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Vennies Essay

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日日是好日私的所感記
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成熟の作法

成熟の作法

朝の顔 鏡が映す現実に 溜息よりも淡き微笑を

30代後半のあたりだっただろうか、朝起きたばかりの鏡の顔に失望するようになったのは。朝の眩い光の下に立つと、ありとあらゆる皮膚の粗が強調されることを知ったのもこの頃だった。
照明も同様。蛍光灯の無機質な青白い光は、多少の疲れですら猛烈な疲労に変えてしまう。だから夜の電車にいる仕事帰りの人々などは、多大なる疲労や心労を抱えているように見えるのだ。

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脳天を駆ける飛行機の丘

脳天を駆ける飛行機の丘

飛行機が好きなのです。
そう思ってお盆の最中、成田に向かったのだ。
確か、ひこうきの丘というのがあったなと。

その丘は確かに広大で、飛行機を見るには良い場所だった。しかし正直、超高性能のバズーカ砲みたいなカメラか望遠鏡でもなきゃ、こりゃキツイなと口を開けてぽかーんと空を見上げるしかなかった。するとまさにそのバズーカ砲を小脇に抱えた、いかにも航空ファン風の男性が別の場所をアドバイスしてくれたのだ。

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潮磯魚ノスタルジィ

潮磯魚ノスタルジィ

わたしは日本海を眼前にした漁村の育ちである。
そこは完全なる田舎であり、遊園地や映画館はおろか、スーパーですら車を30分も走らせなければ目にすることはできない。
家の周辺には文字通り何もなかった。
それでもいつもそこに空気の如く、わたしからの一抹の感謝も享受することなく存在していたのは、ただただ海だった。

その海の匂いは、全くもって洒落てなかった。
港町にあるそれとは全く違うし、人が集まるような

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ニッチな合致

ニッチな合致

わたしはこのnoteとは別にブログを毎日書いているのだが、だからブログは侮れないんだよな。今そう再確認している。

日々何かしらの形で自己表現を続けていると、やがてそこに共鳴してくれる人が現れる。その登場回数や頻度に関してはブログが持つ力にも因るが、本人と読み手の思想や感性に因ることも大いにある。

その自己表現が正直なその人となりを現せば現すほど、共鳴の密度は高まる。
狭く、深く、濃く。
人に好

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夏が似合わない女のレンズ

夏が似合わない女のレンズ

「夏って感じじゃないよね」
幾度となく、わたしは他人にこう言われてきた。事実わたしは冬生まれだし、雪の降る町で育った。しかしそうであっても、夏というイメージを醸し出す人はいるじゃないか。玄関から秒で海という家に育った。海に対する特別な想いだってある。夏が嫌いなわけでもない。むしろ、冬よりどう考えても夏。なのに、夏のイメージにあなたはそぐわないと言われる。夏にくらうは門前払い。

夏が似合う人とは?

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ひとかけらの視界、一瞬の感覚

ひとかけらの視界、一瞬の感覚

これはうまく言葉にできない感覚だ。それをわかっていながらも書く。

例えばの話、インスタグラムのたった一枚の写真を見た時にパッとわかる時もあるし、その人が書く文章のワンフレーズを読んだだけでそうなる時もある。その人が身を委ねているソファだったり、履いている靴への一見でもそれはあり得る。

この人には、とても素敵な世界がある。
わたしのそれと相通じるひとかけらだ。

やっぱりうまく表現できない。

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ツールと完成物は非リンク

ツールと完成物は非リンク

誰でも作れるグラフィックデザインという意味では、canvaの台頭が凄まじいですね。(少なくともわたしの周囲ではそうです)
canvaがデザインというものをとても身近にしたなと思う昨今。デザイン業界にいるわけではない一般の人が、普通に見映えのするものを作っています。
それで複雑な気持ちになる時もあるのですが、このcanvaに限らずプロにわざわざ頼まなくても、大抵のものは自分でデザインできる時代になっ

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魅力的な人々の、美しい表現を紡いだWebマガジン

魅力的な人々の、美しい表現を紡いだWebマガジン

7月1日の今日、こちらのwebマガジン「Stay Salty」がアップされました。

これはALOHA DESIGNさんが制作されたwebマガジン。
そのコンセプトを一部引用させていただきました。

新型コロナウイルスの世界的な流行の余波で、いまだ人々の日々の活動に大きな影を落としています。
クリエイターやパフォーマーたちもそれは同じで、活動の場や活動の機会をいまだに失っている状態です。
それでも

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わたしは他人を見に来たんじゃない、絵を見に来たんだ

わたしは他人を見に来たんじゃない、絵を見に来たんだ

昨日、川村記念美術館に行ってきた。

緑多き場所にある、閑静な佇まい。周囲には田んぼしかないような場所。広大な庭園と池を擁し、青々とした芝生がそこにあった。四季折々の、素朴な植物たちも。
しかし現在はコロナのために、入場に際しては予約が必須。庭園への入場は不可。美術館への入場は入替制。そのためか、開館後すぐの週末であったのに、人手はまばらだった。
おかげでわたしは、数多くの恩恵を受けることとなった

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見掛け倒し上等

見掛け倒し上等

昔っからそうだ、見た目だけでモノを買う癖がある。癖というより性質か。
そんなわたしの今までで最も高かった買い物は、車だった。その何に惹かれたかというと、ヴィジュアルと音のみ。

その車は施錠と開錠の際、フロントライトがぱちぱちっと、まるで可愛いお目々が瞬きするかのようなリズムで点滅した。ウィンカーを出すと、これまたお茶目なサウンドが鳴った。バックする時も、抜かりのない音を出した。

車種はというと

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無難な毎日を繰り返すくらいなら

無難な毎日を繰り返すくらいなら

二ヶ月ぶりのネイルリペアと美容院だった。ネイル施術中、映画を一本観た。

アイリス・アプフェル。
チープなものからハイブランドまで、自分が好きなモノだけを厳選し、貪欲なまでに身に纏ってきた女性。ファッションアイテムの選び方から織物のパターン、美術館の修復に至るまで、彼女が世界にもたらした美とセンスを描いていた。

観てから思い出した。前にも一度観てた。
だけど改めて、心に残ったフレーズを書いておく

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朔日の覚醒

朔日の覚醒

ついたち。朔日というものの存在そのものが好きだ。
なぜなら、わたしが一日生まれだからだ。いや、それだけではない。はじまりを全身で感じられるこの日が、わたしを幾度となく変えてくれたからだ。

朔日には、前月の苦悩がぱつんとリセットされるような何かがある。
一という数字が持つ力。いちばん。始め。先駆け。トップ。スタート。

今日の六月一日もまた、朔日の恩恵を受けた。苦悩まみれだった先月の出来事が、ぱつ

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平常運転再開

平常運転再開

未だ閑散の東京駅だ。今日、三ヶ月間離れて暮らしていた息子が戻ってくる。このウィルス騒動で休校となっている間、わたしは彼を別居中の夫の元に行かせていた。いよいよ明日から学校も再開となるため、わたしの元に帰ってくるのだ。

この三ヶ月間は本当にラクだった。それはもちろん、一人暮らしができていたからだ。子供のための食事の用意をする必要もなかったし、学校にまつわるアレコレを考えずにいられたのは、実にイージ

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影と光、陰と陽、静と動

影と光、陰と陽、静と動

最近、ソルフェジオ周波数というのをよく聴いている。
詳しくは知らないのだが、ソルフェジオ周波数にはいくつかの段階に分けられたヘルツがあり、中には怖れや不安を手放すものや、細胞の修復が望めるものなどがあるらしい。

わたしはよく知らないまま何となく良さそうな528Hzのものを選んで、朝起きたときや作業中にただ流している。528Hzには、DNA修復効果があるらしい。ゆえに細胞を若返らせるとも言われてい

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