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哲学

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マディソン郡の橋で不倫を考える

マディソン郡の橋で不倫を考える

この話をきいたのが2022年10月であり、1年と少し経ってふと思い出したから観てみることにしたんだ。

映画は1995年に公開されている。
当時の私は幼すぎて知る由もなかったけれど、時が経って出会えるのは面白い。

秩序と不倫

小さな町の、誰しもが顔見知りの田舎では不倫ができない。

当事者ではない人が不倫を極端に叩く現象は現代社会にもよくみられるが、関係者でもない彼らがなぜ不倫を嫌うのだろうか

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血糖値は鬱に効くのか?

血糖値は鬱に効くのか?

何かできる、何にでもなれると思っていたけれど

母になるということは
母にしかなれないということで

何かになるには何かになれないということだ。
それを理解した時に、また一つ強い大人になれる。

さて。今日は面白い視点に触れたから書こうと思う。

血糖値と鬱

食事による血糖値の安定は精神に作用するのか?

どうなのだろう?気になる。

例えば娘が発達障害なので、病院にいくと
「甘いものは積極的に

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全てが真空からできた 相対性理論と仏教

全てが真空からできた 相対性理論と仏教

哲学とは真理に辿り着く作業であるが、これは物理と仏教の話だと思う。

学問の多くは真理を探究するためにある。
数学が美しいのは真理だからだ。

そして真理は一つであるために、それぞれの腑に落ちる言葉を使って誰しもヒトは真理を語り出す。
今日は相対性理論のアインシュタインと仏教のブッダが異なる言語だが共通して考えたこと、そしてその結論について触れたい。

E=mc²E=mc²とはアインシュタインの相

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道と武士

道と武士

個体差を無視した合理の進んだ社会で、道の概念が薄らいでいると思う。
7割が余っているヒトで構成されている日本において、私は余っている側であるし、夫も娘も息子も余っている。
私は米を作ってないヒトは余っているという認識を持っているから、日本はとても豊かであって幸せだなぁと感じる。

余っているヒトが増えるとろくな事がおこらないことは歴史と現在の世界情勢が物語っているが、それを治めるのが宗教や道徳だ。

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ようかいに出会った。回想録

ようかいに出会った。回想録

平日の東京で1人2000円を超えるスーパー銭湯はすいている。
雪の降る寒い日だったから快適に過ごせるだろうと、楽しみに出かけたんだ。

けれど、私はすっかりと忘れていた。

ジョウシキ人が出歩かない日は、

ようかいと出会う確率も高いことを。

ようかい

子どもたちを連れてゆったりとお湯に浸かっていると、唐突に「ねぇねぇ」と声をかけられた。

カラコン、マツエク、アイライナー、キラキラのシャドー

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神にみる自由行動と結婚活動

結婚は契約であり、契約がないとヒトは関係性を続けることが出来ない。

神を失くした結婚「いただきます」が教えてくれる。

日本人以外の77億人は、食事を神に感謝することはあっても、食材そのものの命に感謝を述べる文化は持っていない。

地球規模でみると圧倒的にマイノリティーな一言であるし、この一言を言ったところで別段食事の味が変わることもない。

「いただきます」は、別に言っても言わなくてもいい一言

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見えない世界と見える世界の狭間と出会う

見えない世界と見える世界の狭間と出会う

「信じなくていいよ!わたし頭おかしいから!」
そう言って彼女は屈託なく笑った。

彼女は私の旧来の友人で、大人になっても会いたいと思う人であるのは、私と見えている世界が異なっているからであろうか。

私は「科学教」の信者である。日本の多くの人は、義務教育を受けているので、科学的根拠や法則性のある研究された結果が好きである。

しかし、一人ひとり個性があり、脳や遺伝子にほんのわずかな違いがあることで

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贈与論で金銭が絡む恋愛について考える

マルセル・モース 贈与論スカンディナヴィア文明やその他多くの文明において、交換と契約は贈り物の形で行われる。
これは理屈では任意だが、実際には義務として与えられ、それに対して返礼される。

なぜ恋愛でお金をもらうことが一般的に良しとされないのか?
それは金銭を"労働による賃金"つまり対価ではなく"贈与"の形でとるからではないか。

時間の経過とともに贈与に対する返礼が伴わなくなる日がくる。
美しさ

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[闇の話]合理と非合理の境目

関東の、おおよそ治安の悪い地区の公立の中学校で、さして勉強が好きではないような集団の中の私は、真面目なハーマイオニーだった。
その気質は小学生時代から受け継がれていたので、だから体育と美術を除いた成績がオール5であったし、当時のわたしはそれがとても気に食わなかったのを覚えている。
体育は諦めがついたけれど、美術だけは納得がいかない。

中学生の頃の美術の成績の判断基準がわからなかった。

美術は主

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音楽と祈りに触れる

音楽と祈りに触れる

私が好きな音楽はクラシックかミュージカル、オペラ、合唱曲などであったので、流行りの曲に全く無頓着であった。
しかし、学生時代は付き合いでカラオケに連れて行かれることが多く、本心では全くそこに脳のスペースを使いたくなかったことをこの歳になって思い出す。

当時の私は流行の曲を全く好きになれなかった。
なぜならば一瞬で廃れて、"古いよね"と言われてしまうの歌のために使うエネルギーと時間を考えると、それ

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関係性の構築

関係性の構築

一言話すと、全部読み取ってくれる人が好きだ。

私は知性に性的興奮と魅力を感じるサピオセクシャル(sapiosexual)/サピオロマンティック(sapioromantic)であると自認している。

ラテン語のサピオの意味は
賢明である、味わう、判断力がある、吟味する
であり、
ホモ・サピエンスはラテン語の"賢い人間"である。
サピからサピオは派生していて、だからつまりサピオセクシャルの私はホモ・

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まえがき 宗教で愛を哲学する

まえがき 宗教で愛を哲学する

どんな経験でも人に話すことによって頭が整理されて、自分の状況を確認できる。
アウトプット作業はヒトを強くするために必要なことです。

人生は自分の力ではどうしようもないことの連続である。
そして、その苦難が大きければ大きいほど、ヒトは多くのことを考え、状況を改善させるためにもがく。
そこに運命の面白さを感じなければならない。
どんなに悲しくても辛くても面白さに変えなければ、不幸が不幸のままになって

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呪いの消化とお金と時間

呪いの消化とお金と時間

ヒトは生命を脅かされるようなつらい経験をすると、脳に刻み込まれる生き物だ。

例えば、お金。
お金とは、現代日本において最も生命と直結するように"みえる"物質である。
実際には生活が保障されており、食べ物が(手段を選ばなければ)手に入る社会である。
しかし、お金に関するいざこざがあるとヒトは変わってしまうことがあるのかもしれない。
それは本能的な何かがそうさせるのかわからないけれど、牙を剥かれた側

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私の懺悔 蕩尽と奢侈する重要性と死 ジョルジュ・バタイユ 呪われた部分

私の懺悔 蕩尽と奢侈する重要性と死 ジョルジュ・バタイユ 呪われた部分

19歳くらいから、わたしは止まっているように感じる。
大人になれたらもっとなにかすごい人になれると思っていて、その年齢がきたら自動的にスイッチが切り替わるようにオトナになれると勘違いしていた。

時間の中の性行為は、空間の中の虎と同じだ

この本における断言を目にして、考えさせられる。

性行為自体は現代社会において快楽のために行われることが多く、子を産むという本来の生産性がなくなった。
それはエ

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