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果樹農園を営む農家の嫁です。子育てがひと段落して空いた時間もできたので、日常感じたこと…

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果樹農園を営む農家の嫁です。子育てがひと段落して空いた時間もできたので、日常感じたことなどを自分のペースで発信していこうと思っています。

マガジン

  • トロフィーやボードをいただいた記事

    トロフィーやボードをいただいたときに、スクリーンショットを撮ってためていましたが、こちらのほうへ載せていこうと思います。 「スキ」をくださり、ありがとうございます。

最近の記事

畑でひとりぼっちで農作業をすること

やっとのことで、義父母が、私たちに山椒の栽培を託してくれたのは、今からおよそ8年前のことだった。 当時私たちが栽培していた柿の収入だけでは、子供たちを大学に進学させることが出来なくなり、夫が初めて本気で義父に掛け合った。 柿の収入の数倍の収入の見込みができ、子供たちを大学に進学させる見通しができたのはよかったが、農作業は一気に忙しくなった。 それを機に義父母は畑仕事を引退し、私たちが担うことになった広さは、一気に3倍ほどになった。 薬剤散布と除草剤の作業が1年のうち3

    • 更年期の狭間で、老化を受け入れる私

      「膝痛」を抱えるようになってからの私は、何をするにも今まで以上の、気力が必要だ。 朝のルーティーンである筋トレや、家事や、仕事。 今まで普通にしていた、日常生活が送るのがやっとのことだ。 この先、今まで続けていたことを、いかにして少しでも長く続けることができるかが、健康に過ごすための「要」だと、そんな気がしてきた。 ちょっと気を抜くと、ズボラで面倒くさがり屋の私が表立って、今まで続けていたことが続けられない気がする。 それ位、今の私は、以前ほどの活力が湧かない。

      • 施設に入所の義母を訪ねて

        先日、施設に入所して1カ月以上たつ義母に会いに行ってきた。 秋冬物の着替えを持ってくるよう、ケアマネさんから、夫の電話に通達があってのことだった。 義姉や、義母の姉妹などが面会に行ったらしいが、私たち夫婦は、義母が入所して一度も顔をみせに行かなかった。 私たちはお互い予想をしていた。 義母は、私たちのことを覚えているだろうか。 家にいた頃は、一緒に住んでいる私たちのことを、別の人と見立てることもある位に、認知症は進んでいた。 私は、夫のことは覚えているけど、私のこ

        • 夫とともにスローリーを目指して。

          最近の私の農作業は、柿の枝とり。 枝を傷つけるような枝や、勢い余って空に向かって伸びている枝をとりながら、柿の収穫を待っている。 「枝とり」は、農作業の中では軽作業にあたるのに、どうも身体の調子が思わしくない。 いつまでも続く暑さのせいか、3カ月前から残っている膝痛のせいか、すぐに疲労困憊してしまって、思うように作業が進まなかった。 そこで、意識して、身体をゆっくり動かしてみることにした。 今まで身体にしみついたテンポは、そう簡単に抜けきらない。 無意識だと、脳が

        畑でひとりぼっちで農作業をすること

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        • トロフィーやボードをいただいた記事
          132本

        記事

          料理が分かってきた気がする私

          これほども、料理に関して、開放感がもてるようになったのは、数か月続いた山椒採りが終わって余裕がでてきたせいだろうか。 1カ月前に施設に入所した義母の食事のことを、考えなくて良くなったからだろうか。 とにかく、 料理なんて美味しければ、何でもいい。 所詮『創作』であって、決められたメニューに沿わなければならない訳じゃないじゃん。 テレビで出ている料理研究家の人たちだって、自分で考えている。 やっとのことで分かってきた気がして、最近のわたしはゆるゆるで料理をしている。

          料理が分かってきた気がする私

          ドラマって自分の気持を投影してくれることがある(NHK朝ドラにて)

          最近、めっきりドラマを見ていなかった。 新しいドラマが始まるとなると、キャスティングや、ストーリー性で見るかどうかを決めるけど、もう何年ドラマを見ていないのだろう。 そんな私が、最近、気になったドラマがあった。 NHKの朝ドラ「虎に翼」。 仕事の関係で、めったに朝ドラを目にすることがないけど、雨の日にたまたま目にしたり、最近は台風の関係で家に居ることが多くなり、タイミングがよいと目にするようになった。 とびとびでしか見ていないので、「内容の捉えかた」も不確かなもので

          ドラマって自分の気持を投影してくれることがある(NHK朝ドラにて)

          義母のひと言に救われた日

          義母が、グループホームへ入所して1カ月ほどたつ。 その間、私たち夫婦は義母に会いに行かなかった。 山椒採りで忙しかったことが理由のひとつだが、施設に慣れようとしている時期に会いに行くと、義母の気持ちも又揺らぐかもしれないという夫の見立てからだった。 入所当初は夫に2回ほどかかってきた電話も、一切かかってこなくなった。 「季節の変わり目は、季節に合った服を持ってきてもらうことになります」とケアマネさんが仰っていたので、そろそろ連絡があるかもしれないし、山椒採りを終えるこ

          義母のひと言に救われた日

          夫と結婚した本当の理由

          夫とは、結婚相談所で知り合い、出会って半年ほどで結婚した。 kakiemonは、のぼせていて周りが見えていない。よく考えなさい。 夫との結婚を決めた時に、祖母に言われたその言葉にガツンとやられたのは、結婚後のことだ。 本当にわたしは、何も見えていなかったと、あの時は思った。 恋愛経験が浅かった私が、夫とお付き合いをするとなると、のぼせない訳がなかった。 出会ったのは23歳。 結婚したのは、24歳と3カ月ほどで、娘の今の年齢と同じくらいだ。 その現実に突き付けられた

          夫と結婚した本当の理由

          わがままになったり、頑固になるのは、年をとったからではない。

          そう、身体がいうこと聞かないのよ。 分かってる。 そりゃそうだ。 もう、81歳だとか言ってたもの。 何がなんでも、私らと仕事をするには無理があるってことよね。 そう、我がままになるのは、おっちゃんや、おばちゃんが悪いのではない。 年をとって、身体がついていかなくなったってことだ。 今年は、成育が早く、いつもより3週間ほど早く6月中旬からはじまった山椒採りも、やっと見通しが立とうとしている。 収穫量は、昨年のことを思えば少ない。 アルバイト人員を募集し、新たに二

          わがままになったり、頑固になるのは、年をとったからではない。

          今年のお盆あれこれ

          田舎のお盆は忙しいが、今年のお盆は特に忙しかった。 義父の「初盆」だった。 こちらでは、「お供え」をもって初盆を迎える家をまわる風習がある。 お盆に入る前から、来られる方もいるから、本来ならばその日から、家のモノが張り付いて、来られる方を迎え入れなければならないらしいが、山椒採りの真っ最中で、それどころではない。 お盆の間は、なるべく居るようにはしたが、写真の通り、「どうぞ」とばかりに、祭壇が組まれている神の間を開けっぱなしにしておいた。 思惑通りに、来られた方は、

          今年のお盆あれこれ

          いくつになっても、仕事を楽しみたい。

          6月に始まった山椒採りも、残りわずか。 今作業にかかっている大きな畑が終わると、残りは家の下にある小さな畑一か所のみになる。 今年は、私たち夫婦が、山椒の栽培を義両親から引き継いで7年目になる。 家族の中でひとり、十数人のアルバイトさんと共に山椒採りを請け負うのは、初めは大変だったけど、ここまでくると慣れてくるのか、わずかな余裕も生まれてくる。 山椒採りの作業がはじまると、『いかに葉を混ぜないで、キレイにとれるかゲーム』がはじまる。 採った山椒は乾燥させ、麻の袋に詰

          いくつになっても、仕事を楽しみたい。

          自分の意思で決めたから、続けられた結婚生活

          私は、いつの頃からか、自分の意思をもつことを止めた。 物心つく頃には、私が意思をもって行動することは、何もかも母に否定された。 いつしか、視野の狭い、そして自信のない、大人しい子に育っていった。 そんな私が、人生初めての選択をしたのは、短大をでて新卒で就職した会社だったかもしれない。 母にとっては願ったりかなったりだったのだろうか。 大企業ともなれば、言うこともなかったのだろう。 初めて、私の選択に共感を示した。 だけども、そこに強い意志はなかった。 ただただ

          自分の意思で決めたから、続けられた結婚生活

          世代を超えて「note」。私が感じるちょっとした幸せ

          「スキ」を下さったお礼に、私も記事を読ませてもらいに伺うと、読みに来てくださった方が、子供たちとそう変わらない20代の子だと分かったとき、とても驚く。 私は「note」を、誰かに向けて書いているという意識はあまりないけれど、強いて言えば、同世代の方に向けて書いているようなところがあるから。 幼い子供を育てているお母さんの記事を通して、かつての自分や、既に成人している子供たちの幼き日を思い出して、ちょっとした幸せを感じる。 逆に、私の記事を見に来てくださったときには、自分

          世代を超えて「note」。私が感じるちょっとした幸せ

          家で逝きたい私が、介護施設入所を決める時

          私は、自宅で老後を迎え、さいごは家で逝くのが夢だった。 30年前に嫁いできたこの築200年近くは経つであろう自宅の風情や、周りの自然いっぱいの環境が好きだから。 ここで精いっぱい生きて、さいごはここで・・・。 つい最近までそう感じていて、「note」にその思いを書き記したこともある。 だけど、その思いは変わりつつある。 今年数か月の自宅での病気療養の後、さいごは病院で亡くなった義父。 そして、義父の介護療養を経て、認知症が一段と進み、先月施設に入所した義母。 そ

          家で逝きたい私が、介護施設入所を決める時

          「note」に書いたことは、脳に深く刻まれる。

          義母が介護施設に入所してから、1週間以上たつ。 便りがないのは良い知らせ とはよく言うが、少し気になっていた、そのタイミングで、役場から義母の新たな「介護保険」の認定書が届いた。 認定書が届いたことを、ケアマネさんに連絡した夫が、義母の様子を少し聞いたらしいが、どうやら機嫌よく過ごせているようだ。 介護施設へ入所のその日、夫の運転する車に乗って、私も義母に付き添うことは予定になかったが、行って良かったと、つくづく思う。 家を離れるそのタイミングで、義母に思いの丈を伝

          「note」に書いたことは、脳に深く刻まれる。

          我が(成人した)息子ながらにして、すごいなって思うこと。

          気がつけば、息子はいつも誰かしらに喋りかけられる。 誰かが息子に寄ってくる。 幼い頃から、そういうところがあった。 親しい同級生はたくさん居たし、先輩からも頼りにされ、先生からもよく話しかけられていた。 今日も、20ほど年のあいたアルバイトの人と喋っていた。 「え?その人と喋るん?」 私からすると意外な人とでも、いつの間にか喋っている。 ピンチヒッターとして山椒採りに現れる息子は、いつもは除草剤など薬剤散布を夫としていて、顔は知れ渡っているが、アルバイトの人たちと

          我が(成人した)息子ながらにして、すごいなって思うこと。