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手紙

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子どもたちに遺そうとした手紙です。
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#この経験に学べ

その20『メイのバカ!もう…』〜知らんけどを知る〜

その20『メイのバカ!もう…』〜知らんけどを知る〜

おとんもおかんも大阪人、
こてこての大阪人の中尾です。
かれこれ40年間も関西弁を話せば『プロ』を自称しても良いんじゃないかと思っています。
最近、巷で『知らんがな』がクローズアップされているみたいなので、僕なりに掘り下げてみようと思います。
息子たちが『知らんがな』を乱発するのも気になっていたし、正しい場面で正しく使っているかも少し疑問だったので。
今回、ノープランで書くので、結末がどうなるか知

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手紙その18『悲憤手放し、赦し赦され』

手紙その18『悲憤手放し、赦し赦され』

ついにこのテーマを書くときが来た。
僕は闇雲に『怒り、悲しみを手放せ』と言うのではありません。また、その発露、表現を否定するものでもありません。
『マイナス思考を何とかしたい』と思う人の一助になればという思いで書きます。

はじめに

僕は人を動かす時に『マイナスな感情』を用いたくない。

怒りに任せたり、涙で訴えたり。
それで他人に問題解決行動をさせる人がいる。
けれど、一時的な情動は不安定で長

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手紙その15『ゼロ』

手紙その15『ゼロ』

『それ』は一見、プラスな言葉に見えるから、
誰もが『それ』をしたがっている。
けど、『それ』はマイナスな感情の種になるし、『それ』通りになると感謝も少なくなる。
このことにもっと早く気付けていれば…
人生はもっと生きやすかったのに。

それは『期待』

この言葉は悪魔にも天使にもなる。
これから良いことが起こる事を予感させる。
ワクワクさせる言葉だ。
けど、これから本当に良いことが起こるかどうかの

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手紙その13『愛』

手紙その13『愛』

2008年の12月。
僕は高熱で救急外来を受診した。
インフルエンザA型だった。
その時、偶然、看護師が気づいた。

『中尾さん、首に、しこりがありますね』

インフルエンザからの回復を待って、
新年から受診、検査を繰り返した。
雲行きが怪しくなるのを感じながら。
しこり発見から1ヶ月後。

『ガンです。』

6回目の手術が決まった。
甲状腺乳頭がん。
極めて進行は遅いが、肺への転移や、さらに悪性

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手紙その12『無償の』

手紙その12『無償の』

最近、tuki.さんの『晩餐歌』にハマっている。
彼女は15歳の中学生だという。
15歳が15歳の『愛』を歌っている。

宇多田ヒカルさんが『First Love』をリリースしたのは16歳だった。
16歳なりの『愛』の形だった。

けれど、当時こんな記事を読んだ記憶がある。
『小娘に愛の何がわかるんだ』
『そんなものは本当の愛じゃない』

今、父親になって僕が思うのは、
『愛』とはもっと根源的なも

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手紙その11『敵』

手紙その11『敵』

ネガティブな感情は敵を作りだす。

以前、少年野球の試合で、主審の判定が相手有利な事に子ども達は腹を立てた。
『おかしい』『むかつく』『ぶん殴りたい』
主審に聞こえないように不平不満を漏らした。
この瞬間、9人対9人のスポーツである野球が、9人対10人になるのを感じた。
主審がこちらを敵視したわけじゃない。
子ども達が勝手に主審を敵に回した。
戦わなくてはならない相手を自ら増やした。
結果、負けた

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手紙その10『再現性』

手紙その10『再現性』

これは人生の命題の一つ。
僕が人生をかけて追求する最重要課題のお話。

はじめに

僕は『練習』が大好きだ。
野球、ピアノ、執筆、ゲーム、そして仕事。
趣味も仕事も上達してこそ面白いし、
研鑽が自分をさらなる高みに到達させてくれる。
それが人生をより豊かにする。

じゃあ何のために『練習』するのか。
それは『再現性』を高めるために他ならない。
技術の向上、それはそれで意味のあることさ。
だけど『で

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手紙その8『鏡』

手紙その8『鏡』

いいかい息子たち。
この話は長くなる。
僕の宝物の『鏡』の話だ。
読んでくれないか。
読んで僕の人生に意味をくれないか。

僕は二十代の前半を放課後等デイサービスの学習指導員として過ごした。
親友の母親が所長をしていて、その紹介だった。
それは言うなればリハビリだった。
十代の後半を気胸と鬱の闘病に費やしたからだ。

18歳の時、一年で3回手術した。
それ以前と合わせると、この時点で5回だ。
それ

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手紙その2『信用』

手紙その2『信用』

いいかい息子たち。

失った信用は行動でしか取り戻せない。
一回、失ったら何を言ってもムダやわ。

信用を得るのは時間がかかるが、失うのは一瞬で失った信用は中々取り戻せない。だから、失わないように気をつけなさい。

…なんてよく聞くよね。
僕はこれ、凄く投げ遣りだなって思う。
凄く消極的だな、って思う。
無責任とも思うかな。

だって、『信用を失わないような生き方』を強制した挙げ句『失ったら、その

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手紙その1『誠』

手紙その1『誠』

いいかい息子たち。
「仁」や「勇」といった徳目はたくさんあるが、
その中の一つ「誠」の重要性を君達に伝えたい。

僕は人間関係において「誠実さ」こそ
最強の剣であり、最強の盾であると実感してる。

結論から言うよ。
誠実とは何か…
それは『狂気を含んだブレない動機』だよ。

『至誠』って言葉を知っているかい?
僕の野球帽の鍔の裏に書いてあっただろう。
吉田松陰という人の言葉やね。
正しくは…
至誠

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