キムラ ケイ

日常の中に潜む、かけがいのないことを書き留めています。京都在住、奥さんと娘(5歳)との三人暮らし。
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聞こえない音楽

聞こえない音楽を聞いてしまった。時速250キロで走行する新幹線の中で、僕は聞こえないはずの音楽を聞いた。聞くつもりはなかったし、まさかこんなところで演奏されている…

地上からいちばん近い天国

宴会というわけじゃなくて、かといって骨を拾っているわけでもない。 まるで、そこはちょっとした天国のよう。 この窓からのぞける、向かいのベランダに三人が座り込んで…

誕生日の子どもが知りたかったこと

4歳の娘が泣いている。 ひっくひっくと泣きじゃくり、目をこすりながら僕の布団に入ってきてこう言う。 「起きてって言っても、お母さん起きないの」 枕元の時計を見ると…

変わらなさの中で

桜はすっかり青々してるのに、大学生のカップルがちょこんと腰を下ろしてる。 透きとおる4月の光に包まれた公園の隅っこ、緑色に揺れる桜の木の下で二人はほんのり頬をピ…

涙はショッピングモールの屋上で流れる

誰一人振り向かなかった。 だって、声がなかったから。 きっと、声のない温かな涙だったんだ。 いつも目にしてるあのショッピングモールのてっぺん、 だだっ広い駐車場の…

20と20と20と20

真っ白な時間。つまりは朝の6時30分。まだ何も知らない積み木のように、ひっそりと角が揃った静かな時間。 神社の前で立ち止まって、僕はどうしてもその人に目がいってし…