2021年4月の記事一覧

日常会話の背後にある、言葉にされないものについて

日常会話の背後にある、言葉にされないものについて

私たちは、私たち自身が思っている以上に、曖昧な概念を並べて日常的な会話をしている。概念から想起される対象が、他の人と一致していることをよく確かめないまま、会話を交わしているのだ。それでも、なんとなく言葉は通じ合ってしまう。今日は、そんな日常的な会話の背後にある「言葉にされないもの」について、実際には何が起きているのか考えてみたい。

「水はおいしい」という主張の奇妙さ一例として、「水はおいしい」と

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「問い」と「答え」の距離について

「問い」と「答え」の距離について

スマホに奪われるのは時間だけではないらしい。

集中力も溶かされていく。気がついたら何時間もひとつのことだけを「考えたり」「見つめたり」できなくなった。

もちろんスマホがすべて悪の根源だとか言いたいわけじゃない。だけど、スマホも含めた、いまの生態系というかエコシステムが集中力の維持を難しくしてるのはあると思う。

スマホ以前は、いまよりもう少し自分の意思で何か探索したり、そこで見つけたものについ

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「コミュニケーション能力は重要」に潜む違和感

「コミュニケーション能力は重要」に潜む違和感

 「コミュニケーション能力は重要」というような言葉をよく聞くが、どうも違和感がある。なぜなら、コミュニケーションには多種多様な様式があり、それぞれに特徴があって、人により得意なコミュニケーション能力と不得意なコミュニケーション能力が存在する。ちょっと考察してみる。(小野堅太郎)

 コミュニケーション(communication)は「会話」だけではありません。ラテン語の「communis(共有する

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近況と雑感

近況と雑感

なかなかエラいことになって長いけど、コレはエラいことなんでしょうか。世の中のニュースも雰囲気もマジでしんどくて、何がなんやらよく分からなくなってきましたけど、まぁ良いことも沢山あるから良いや。ライブやりたい。

ラウドネス・ノーマライゼーションについて、私は恐らく間違った見識をTwitterで述べたらしく(そこに関しては未だ私も腑に落ちていない部分もあるのですが)、詳しい方たちが色々前のめりに教え

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専門家へ質問するとき忘れがちな観点

専門家へ質問するとき忘れがちな観点

柴田(@4bata)です。専門家から何かを学ぶときに抜けがちな観点の話です。

前提知識:技術的課題と適応課題知識や技術など、既存の方法で解決できる問題を「技術的問題」と呼ぶ。一方、そのような既存の知識では解決できないのは、人と人、組織と組織の関係性の中で生じる「やっかいな問題」だ。これを「適応課題」と呼ぶ。(引用元)

上では技術的問題と書いてますが、技術的課題としておきます。

その専門家個人

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【尾藤克之のオススメ】ビジネスで成功したいなら相手の感情にアプローチしてヨイショせよ!

【尾藤克之のオススメ】ビジネスで成功したいなら相手の感情にアプローチしてヨイショせよ!

最近アメブロを始めました。フォローはお済みですか?
アメーバ公式ブログ・コラム秘伝のタレ

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お金がほしい。もっと稼ぎたい。そう思って「コミュニケーション力を磨こう」と思う人はいません。しかし、じつはコミュニケーション力を磨くことこそが、収入を大きく増やすための近道だったのです。

100万人のフォロワーがいれば1億円を稼ぐのは簡単ですが、1億円あっても100万人の

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1分でも伝わる自己紹介

1分でも伝わる自己紹介

4月は、初めましての季節。

新入社員や異動した人、新しいクライアントを担当することになった人など、初対面の人を相手に、自己紹介をする機会も多いと思います。

私も改めて、自己紹介をしてみます。

と、このように、短い時間で自分のことを伝えるのが自己紹介ですが、難しいですよね。私は、正直あまり得意ではありません…。

ましてや、昨今のオンラインでの対面となると、相手の反応も見えにくくて、やりにくい

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【自分の言葉】でしゃべるという事って難しい~誰かの代弁者になるのは簡単~

【自分の言葉】でしゃべるという事って難しい~誰かの代弁者になるのは簡単~

こんにちは。ryosukeです。
リハビリテーション専門職として、
患者さんや対象者さんの身体の回復に対するサポートについて考える仕事をしています。

今回は「自分の言葉でしゃべるという事って難しい」というテーマで書いていきたいと思います。

【自分の言葉】とは自分の言葉とは、
当たり前ですが、自らが0から作り出した言葉というわけではなくて、
自分の思考を、今あるボキャブラリーの中で表現するという

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インタビューの神様

インタビューの神様

今年、シンガーソングライターの広沢タダシさんが20周年を迎えます。

それに伴い、広沢さんと所縁のある人物にインタビューをして、ミュージシャン「広沢タダシ」を浮き彫りにしていく『interviews』という企画がはじまりました。ぼくはインタビュアーとして関わらせていただいています。今でかれこれ20人ほどをインタビューしました。

広沢さんとの出会いや印象的なエピソード、そして、「広沢タダシ」の魅力

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私もあまんさんみたいに周囲3平方メートル内に心地よい雰囲気を漂わせられる大人の人だと良いのですが…多分そうではないと私が私に告げている…
 
もう少し歳を重ねたら、大人の人になれると期待するしかない。
 
ただ、私にはあまんさんみたいな友人がいるのは本当に幸運中の幸運。

「議論ができない」面白さを笑っていて良いのか?(12人の優しい日本人)

「議論ができない」面白さを笑っていて良いのか?(12人の優しい日本人)

映画「12人の優しい日本人」を観ました。

ストーリー三谷幸喜脚本の喜劇映画「12人の優しい日本人」。「十二人の怒れる男」という映画のパロディの舞台を映画かした作品でした。

映画のストーリーは下記の通り、議論になれていない12人の日本人が陪審員として、有罪無罪の結論を出すまでの2時間を描いた作品です。

ある殺人事件の審議のために12人の陪審員が集められた。ここに来た12人は、職業も年齢もバラバ

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