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#日常

君の好きな花

君の好きな花

君の好きな映画は、なんですか?

詳しい事はよくわからないけど

その趣味や趣向がマッチするかどうかは、わからないけど。

好きな映画があるって
なんか素敵だよね。

君の好きな映画は、なんですか?

君の事を知りたいっていう告白。 

いつか君のその時間がこの時間に溶け込んでいけばいいな。

そんな告白。

映画の事なんか語らずに
余韻を分け合っていたい。

それが向き合うんじゃなく付き合う事の

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ラベンダー畑の約束【ショートショート】

ラベンダー畑の約束【ショートショート】

ラベンダー畑と一緒に見た夢がある。夏の日差しが降り注ぐ、何もない平原。遠くまで続くラベンダー畑が広がっている。

風が吹くとラベンダーの香りが全体を包む。瞬きする度に香りが増してくる。風が吹くと香りが強くなるのだ。

僕たちはそこで約束を交わした。二人だけの秘密の約束。一緒に畑を歩く約束。約束は簡単だけど、心は深い。

彼女が笑うと、全てが明るくなる。その笑顔が、僕の世界を照らす。何かを失った時、

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月に聴かせるように。

月に聴かせるように。

この世界の生活は
月にとっては一つのおとぎばなしなのです。

昼下がり。
ぱらぱらと頁を捲りながら読んだ本の一節に、はっとする。

その本は、月から見たそれぞれの日常や人生の節々が小さな物語として淡々と語られていた。

そうなんだよなぁ。

月から見たらおとぎばなしにすぎない生活なんだよなぁと、遥かな気持ちになりながら。

だけど
だからこそ
それぞれの物語の中に居るんだよなぁと。

喜劇も悲劇も

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【詩】手をつなごう

【詩】手をつなごう

人は社会性を持つ生き物だ。

そこには人と人の繋がりがある。

赤い糸という、小さな願いにも似た細い線。

見えない鎖という、義務感や恐怖心などの束縛。

琴線もある。「人に感動や共鳴を与えること」を”琴線に触れる”と言うが、
多くの方が「怒りを買う」という意味で誤用している。

ただ、感情のプロセスを考えてみると、いずれも正解なんじゃないかと考えられる。

例えば、絵を書く師匠と弟子が居たとして

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走り過ぎてゆく電車を見送るように。

走り過ぎてゆく電車を見送るように。

「もう過去のこと」

例えば何か、
辛かったことや悲しかったこと、
深く思い悩んだ末の決断や、
自分にはどうにも出来ず
眺めているしかなかったようなことでも、
引きずったり強く記憶に残るような出来事を
もう過去のことだと、そう思えるようになるには
それなりに長い時間がかかる。

その時の気持ちや自分の状況を
上手く言葉で説明できないなと思っていた。

でもある日、駅で電車を待っていて、
ふと、あの

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【詩】セレクションバイアス

【詩】セレクションバイアス

1億円あげる代わりに未来を頂戴?

明日来ないのと1億円どっちがいい?

ちょっと、少なかった?

じゃあ1兆円でどう?

貴方が思う命の価値はお金に変えられない。

だけど、他人の命の価値は値付けされていて、

裁判で、大体このくらいって計算される。

なんでかな?

私が選んだ貴方だから。

そんじょそこらの人とは違う。

恋は盲目。

網膜には光の受容体があるけど、
一か所だけ、神経が集まっ

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