マガジンのカバー画像

Book

47
運営しているクリエイター

#読書メモ

2022の3冊目

2022の3冊目

は、コチラ↓↓の恋愛小説集!

『愛じゃないならこれは何』(斜線堂有紀 著)

本作は、2020年に刊行した特殊設定ミステリ『楽園とは探偵の不在なり』が第二一回本格ミステリ大賞の候補にもなった斜線堂有紀さんが、初めて挑んだ恋愛短編集です!

もう、本当に何から何までツボを突かれる作品で最高でした!

まずタイトルからツボだし、装丁やイラストも好きだし、どの短編もめちゃくちゃ面白くて、読み終わってか

もっとみる
2022年の2冊目

2022年の2冊目

は、胎児の同意を得なければ出産できない近未来を舞台にした衝撃作!

『生を祝う』(李琴峰 著)

昨年、『彼岸花が咲く島』で第165回芥川賞を受賞された李琴峰さんの、芥川賞受賞後第一作としても注目をされた話題作です。

【あらすじ】
 出生前に胎児の意思を確認する「合意出生制度」が法制化された近未来の日本。胎児には遺伝や環境などの要因を基にした「生存難易度」が伝えられ、生まれるかどうかの判断がゆだ

もっとみる
2021年の15冊目

2021年の15冊目

は、コチラ↓↓の小説!

『とにもかくにもごはん』(小野寺史宜 著)

2019年、『ひと』(祥伝社)が本屋大賞にもノミネートされた小野寺史宜さんの最新刊です。

本作の舞台は子ども食堂。

誰もが大なり小なり事情を抱えて毎日を生きている。

それぞれ色々あるけれど、温かくておいしいごはんが、きっとこころを癒してくれる。

そして明日に繋げてくれる。

やっぱり小野寺史宜さんの作品は最高です!!

もっとみる
2021年の14冊目

2021年の14冊目

は、コチラ↓↓の小説!

『余命一年、男をかう』(吉川トリコ 著)

自分にとっては初めてとなる吉川トリコさんの作品です。

< あらすじ >
節約とキルト以外何ごとにも興味のない40歳独身事務員の片倉 唯が、ある日ガンが発覚して余命1年の宣告をされる。そのとき、たまたま出会ったピンク色の髪をしたホストにお金を貸すことになり…。

思わず笑い、その後にしみじみする。

リアルな本音が心のツボを押し

もっとみる
2021年の13冊目

2021年の13冊目

は、コチラ↓↓のミステリ!!

『推理大戦』(似鳥鶏 著)

自分にとっては初めてとなる似鳥鶏さんの作品です。

< あらすじ >
日本のある富豪が発見したという「聖遺物」。
世界的にも貴重なその「聖遺物」を手に入れるため、世界中のカトリックそして正教会は、威信と誇りをかけ「名探偵」を探し始めた。
いったい、なぜ?
それは、「聖遺物争奪」のために行われる、前代未聞の「推理ゲーム」に勝利するため。

もっとみる
2021年の5冊目

2021年の5冊目

は、コチラ↓↓のサスペンス・ミステリ!!

『幻視者の曇り空 ―― cloudy days of Mr.Visionary』(織守きょうや 著)

2015年に『記憶屋』で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞した、織守きょうやさんの最新作です。

< あらすじ >
ある特殊能力のせいで、他人に関わらないように生きてきた久守一は、偶然、その力で美大生の佐伯が巷を騒がせる連続殺人犯だと知ってしまう。
社交的

もっとみる
2021年の3冊目

2021年の3冊目

は、コチラ↓↓の長篇小説!!

『正欲』(朝井リョウ 著)

朝井リョウさんの作家生活10周年記念作品として〔白版〕と〔黒版〕の2作品が刊行されたのですが、本作は〔黒版〕に位置づけられた作品です。(ちなみに、〔白版〕は”質”や”価値”をテーマにした『スター』。)

著者である朝井リョウさんは、本作を次のように紹介しています。

また、出版元である新潮社は「〈あらすじを簡単に書きたくない、作家が作っ

もっとみる
2021年の2冊目

2021年の2冊目

は、コチラ↓↓の作品!!

『俺と師匠とブルーボーイとストリッパー』(桜木紫乃 著)

自分にとっては初めてとなる桜木紫乃さんの作品です!

<あらすじ>
ギャンブルに溺れる父と働きづめの母から離れ、日々をなんとなく生きる二十歳の章介。北国のキャバレーで働きながら一人暮らしをする彼は、新しいショーの出演者と同居することになった。「世界的有名マジシャン」「シャンソン界の大御所」「今世紀最大級の踊り子

もっとみる
2020年の12冊目

2020年の12冊目

は、コチラ↓↓のミステリ長編!

『孤島の来訪者』(方丈貴恵 著)

第29回鮎川哲也賞を受賞した『時空旅行者の砂時計』に連なる、〈竜泉家の一族〉シリーズ第2弾です。

もうワクワクが止まらない作品でした!

特に最初の殺人が起こってからがあれよあれよの展開で大興奮でした(笑)

そして伏線の回収が凄いんです!

最後の最後の回収もニヤッとしちゃいました^^

次回作もとても楽しみにしています!!

もっとみる
2020年の3冊目

2020年の3冊目

はコチラの短編集です↓↓

『今日も町の隅で』(小野寺史宜 著)

大好きな作家、小野寺史宜さんの初の短編集です。

何気ない日常のなかで、人と人とはこんなにも優しく繋がっている。

人とのちょっとした関わりが、前に進むきっかけになっている。

今日も町の片隅で、誰かの日常がささやかな奇跡で包まれている。

そんな風に思える10編でした。

今作も最高です!

< 参考 >

2020年の2冊目

2020年の2冊目

はコチラの短編集です↓↓

『丸の内魔法少女ミラクリーナ』(村田沙耶香 著)

自分にとっては初めての村田沙耶香さんの作品。

本作には4つの短編が収録されており、どの作品も先入観や固定観念といった既成概念を疑う視点で描かれているのですが、こんなにも上手に「"普通”に対する違和感」を表現できる方がいるんだと衝撃を受けました。

どの作品も素晴らしかったのですが、コロナ禍に読んだということもあり、個

もっとみる