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記事一覧
📖十二月の都大路上下ル|八月の御所グラウンド|万城目学|直木賞
・『風が強く吹いている』三浦しをん と比べて非日常版駅伝
・京都で過ごすと過去の偉人が本当にいたのかと実感する気持ちわかる
・『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦 よりオタクみが薄い
京都に1年ほど仮住まいをさせていただいたことがある。散歩をしながら一歩踏みしめるごとに、この足元で何人もの命が絶えて重なっているのだなと思った。
日本史に目が向く。碁盤の目状に街を作ったのは、豊臣秀吉。授業で習ったの
📖嫌われる勇気|岸見一郎
memo
第一夜
・現状はトラウマのせいではない
・現状は過去の経験への意味付けによるもの
・怒りやマイナス思考も目的のために自ら作り出している
・怒りは出し入れ可能な道具
第二夜 すべての悩みは対人関係
・自分を嫌いでいることが目的で善
・否定される傷付けられることを恐れている
・自分を嫌うことで他者との関わりを断ち批判や傷を避けることができる
・赤面症(私の場合緊張)を欲している
→緊張
📖バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則|柿内尚文
コピーライティングについて触れたことのない私にとって、「ファクトとメンタルの法則」は興味深い。キャッチコピーが扇情的である必要性というのは消費者の視点からも察していたものの、「事実と感情を折り込む」技法には恐れ入った。何に恐れ入ったかというと、その洗練され凝縮された言葉遊び。平易な文字列にどれほどの時間と趣向が凝らされていることか。
難しいことを難しく説明するのは簡単で、難しいことを簡単そうに話
📖赤毛のアン|L.M.モンゴメリ|松本侑子翻訳
「子どもが欲しい」と思えるようになりたい。体の期日が迫っているのか、とうに過ぎているのかすらもわからない。わりに規則正しく腹の内側が剥がれ落ちてくるけれど、異様にヒルのような塊が這い出ることもある。貧血からか吐き気と眩暈で立っていられないことも増えた。おはじきに一筋たゆたうような不正出血は、若い頃から断続的にあってあまり気にも留めずにいた。順調そうに子を抱く友人は、おりものの中にそれを見たことがな
もっとみる📖三流シェフ|三國清三
「実力」ではなく「努力する姿」を売ろうとしていたに過ぎなかった。長らく半生の間違え探しをする中で、わかっていた。もう、とうに気付いていたのだけれど、彼の生き様と比較したときに、輪郭をはっきりと見せつけられて息が詰まる。
「人はそれほど苦労を評価しない」という一節に、眩暈がしたと思うや否や目が覚める。要は、「いかに楽しんで取り組むか」ということを説いているもの。彼は本当に、鍋磨きと実力で好機を掴み
📖自分のことは話すな|吉原珠央
大学の同期に、会話の美しい友人がいる。当時から話下手な私は密かに敬意を抱いてきた。『自分のことは話すな』に引き寄せられる程度に話下手を自覚している私は、(あんな風に話せたら)と思って、会う度「話し方」に見惚れてしまう。
彼女は、私に話を振ってひとしきり耳を傾けてから、自分の話をゆっくりと語り出す。切り出された様子伺いや質問が、彼女の話したいテーマの伏線であることに気付いた瞬間は感銘すら覚えた。伏