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KILLING ME SOFTLY【小説】130_狂わされた存在+fake show

退屈な年の暮れに打って付けなエンターテインメントが提供された。生粋のお嬢様ではなく成金、いじめは日常茶飯事、根強いファンを持つが廃刊に至るまで専属モデルになれなかった理由は編集長の婚約者を奪ったペナルティ、首を切られるところを凛々香とコンビを組むことで免れた、某タレントを始めパトロンが大勢おり、まんまと現在のポジションを得た、自らがプロデューサーを務めるブランドでも好き放題、気に食わないスタッフは追い出す、果ては整形や薬物の疑惑。


真偽は定かでないあれこれが夏輝に憎悪の念を抱く何者かによって次々と暴露され、大炎上する。啓裕が動画投稿チャンネルにて裏切られたとばかりに被害を訴えるも、私と同棲していた頃から異性の影を頻りにちらつかせせた浮気性の狡賢い彼が〈何も知らなかった〉とは考えられない。
事前に別れを告げ、巧く彼女を踏み台にしたか。


最早あの男についてはどうでも良い。
私と夏輝のどこが親友だ。
他人を嘲笑いながら蹴落とすような根性の悪さは兎も角、汚らわしいゴシップの一端すら覗かせず、とんだ女優である。
昨晩のライブ配信とて芝居を打った?
否、不倫報道は予想外の事態だろう。


分からないからこそ彼女と語るべくスマートフォンの連絡先アプリに残る電話番号に一報入れ、当然の如く着信拒否される。


この期に及んで夏輝を助けられる者は私だけ
と思い上がる、自己中心的な押し付け。
千暁が言った通りで深く恥じる。


★もし昼のつぶやきで驚かせてしまったらごめんなさい。僕はプロフィール非公開で、これまで特定のバンドを好きだという話をせず作品だけを読んで欲しくて更新してきました。ですが、キリングミーソフトリーを綴ったきっかけの一つが彼らの音楽で、こちらは実際に行ったフェスライブ(文字リンク参照)を描いています。
どうかあの人に届きますように🥁
闇にいるなら光を探せ、光がないなら自分が輝け
思想や世代が違うとか関係なく、僕の全てです。


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