吉玉サキ

ライター/著書『山小屋ガールの癒されない日々(平凡社)』『方向音痴って、なおるんですか…

吉玉サキ

ライター/著書『山小屋ガールの癒されない日々(平凡社)』『方向音痴って、なおるんですか?(交通新聞社)』 /有料記事は知人に読まれたくないだけで有益な情報じゃないです/お仕事のご相談はsaki.yoshidama@gmail.com

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  • #エッセイ 記事まとめ

    • 1,131本

    noteに投稿されたエッセイをまとめていきます。

  • ソファでわたしは旅をする

    • 15本

    いつかまた自由に出かけられるその日まで、「空想の旅」をテーマに文章を書いてみることにしました。 趣味や嗜好、旅のスタイルも異なる3人の書き手・べっくやちひろ、中前結花、吉玉サキがそれぞれお届けします。 束の間でも、みなさまを“ソファの上の旅”にお連れできたらうれしいです。

  • noteカメラ部magazine

    • 59本

    noteカメラ部部員のレポートなどなどをまとめたmagazineです📷

  • 夢日記

    見た夢の記録です。気が向いたら書きます。

  • 天然オットシリーズ

    夫について書いたnoteをまとめました。もちろん無料です。

最近の記事

パーソナルカラー診断を受けてみた

パーソナルカラーという概念が定着して久しい。「イエベ春」や「ブルべ夏」などのアレだ。色彩を春夏秋冬の4グループに分けて、どのグループの色彩を身に着けたときその人自身がもっとも輝くか、肌や髪や瞳の色・質感でもって診断する。イエベはイエローベース、ブルべはブルーベースの略だ。 私は長年、自分のパーソナルカラーを知らずに来た。似合う色味がわからないので、服でもコスメでも、片っ端から試して似合うものを探すしかない。何度も何度も失敗して、ようやくここ数年、似合うものを選べるようになっ

    • 2024年、夏の断片

      さっき郵便局に行ったら、気温も日差しも夏のそれだったのに、空気の色は秋だった。そういえばここ数日、そうめんや夏野菜の焼きびたしよりも煮込み料理の気分になっている。夏が終わったのだ。 つい数日前まで夏だったはずなのに、終わってしまえば「夏ってあったっけ……?」と思うほど覚束ない。だから夏の記憶を振り返って、忘れないうちに記録しようと思う。 ■カラオケでAぇ! group全曲熱唱 私の大好きなAぇ! groupが今年の5月15日にCDデビューした。「それまではデビューしてな

      • じっと耐え忍ぶ日々

        一般的に、「フリーランスは仕事が忙しいときとヒマなときの波がある」という。けれど私はここ数年ずっと忙しかったので、あまりその波を感じていなかった。 ところが、だ。6月7月は目が回るほど忙しかったのに、8月になるとパタリと仕事がなくなった。編集部がお盆休みに入ることも関係しているのだろう、例年8月は仕事が減りがちではある。とはいえ、ここまで仕事がなくなるのははじめてだ。「私、干されるようなことしたっけ?」と不安になる。 不安なまま、札幌帰省を終えて東京に帰ってきた。8月13

        • 正反対なのに気が合う、2回しか会ったことのない友達

          6月某日の夕方、リモートでの取材を終えた私は寝転がって見るともなしにスマホを見ていた。そろそろ夕食の買い出しのためスーパーに行かねば。そう思いつつ、重い腰が上がらない。 すると、一件のLINEが入った。ハネサエ.さんからだ。彼女は三重に住むライターで3児のママで、noteを通じて仲良くなった友人である。 「サキさん!いまなにしてる?!!」 サエさんとは毎日のようにTwitterのDMでやり取りしているが、LINEが来ることはめずらしい。なんだなんだ。「!」と「?」の多さ

        パーソナルカラー診断を受けてみた

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        • ジョバンニの食卓
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        記事

          充実した一日を過ごしてもいいし、無為な一日を過ごしてもいい

          7月30日から札幌の実家で過ごしている。31日は〆切があったため一日中仕事をしていたが、それを納品してしまえば急ぎの仕事はひとつもない。8月1日から、仕事をせずに過ごしている。夏休みだ。 夏休みに入って今日で7日目。この7日間のうち、予定があったのは2日間だけで、それ以外の日はかなりヒマだ。朝は両親と散歩をし、昼間はだらだらと動画を見たり本を読んだりしているうちに寝てしまい、たまにメールの返信や請求書作業をして、飽きてきたら神社に散歩に行く。夜はオリンピックを見ながらお酒を

          充実した一日を過ごしてもいいし、無為な一日を過ごしてもいい

          忘れかけていたことを思い出す快感

          耳かきやマッサージなど、日常にはささやかな快楽がたくさんあるけれど、中でも私は「言われるまで忘れていたことを思い出す瞬間」が好きだ。 ただの懐かしい話ではなく、言われるまで忘れていたワードを出されて、記憶を司る海馬がビリビリするあの瞬間。思わず「あー! あった、あった!」と手を叩き、大笑いしてしまう。思い出すことは快楽なのだ。 けれど、日常の中でその瞬間を味わう機会は少ない。 私は記憶力がいいので、友達や親が話す思い出はだいたい覚えている(むしろ相手が忘れていることのほ

          忘れかけていたことを思い出す快感

          連想ゲームで会話を転がす

          先日、歌人のなべとびすこさんとスペースで雑談配信を行った。 なべとさんとは一度しかお会いしたことがない。しかもその一度も、イベント時だったため挨拶程度しかできなかった。じっくりお話するのはこれが初めてだ。 だから正直、会話が続くかが心配だった。話題が尽きて、気まずい沈黙が流れたらどうしよう。そう思い、あらかじめいくつかの質問を用意して配信に臨んだ。 しかし結果から言うと、私は用意していた質問を使うことがなかった。2時間と少しの配信の間、会話が途切れることがなかったのだ。

          連想ゲームで会話を転がす

          何もできないけれど、何もしないのは退屈

          毎日、仕事以外の時間が退屈で仕方ない。 ひとり暮らしなので、家事はすべて自分でやっている。掃除も洗濯もまめにするほうだし、食事も自炊だ。それでも可処分時間が余る。 だから、小説、ラジオ、テレビ、YouTubeなどのコンテンツで時間を埋める。私はいつも、暇つぶしに必死だ。 しかし、困っていることがある。時間はあるのに、読書やコンテンツの視聴をする気力が足りないときがあるのだ。そういうときは何もできない。起き上がることすら億劫だ。 何もできないなら、何もしなければいい。し

          何もできないけれど、何もしないのは退屈

          「ひとり」にも得意・不得意がある

          一人暮らしになって2年4ヵ月が経つのに、いまだ寂しさに慣れない。私はもういい大人なのに、ひとりで過ごす時間を楽しめないのだ。正確に言えば、ひとりを楽しめるときもあるのだが、楽しめないときのほうが多い。 ひとりを楽しめないときはとにかく寂しくて退屈だ。「こんな日々があと何十年も続くのか」と思うとぞっとする。「それなら長生きしたくないな」と思ってしまう。 どうしてこんなに寂しいのか。 離婚したからか。一人暮らしの在宅ワーカーで、人に会う機会があまりないからか。友達が少なくて

          「ひとり」にも得意・不得意がある

          先生とLOVEマシーン

          小学生のときから、「先生」というものにあまり関心がなかった。そこまで強い反抗心もないが、どの先生のことも尊敬できないというか、心の中ではうっすらばかにしていた。 そんな私が一目置いている先生がいた。中一のときの担任のH先生だ。たぶん当時で40歳前後で、サンドウィッチマンの2人のようなやや太めの体形で、スーツ姿がヤクザっぽいと評判だった。 H先生は怖い先生だった。指導が厳しいというよりは、先生自身が「ちょっとワル」な感じなのだ。私には、生徒に舐められないように(あるいは生徒

          先生とLOVEマシーン

          これだけでエッセイ1本書くには弱すぎるエピソード

          さんたつby散歩の達人という媒体に、『やがて、思い出になってゆく』というタイトルでエッセイの連載をしている。街にまつわる思い出を書く連載なのだが、ここの編集さんは自由に書かせてくれる方で、毎回どんなエピソードを書くかは私に一任されている。内容に修正が入ることもほとんどない。 私はこのエッセイを書くとき、あることを意識している。それは、メッセージ性や「学び」「気づき」などの教訓めいたものを排除し、ただただ思い出を綴ることだ。ヤマもオチもない平凡な思い出でも、そのときの情景や感

          これだけでエッセイ1本書くには弱すぎるエピソード

          「思い出話」について

          今週の月曜まで、札幌にある実家に帰っていた。 今回の帰省は2週間。お墓参りに行ったり、甥姪が来てみんなで庭でBBQをしたり、甥姪を連れてショッピングと観光をしたり、友達の家で4歳児が寝落ちするほど遊びまくったり、叔母とランチしたり、幼なじみと『君たちはどう生きるか』を観てきたりした。 滞在中、仕事は3本できたし、小説は3冊読めた。気になっていた呪術廻戦も途中まで読めた(でもあまりハマれなかった)。両親の朝のウォーキングに二度ほどつきあってエゾリスを見ることができたし、お気

          「思い出話」について

          なにげない褒めをずっと覚えている

          室木おすしさんのこの漫画が好きだ。 中学生のとき、友達の家にピザポテトを持っていったら友達から「お前まじセンスあるわ」と褒められたことを40代になった今もときおり思い出してはにやけてしまう……という内容のエッセイ漫画だ。 すごくわかる。私も、相手がなにげなく口に出したであろう褒め言葉を、何年もしつこく覚えていることがあるから。 言った本人は翌日にはもう忘れているくらいの、言われた自分だってすぐ忘れるだろうと思っていた、そんな些細な褒め言葉。それを自分でも引くくらい長いこ

          なにげない褒めをずっと覚えている

          話が盛り上がらない理由

          何度会っても、会話がいまいち盛り上がらない友人がいる。 盛り上がらないが、彼女のことは好きだ。向こうもそう思ってくれているらしく、たびたびランチや飲みに誘ってくれる。今度、旅行に行く約束もした。楽しみ。 なのだが、いつ会っても盛り上がらない。彼女と会うときは毎回、「何を話そう?」と頭を悩ませる。お互いに空気が読めないほうではないので話題を振り合ったりするのだが、どの話題もいまいち膨らまず、毎回心から笑うことのないまま帰路に着く。 なぜなのだろう? とさっきシャンプーしな

          話が盛り上がらない理由

          「あの事件」

          オモコロのネットラジオに『ありっちゃありスパーク』という番組がある。オモコロ編集長の原宿さんと漫画家の室木おすしさんによる番組だ。 この番組の中に「あの事件」というコーナーがある。リスナーから、「人に話すほどでもないけど、いまだに家族や地元の友達に会えば話題に上がるような事件」を募集するコーナーだ。 たとえば過去には、こんな「あの事件」が紹介された。 「家族で庭でBBQをしていたら父の耳に蛾が入り、母が掃除機で吸い出そうとして、小学生だった自分は『お父さんの脳みそ出ちゃ

          「あの事件」

          GWのダイジェスト

          5月21日 noteでの日記がまったく続かない。「毎日じゃなくてもいいや、たまに書こう」と思っても、「たまに」の頻度がどんどん低くなっていく。正直書きたいこともないのだけれど、記事の告知ばかりをつぶやくことに妙な罪悪感があるので、こうして久々に書いてみる。5月のダイジェスト的な記録だ。 ありがたいことに仕事が忙しい。とある会社の採用サイトに掲載する社員インタビューを28人分受けたのだ(サイトができたら私の執筆実績として公表していいそう)。他にもレギュラーで書いている媒体が

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