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共有帳【(。・ω・)フムフム..】

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”スキ“を付けさせていただいたクリエイターさん達の投稿の中から是非とも多くの方々に読んで欲しい、共有したいと思った投稿のまとめ。 (ご迷惑な場合は連絡をいただければ出来るだけ早く… もっと読む
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2019年4月の記事一覧

聞こえない音楽

聞こえない音楽

聞こえない音楽を聞いてしまった。時速250キロで走行する新幹線の中で、僕は聞こえないはずの音楽を聞いた。聞くつもりはなかったし、まさかこんなところで演奏されているなんて思いもしなかった。どうやら、音楽は若い女性の車掌さんから漏れ出てくるらしかった。

「切符を拝見させていただきます」

そう告げた彼女を追いかけていた。今となってはどうでもいいような用件だけど、とにかく用があって車掌さんを探していた

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人はもっと弱みを見せていい

人はもっと弱みを見せていい

海外に住み始めた時にショックだったことっていくつもあるのですが、一番ショックだったのは英語がほとんど全く通じなかったことです。

当時僕は16歳だったのですが、コミュニケーション能力が一気に16歳から2歳児レベルに下がったような感じでした。先生やホストファミリーのごく簡単な説明や指示もわかりませんでしたし、ファーストフードの店員に何を聞かれているのかさえ理解できなかったものです。通い始めた高校の同

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アルジャーノンに見る「知性とは何か」(伊藤玲阿奈)

アルジャーノンに見る「知性とは何か」(伊藤玲阿奈)

指揮者・伊藤玲阿奈「ニューヨークの書斎から」第2回
“Flowers for Algernon” by Daniel Keyes 2012年
『アルジャーノンに花束を』 著:ダニエル・キイス 訳:小尾芙佐
早川書房 ハヤカワ文庫 (新版) 2015年出版

知的障がいを持つ主人公チャーリイ・ゴードンの数奇な物語を描いた『アルジャーノンに花束を』(以下、『アルジャーノン』)は、一般にはSF小説の金

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「仕事ができる」と言われたいが、自信もない新社会人の方へ。

「仕事ができる」と言われたいが、自信もない新社会人の方へ。

こんばんは。日曜日が終わりますね、太田です。

タイトルの件、もやもやと考えたりする時期なんじゃないかと思って、新人時代を振り返って書こうと思い立ちました。

僕みたいに「根拠のある自信」を少々と、「根拠のない自信」が全くない状態で社会人1年目に突入した方に届けばと願います。



「あいつ、仕事できるよね」

この一言は、仕事をせざるを得ない限り言われて嬉しいものです。だけど先に言っておくと、

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望月優大『ふたつの日本』と、移民家族の歌としてのキリンジ「エイリアンズ」

望月優大『ふたつの日本』と、移民家族の歌としてのキリンジ「エイリアンズ」

■これは「彼ら」の話ではなくて、「私たち」の話

望月優大さんの新刊『ふたつの日本 「移民国家」の建前と現実』を読んだ。

いろんなことを考えさせられる、とても興味深い本だった。



本の内容は、タイトルのとおり、「いわゆる移民政策はとらない」というスタンスを取り続ける政府の“建前”と、労働力を求める企業の“現実”によって引き裂かれ、在留外国人たちが複雑な立場に置かれ続けている日本という国の

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「外国人は奴隷でいい」はずがない

「外国人は奴隷でいい」はずがない

たかがツイッターのリプライ。普段は基本的にスルーしています。自分に対する中傷もミュートすれば見えなくなる。ただ、今回自分の投稿あてに飛んできたとあるリプライのことは、どうしても見過ごすことができませんでした。

なぜか。そのリプライが外国人やその子どもたちを「奴隷」と扱うことが当然だという内容だったからです。しかもそれは学習塾を経営する人(つまり日常的に子どもと接しているだろう人)からのツイートで

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居場所のない“異端児”が城を築くまで

居場所のない“異端児”が城を築くまで

むかしむかし、職場で私は”異端児”だった。

私が関心があり好きでいるものは、職場のたいていの人にとっては理解できないことだったようで、よく私の陰口が聴こえてきた。

「あの子なんなんだろうね」
「さあ、よくわからない」

もう忘れてしまったけど、なんだかあだ名もつけられていた笑。(宇宙人、みたいな感じだったように思う)

どうやら、その頃私が熱意を傾けていたチャリティーダンスイベントや震災の復興

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好きを仕事にしたくない

好きを仕事にしたくない

「好きを仕事に」

いつしかこのキャッチコピーは、現代人が働く上での「正義」になってきた気がしてならない。そしてこの「正義」は鋭いカマのように振りかぶり、しばしば自分の肩にぶっ刺さっていることがある。

会社員なら一日8時間(あるいはそれ以上かもしれないが)、仕事をする。一日8時間も時間を費やすことだから、できるだけ苦痛にならないことをやった方が気持ちは楽だし、気分も良いだろう。好きなことを仕事に

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