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#エッセイ 記事まとめ

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noteに投稿されたエッセイをまとめていきます。
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空を見上げて、飛んでいるものを追っかけて笑顔になれる。それが尊い日常ってやつだ。(宮城県石巻市 石巻市民球場)|旅と野球(4)

「日常の尊さって、なくなってはじめて分かるんですよ」  そうなんでしょうね。畳店の主人の言葉に頷きながら、僕は少し前に名古屋の住処のそばにある公園で見た草野球のことを思い出していた。  巷の正月休みもそろそろ終わりを迎える休日だった。  大柄な少年が打席に入り、ユニフォームを着た子どもたちが守備についていた。地域の少年野球チームの練習試合なのだろう。審判はコーチらしき男性で、周りにはベンチコートを羽織った母親たちが見守っている。  公園の隅っこには、孫との凧揚げを楽し

愛と友情の境目

お知らせ 林さんが書いた新しい小説が上梓されました。ぜひお読みください。 前回の記事はこちら 妻が25年隠してきたこととは?いらっしゃいませ。 bar bossaへようこそ。 先日、小柄で50代半ばくらいの方が来店し、シャンパーニュをボトルで注文しました。僕がグラスに注いでいると、彼が突然「やっぱり男性って女性が浮気しているのって、わからないものなんですか?」と言い出しました。 「よくそんな話を聞きますね。一説によると、男性は、自分の彼女や妻が浮気しているのを気づかな

人間関係のストレスは、身近な人の死より辛い

お知らせ 林さんが書いた新しい小説が上梓されました。ぜひお読みください。 前回の記事はこちら 人類は嗜好品を克服できないいらっしゃいませ。 bar bossaへようこそ。 先日、松井博さんのVoicyに出演していたときのこと、こんな質問をされました。「林さん、お酒ってこのままずっとあると思いますか?」 お酒って、どうやってできるかご存じですか? 糖分に酵母がつくと、酵母が糖分を食べて、アルコールと炭酸ガスにするんです。酵母は空気中にふわふわと浮いているので、例えば、蜂

インターネットはうさん臭い、とみんな思ってたのに忘れてる

お知らせ 林さんが書いた新しい小説が上梓されました。ぜひお読みください。 前回の記事はこちら 記録に残ってないことは歴史にならないいらっしゃいませ。 bar bossaへようこそ。 先日、渋谷のラジオに出演したんですね。パーソナリティは野宮真貴さんとカジヒデキさんなので、ついつい渋谷系の話題になってしまいました。 渋谷系ってご存じでしょうか。1990年代に、ピチカート・ファイヴやフリッパーズ・ギターを中心に流行った音楽やファッションのムーブメントなのですが、野宮さんも

相手の気になる口臭、指摘できますか?

お知らせ 林さんが書いた新しい小説が上梓されました。ぜひお読みください。 前回の記事はこちら なぜ口臭が起きるのか?いらっしゃいませ。 bar bossaへようこそ。 僕、3才上の兄がいまして、東京で働いているので、たまにbar bossaにフラッと来店することがあるんですね。先日も早い時間に来店したところ、ちょっと口臭があったんです。兄は1杯目はビールを飲んだので、それで口臭が消えるといいなあと期待したのですが消えませんでした。2杯目は赤ワインを飲んだので、その渋みと

タイガースじいちゃん

あ…ありのまま今起こった事を話すぜ! というのは『ジョジョの奇妙な冒険・第3部』のポルナレフさんの台詞だそうですね、引用したけれど実のところ未履修なんですよ、ジョジョを読まないままに大人になった私であるもので。 で、ありのままに今起こったことを。 うちの5歳、職業幼稚園児、学年年長さんは毎朝私の送迎で幼稚園に通っている。 雨の日も風の日もときに雪の日も。雪の日に自転車というのは嘘でも偽りでも誇張でもなく、雪深い北陸の山村に育った私は都会の降雪程度では自転車を降りない、

ミニマリストの団地暮らし|我が家の冬支度〜住まい編

こんにちは。ソフ子と申します。 オットと4歳息子と3人で、レトロ団地の3DKでミニマルに暮らしています。 急に寒い日が続くようになりました。 今回は、我が家の冬支度、寒さ対策について書いてみようと思います。 1.団地の冬は寒い団地の冬は寒い! と話には聞いていましたが、どんなものかな? とドキドキしながら冬を迎えました。 ひとくちに団地と言ってもいろいろあると思いますが、我が家は築30年超えのザ・レトロ団地です。 建物の造りはしっかりしていますが、やはり、寒い! でき

クルーズ船・ダイヤモンドプリンセス号が好き

日本発着の外国船クルーズに乗るのが好きです!(日本船はお値段が高級すぎて手が出せないけど、外国船なら直前割でなんとか) クルーズ船のいいところは、一度乗り込んでしまえば、荷物を部屋に置きっぱなしで次の観光地へ運んでくれること。その観光地でも面倒なら降りずに部屋でゴロゴロしていればいいし、レストランでおめかししてコース料理を食べてもいいし、Tシャツでビュッフェで好きなものを食べてもいいし。 夜はショーを見て、船の中で出会った人とお茶したり、ただ部屋で昼寝したり、映画見たり…。

飲食店で確実に美味しいものを食べるための魔法の質問

お知らせ 林さんが書いた新しい小説が上梓されました。ぜひお読みください。 前回の記事はこちら 今回の「ワイングラスのむこう側」は、林伸次さんが教えてくれる飲食店攻略法です。これを知っていれば、初めて入った店でもきっと美味しい料理を注文することができるはず! 飲食店でお客様が聞いてくる定番の質問いらっしゃいませ。 bar bossaへようこそ。 ジャズ喫茶の店主って、お客様から「自宅では何を聞いているんですか?」ってよく質問されるらしいんですね。要するに、「自分のお店で

【旅日記】うどんも人もあったかい香川

岡山で仕事を終えたぼくは、瀬戸大橋を渡って四国に上陸した。 予定までは時間があったから、どこかいいとこないかってグーグルマップを漁ってたら窯元を発見。 れっつらごーだ。 坂出から車を南へ走らせること30分。 山間ののどかな田舎町に窯元はあった。 ぼくが車を停めるとおばあさんが出てきて申し訳なさそうに言った。 「ごめんね、今窯焚きしてて、煤がかぶるからギャラリーの作品を工房に避難させてあるの」 とんでもないです! 窯焚きがみれるなんて最高やん!! おばあさんはぼくを工房の

90歳を超えて初めて経験することに、感激するってどんな感じなんだろうか。

今年91歳になった同居している義父は、食通で美食家だ。 昔から、常に外食を好み、交友範囲も広いことから、ありとあらゆる人と、いろんなところで食事を嗜んできた。 私が嫁いできたときには既に、行きつけの小料理屋のママさんに胃袋を掴まれている状態だった。 ママさんが会話上手だと、お喋りがすきな義父は心まで掴まれ、「常連さん一丁あがり!」となる。 若いヨメが一生懸命料理を作ろうにも、全く食べもせず、基本、外で食べる人だった。 私が日常利用しているスーパーのすぐ傍の焼き肉屋も

大人の友達

 私には友達が3人いる。  そのうちの1人がMちゃんだ。  Mちゃんとは15年来の付き合いになる。人の仄暗さを吹き飛ばすような光量が彼女にはあって、だからそうでない私と話が噛み合わないこともある。でも、Mちゃんと話していると笑いが止まらない。何に笑っているのかもよくわからない。よく見ると、Mちゃんは赤ちゃんに似てる。見るとうっかり微笑んでしまう、そんな感じの人なのだ。  たとえば、Mちゃんと出かけたとする。  待ち合わせ場所、横断歩道を渡った先にMちゃんの姿が見える。ベタだ

ランニング教

ずっと、ランニングをしたいと思っている。 とあるブログを私は長く愛読していて、その管理人の彼女が1年ほど前からランニングをしているのだ。 私は彼女が第2子、第3子にあたる双子を産んでからの読者で、彼女がまさかの4人目を妊娠した時も、めでたく出産した時も、仕事を始めた時も、陰ながら応援させていただいている。 その彼女が、長い長い幼児期の子育てが少しずつ楽になって、ランニングを始めた時の衝撃といったらもう。 4人もお子さんがいて、しかしどうやら配偶者は子育てにあまり積極的ではなく

渋谷で25年間バーを経営してきたマスターから見た、渋谷のハロウィン騒動

お知らせ 林さんが書いた新しい小説が上梓されました。ぜひお読みください。 前回の記事はこちら 「渋谷」という街が持つ意味いらっしゃいませ。 bar bossaへようこそ。 先日、渋谷を歩いていましたら、東南アジアの方かなって感じのお洒落な女性が、飛び上がって着地して、「ハーイ! シブヤ!」って言ってたんです。その横には、彼女を撮影している友達がいました。要するに、YouTubeかtiktokとかの撮影で、彼女はどこかから渋谷に飛んできたってことだと思います。 僕、取材