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noteで面白かった話

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noteの中で良いなあと思った作品をまとめます。
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#エッセイ

林 伸次 著、渋谷の「バーのマスター」シリーズが、ついに電子書籍化!

林 伸次 著、渋谷の「バーのマスター」シリーズが、ついに電子書籍化!

2013年と2016年に刊行され、愛される店づくりの教科書、バーを愛する店主のエッセイとしてロングセラーとなっている2冊が、ついに電子書籍化されました。

この2冊を刊行後、渋谷のbar bossaの経営者で、著者の林伸次さんはあれよあれよと何冊も書籍を上梓され、今では大人気作家としても活躍中です。もちろん、note読者の方はその名をご存じのことでしょう。

その林さんから、祝・電子化!のコメント

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こんなマインドで仕事をしたい 西荻窪organ紺野さんの話〜林伸次さんの著書 『なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか』を読んで〜

こんなマインドで仕事をしたい 西荻窪organ紺野さんの話〜林伸次さんの著書 『なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか』を読んで〜

僕は南伊豆で「南伊豆くらし図鑑」という事業をやっている。

この事業は南伊豆に暮らしている人たちの日常に一対一でおじゃまできる体験サービス。

で、来年はもうひとつ新規事業をやろうと思っている。

だからというか。

最近は、「なぜあのお店は人が集まるのか」とか「ファンの増やし方」などにぼんやりだけどアンテナを張っている。

なので、「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林 伸次さんの著書

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涙を流したファーストデート

涙を流したファーストデート

ファーストデートといえば、男女のこれからが始まるか始まらないかが決まる重要なデート。とにかく、ここでなかったら次はない。初めの印象が大事。女性としても一番かわいい自分が見せられるよう気合をいれて臨むデート。

私のファーストデートの思い出・・・去年結婚した夫とのファーストデートを思い出してみます。一言でいうと、うん。最悪でした。

夫と出会った当時の私は、いわゆる婚活中でした。結婚はしたいけど、自

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あの夏の指先 #ファーストデートの思い出

あの夏の指先 #ファーストデートの思い出

僕が初めて、旦那さんのいる女性とデートしたときのことだ。

あ、一応先に書いておくとべつに不倫とかそういう大人の要素はミリも出てきません。

西暦が2000年代に変わっても、まだ世の中には90年代後半の重たく冷ややかな空気が流れ込んでいた時代。

宇多田ヒカルが『Wait & See~リスク~』のMVで早朝の渋谷を奇妙な空飛ぶバイクで疾走していたことを思い出す。あの空気感。

僕はライターをしなが

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恋に落ちた日

恋に落ちた日

それはまだ、恋になる前のこと。

明日は月に一度の店長会があるから、いつもより朝が早い。早いところまとめて寝ようと考えながら、施作と数字を追って報告書をまとめていた、そんな木曜日の夜。

先日、たまたま共通の知り合いを介して出会った彼から連絡が入った。

「今何してる?ちょっと会えない?」

その時すでに22時を過ぎていて、私は明日のことを考え断った。また会いたいなとは思っていたけれど、恋い焦がれ

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ポーランド旅行記④ 2日目 アウシュヴィッツ訪問

ポーランド旅行記④ 2日目 アウシュヴィッツ訪問

2日目は午後からアウシュヴィッツ博物館の訪問を予定していたので、バスの時間まで旧市街をぶらぶらしてカフェでランチしました。

その前にクラクフ中央駅の隣にあるバスターミナルで本日乗るバスチケットを予め購入しておきます。
買い間違えないよう事前に調べたポーランド語で紙に書いて受付の人に見せました。

その時のメモ

ついでに水も購入。ちゃんと表記を確認し、レジでも「ニェガゾワナ?」って聞きました。

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「嫉妬したそばから格下になるよね」

「嫉妬したそばから格下になるよね」

タイトルは12年前に知人の麗子さんが言ったせりふだ。

私に対して言ったものではないけど、今でもときおり思い出す。

◇◇◇

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バーのマスターに語られる恋

バーのマスターに語られる恋

林伸次さんの「恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。」を読む。

プロローグ、21話のショートストーリー、エピローグからなる連作短編集だ。

物語の語り手である「私」はひとりでバーを営むマスター。バーにやってくるさまざまなお客様の恋の話に耳を傾け、ときにはささやかに祝福し、ときにはささやかに励ます。

21人の、21通りの恋が描かれている。最終話だけ、お客様ではなくマスター自身の昔の恋の話

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落選したコンテストのこと

昨日から「さらけ出す」をテーマにしているので、敗戦の歴史をさらけ出していく。

先日cakesコンテストに入賞し、noteやTwitterで知り合った方たちから祝福の言葉をいただいた。

祝福していただけるのは、とてもありがたい。

しかし、受賞したことだけを書くと「順風満帆」と思われてしまうかもしれない。

いや、別にそう思われてもかまわないけど、それは事実ではない。

私は今までの人生で何度か

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これが遺品になるなんて

これが遺品になるなんて

人は二度死ぬ。

一度は生命が失われたとき。もう一度は忘れられたときだ。そんな話はよく聞く。

遺品は、二度目の死を遅らせるものなのだろう。死んだ人が使っていたものは、記憶のトリガーになる。だから、捨ててしまうとその人が失われてしまうような気持ちになるのかもしれない。

幼いときに母を亡くした私は「遺品」を認識していなかった。人が死んだら、すべてが自然と消えてしまうものだと思っていた。もちろん、母

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「知らない異性10人と出会って話す会」に行ってきた

「知らない異性10人と出会って話す会」に行ってきた

こちらは渋谷にある「bar bossa」で開催されているらしく、バーで恋活とか面白そうですよね。きっかけはマスターの林伸次さんのnoteの記事を読んでいて告知を見つけたことでした(過去の参加募集記事はこちらからどうぞ)

楽しかったのでレポートがてらに漫画にしました。

「知らんがな」と言う勇気

「知らんがな」と言う勇気

よく「被害者に寄り添って」という話を聞きます。生きていれば色々な辛い目に遭うこともあって、それがその人の人格形成に大きく影響する。ですから、セラピ−やカウンセリングという言葉も聞かれるようになってずいぶん経ちます。

凄まじい経験というのは、いろんな人が体験していると思いますが、そればデスノ−トのようにその人の頭上の履歴として掲示されているわけではありません。今現在の、その人の人と成りに全てが表れ

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おいしい野菜なんてない(2/3)

おいしい野菜なんてない(2/3)

「有機肥料で作った野菜だからおいしい」とはよくある謳い文句です。これはどういうイメージかと言うと、サプリや栄養点滴、プロテインで作られた肉体よりも、色んな食べ物をまんべんなく食べて作った肉体の方が深みがあって味がある。という意味ではないかと思います。

化学肥料は単一の栄養をピンポイントで野菜に届けますが、堆肥などに代表される有機肥料というのは単一の栄養のほかによくも悪くも有機物質に満ちています。

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申し訳ないのはこっちです

申し訳ないのはこっちです



1.

どんなに超絶急いでいても、駅の改札は開かない時は開かない。特にsuicaにお金が入っていない時はなおさらだ。でも人は焦れば焦るほど、当たり前の事実から目を背けがちになる。何かの間違いでは?となんどもセンサーにカードを叩きつけ、貴重な数秒が流れていった。

この日はイラスト持ち込みの営業の日で、時間が迫っていた。その会社はなんども電話してようやくアポの取れたセンスのいい憧れの会社だった。

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