Seina Morisako

約9年の東南アジア生活を終えて本帰国。主にアート鑑賞と料理について書いています。感じた…

Seina Morisako

約9年の東南アジア生活を終えて本帰国。主にアート鑑賞と料理について書いています。感じたこと、シェアしたいこと色々書いてます😉

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    2020年から新型コロナウイルス(COVID-19)で「Lockdown」が行われたマレーシアに住んで感じたことを書いています。

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    大同電鍋を使って日本に住む高齢の母とマレーシアに住む娘とその息子が3世代でオンラインで料理をする記録です。 遠隔介護や介護における料理などから感じたことを綴ります。

記事一覧

Sounds of IKEBANAが3回目のNYFWで目指していること

日本を代表するFemale media Artistであり京都大学の特定教授である土佐尚子教授が率いる「Sounds of IKEBANA」のNYFW(New York Fashion Week)の記者会見に参加してきまし…

12

あなたの憤りと嘆きを想像するために必要なこと。

想像力を育てるには経験と観察力、そして「ただ聞くことと、そしておにぎり」なのかもしれません。 私、珍しく、朝ドラ「虎に翼」にハマっています。あれだけテレビ嫌い、…

Seina Morisako
1か月前
7

チームラボプラネッツに世界中から人が集う理由を考察してみた

どうしてチームラボに人が集うか、それは「愛される他人でいられる美術体験ができる」から。 チームラボさんがなんとギネス記録を獲得したそうです。 以下、プレスリリー…

Seina Morisako
1か月前
12

現代アートフェアで開催されたキッズワークショップの存在を終わってから知ってしまったあなたへ

7月5日から7日まで、パシフィコ横浜で国際アートフェア「東京現代」が開催されました。 東京現代のキッズワークショップを連日見学させていただきました。この記事がアッ…

Seina Morisako
1か月前
17

現代アートフェアで開催されたキッズワークショップで出会える「とっておきの魔法」について

アートフェアのキッズワークショップに参加したお子さんは、現代に活躍しているアーティストさんから自由な想像の翼を貰えるんです。それってすごくないですか? 7月5日か…

Seina Morisako
1か月前
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キッズワークショップのスタッフから子供が学べること

キッズワークショップで学べるのは、芸術的なテクニックだけではありません。子供達は「リスペクトの気持ち」を体感することが出来るのです。 7月5日から7日まで、パシフ…

Seina Morisako
1か月前
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7月5、6、7日にパシフィコ横浜で開催されてるアートフェア東京現代キッズワークショップの今までと違う点を分析するので聞いて

久々にキッズワークショップに参加したくなるような場を見つけた。 子連れでコンテンポラリーアートを見続けて18年の私。 もちろんキッズワークショップにも数多く参加し…

Seina Morisako
1か月前
16

マジョリティ会議に参加して大阪のおばちゃんが配る飴ちゃんの力を再認識した話

おばちゃんのブレイクスルー力を身につけた私は無敵だ。 そして飴ちゃんはもっと偉大だ。 先日、マジョリティ会議というものに参加した。これはアートトランスレーターと…

Seina Morisako
1か月前
7

弾丸でKLに行った私が帰りの飛行機で泣いてる理由 −どうしてもKLでやりたかった事をやってきました−

ずっと心残りだったことをやってきました。 これで心置きなく死ねます(いや、まだ死なない)。 息子さんが一時帰国中に母子で2泊4日でKLに行って来ました。今、私は帰り…

Seina Morisako
2か月前
12

そこは未来のアーティストたちが起きたら視線の低い鑑賞者は見えなくなった部屋となっていたーなぜ国立西美常設展の作品展示位置…

声が小さかった私たちは、再び透明になっていました。 以前ならそんなものだと諦めていたけど、もう諦めたくないから、あたしゃ、書く。私たちの存在を透明にしないで。 …

Seina Morisako
3か月前
21

「子供連れで美術館問題」において私たちが向き合わなきゃいけない一番大事なことを子連れ鑑賞歴17年の俺に語らせてくれよ、そし…

本当に、本当にお待ち申し上げていました。 Tokyo Art Beat「子連れ美術鑑賞についてのアンケート」。 まず結果を公表して下さった事に深く感謝したい。正直、対立構造に…

Seina Morisako
3か月前
19

表現とは自分が生きるために行う行為ーハンセン病資料館に行って感じたことー

表現について最近より深く考える様になった。その思考の際、どうしてもいかなきゃいけない場所がありました。行けてよかった。 どうしても行きたかった国立ハンセン病資料…

Seina Morisako
3か月前
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第8回横浜トリエンナーレに行ってきた⑤ーホールで館長のトークを拝聴して質問してモヤってドキっとしたー

哲学という言葉は日本においてなぜ避けられるのか、これはどうも奥が深そうだ。 横浜トリエンナーレを横浜市民として楽しむシリーズも5回目。今回はもう1点、「子供連れ…

Seina Morisako
3か月前
14

パーソナル編集者をお願いして本当によかったこと

伴走者がいると安心してぼっちで行ける。 4月からみずのさん主催の「パーソナル編集者」をお願いしている。 実は前からお願いしたいと思っていたのだけど、いろいろタイ…

Seina Morisako
3か月前
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言葉について言葉にすることの難しさを対面で向き合うことで見えてくること➖『翻訳できない わたしの言葉@東京都現代美術館』➖

東京都現代美術館にて展示されている『翻訳できない わたしの言葉』は私にとってとても深い展覧会になっていた。親愛なる美術の友である友人のキュレーションなので楽しみ…

Seina Morisako
3か月前
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第8回横浜トリエンナーレに行ってきた④ー「マヌケ」と素人の乱の文学性と言葉の表現方法の違いについてー。

第8回横浜トリエンナーレを楽しむ会の4回目は「トークと政治性、そしてその表現手段」について。 今回は「野草:いま、ここで生きてる」実践編を旧第一銀行で拝聴してきた…

Seina Morisako
3か月前
17
Sounds of IKEBANAが3回目のNYFWで目指していること

Sounds of IKEBANAが3回目のNYFWで目指していること

日本を代表するFemale media Artistであり京都大学の特定教授である土佐尚子教授が率いる「Sounds of IKEBANA」のNYFW(New York Fashion Week)の記者会見に参加してきました。記者会見の資料のタイトルは

Sound of IKEBANAはメディアアーティストであり、京都大学アートイノベーション産学共同研究部門特定教授である NAOKO TOSA氏

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あなたの憤りと嘆きを想像するために必要なこと。

あなたの憤りと嘆きを想像するために必要なこと。

想像力を育てるには経験と観察力、そして「ただ聞くことと、そしておにぎり」なのかもしれません。

私、珍しく、朝ドラ「虎に翼」にハマっています。あれだけテレビ嫌い、ドラマ嫌い、って言ってた自分が。ウケます。

このドラマに関しては非常にいろいろな視点があるのですが、7月24日の回である女子高生の話がありました。

彼女はとても恵まれてる環境にあるはずなのに闇の顔があるっていう設定でした。主人公の寅子

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チームラボプラネッツに世界中から人が集う理由を考察してみた

チームラボプラネッツに世界中から人が集う理由を考察してみた

どうしてチームラボに人が集うか、それは「愛される他人でいられる美術体験ができる」から。

チームラボさんがなんとギネス記録を獲得したそうです。
以下、プレスリリース引用します。

本当におめでとうございます。
表彰式に参加させて頂きました。

「Floating Flower Garden_にてギネスワールドレコーズ公式認定から代表の猪子寿之さんへ公式認定書の授与が行われました。

チームラボプラ

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現代アートフェアで開催されたキッズワークショップの存在を終わってから知ってしまったあなたへ

現代アートフェアで開催されたキッズワークショップの存在を終わってから知ってしまったあなたへ

7月5日から7日まで、パシフィコ横浜で国際アートフェア「東京現代」が開催されました。

東京現代のキッズワークショップを連日見学させていただきました。この記事がアップされるのは7月9日です。そうです、もう終了しています。

「現代アートフェアのキッズワークショップに参加したお子さん、そして引率した保護者さんにどのようなことが起きたの?」
「で、もう終わっちゃったけどどうしろっていうの?」

と感じ

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現代アートフェアで開催されたキッズワークショップで出会える「とっておきの魔法」について

現代アートフェアで開催されたキッズワークショップで出会える「とっておきの魔法」について

アートフェアのキッズワークショップに参加したお子さんは、現代に活躍しているアーティストさんから自由な想像の翼を貰えるんです。それってすごくないですか?

7月5日から7日まで、パシフィコ横浜で国際アートフェア「東京現代」が開催されています。

東京現代のキッズワークショップを連日見学させていただいています。現代アートのフェアのキッズワークショップに参加したことがない保護者の皆様は
「現代アートフェ

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キッズワークショップのスタッフから子供が学べること

キッズワークショップのスタッフから子供が学べること

キッズワークショップで学べるのは、芸術的なテクニックだけではありません。子供達は「リスペクトの気持ち」を体感することが出来るのです。

7月5日から7日まで、パシフィコ横浜で国際アートフェア「東京現代」が開催されています。

東京現代のキッズワークショップを連日見学させて頂いています。
今回は「ワークショップをお手伝いしてくれるスタッフ(通称:お兄さんお姉さん)」について、そして彼らから子供達は何

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7月5、6、7日にパシフィコ横浜で開催されてるアートフェア東京現代キッズワークショップの今までと違う点を分析するので聞いて

7月5、6、7日にパシフィコ横浜で開催されてるアートフェア東京現代キッズワークショップの今までと違う点を分析するので聞いて

久々にキッズワークショップに参加したくなるような場を見つけた。

子連れでコンテンポラリーアートを見続けて18年の私。

もちろんキッズワークショップにも数多く参加してきた。参加できたのは15年前ほどだが、当時の日本のワークショップではこのような制約があった。開催におけるリズムが決まっていて子供がそのリズムに合わせられないと参加が厳しくなるスタイルだった。項目化するとこんな感じ。

子供を対象に行

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マジョリティ会議に参加して大阪のおばちゃんが配る飴ちゃんの力を再認識した話

マジョリティ会議に参加して大阪のおばちゃんが配る飴ちゃんの力を再認識した話

おばちゃんのブレイクスルー力を身につけた私は無敵だ。
そして飴ちゃんはもっと偉大だ。

先日、マジョリティ会議というものに参加した。これはアートトランスレーターとして活躍されている田村かの子さんが主催してる活動。

マジョリティ会議の目的はマジョリティが持つ問題について再認識し、マジョリティとしての生き方を再認識し、そしてマジョリティ宣言を確認すること。

私は立場上マイノリティ側が多かったけど

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弾丸でKLに行った私が帰りの飛行機で泣いてる理由 −どうしてもKLでやりたかった事をやってきました−

弾丸でKLに行った私が帰りの飛行機で泣いてる理由 −どうしてもKLでやりたかった事をやってきました−

ずっと心残りだったことをやってきました。
これで心置きなく死ねます(いや、まだ死なない)。

息子さんが一時帰国中に母子で2泊4日でKLに行って来ました。今、私は帰りの飛行機の中で声を立さずに泣いています。

なぜ弾丸したか。それは息子さんの同級生がこの夏高校を卒業して皆大学生になるのでリアルに会うのが難しくなるからです。リアルに集う最後のチャンスであるパーティーに参加する為に弾丸でKLに行きまし

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そこは未来のアーティストたちが起きたら視線の低い鑑賞者は見えなくなった部屋となっていたーなぜ国立西美常設展の作品展示位置が元に戻ったことで私はこんなに落ち込んだのかー

そこは未来のアーティストたちが起きたら視線の低い鑑賞者は見えなくなった部屋となっていたーなぜ国立西美常設展の作品展示位置が元に戻ったことで私はこんなに落ち込んだのかー

声が小さかった私たちは、再び透明になっていました。
以前ならそんなものだと諦めていたけど、もう諦めたくないから、あたしゃ、書く。私たちの存在を透明にしないで。

知人から「国立西洋美術館の常設展の展示、元に戻ってた」と聞き、私は愕然となった。これだけ書くと「なんのことでしょう」的なので簡単に経緯を説明したい。

2024年3月に国立西洋美術館で「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきた

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「子供連れで美術館問題」において私たちが向き合わなきゃいけない一番大事なことを子連れ鑑賞歴17年の俺に語らせてくれよ、そして。

「子供連れで美術館問題」において私たちが向き合わなきゃいけない一番大事なことを子連れ鑑賞歴17年の俺に語らせてくれよ、そして。

本当に、本当にお待ち申し上げていました。
Tokyo Art Beat「子連れ美術鑑賞についてのアンケート」。

まず結果を公表して下さった事に深く感謝したい。正直、対立構造にせずまとめるの、とてもしんどかったと思う。
まとめにくいコメントもあったと思う。本当にありがとうございます、という気持ち。

正直、集計しただけで終わってしまう可能性も高かったと思っていた。
なぜなら相当まとめにくいコメ

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表現とは自分が生きるために行う行為ーハンセン病資料館に行って感じたことー

表現とは自分が生きるために行う行為ーハンセン病資料館に行って感じたことー

表現について最近より深く考える様になった。その思考の際、どうしてもいかなきゃいけない場所がありました。行けてよかった。

どうしても行きたかった国立ハンセン病資料館を訪れました。

1:私とハンセン病と芸術表現

なぜ私が東村山市の国立ハンセン病資料館で行われた絵画展に興味を持ったのか。それは瀬戸内国際芸術祭の大島を訪問したことから始まります。コロナ前とコロナ後、私は瀬戸内国際芸術祭の時に大島を訪

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第8回横浜トリエンナーレに行ってきた⑤ーホールで館長のトークを拝聴して質問してモヤってドキっとしたー

第8回横浜トリエンナーレに行ってきた⑤ーホールで館長のトークを拝聴して質問してモヤってドキっとしたー

哲学という言葉は日本においてなぜ避けられるのか、これはどうも奥が深そうだ。

横浜トリエンナーレを横浜市民として楽しむシリーズも5回目。今回はもう1点、「子供連れ鑑賞者」として思う存分楽しみたくこちらのトークを申し込んでみた。

「子供が(大人と、同時に自分自身で)考える力とは何か」、是非じっくりお話を聴いてみたいと思ったから。

色々な場所で美術館の館長であるの話を拝聴する機会がある私。横浜美術

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パーソナル編集者をお願いして本当によかったこと

パーソナル編集者をお願いして本当によかったこと

伴走者がいると安心してぼっちで行ける。

4月からみずのさん主催の「パーソナル編集者」をお願いしている。

実は前からお願いしたいと思っていたのだけど、いろいろタイミングが合わず、やっとお願いすることができた。
4月からお願いする際に水野さんにお願いした際、パーソナル編集者としてアテンドしてもらう方の条件は「私の書く美術に関するnoteを読んで興味を持ってくれる今まで美術に触れてこなかった人」。

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言葉について言葉にすることの難しさを対面で向き合うことで見えてくること➖『翻訳できない わたしの言葉@東京都現代美術館』➖

言葉について言葉にすることの難しさを対面で向き合うことで見えてくること➖『翻訳できない わたしの言葉@東京都現代美術館』➖

東京都現代美術館にて展示されている『翻訳できない わたしの言葉』は私にとってとても深い展覧会になっていた。親愛なる美術の友である友人のキュレーションなので楽しみにしていた。実際に見ると楽しみ以上に発見が多かった。

1:言葉が、翻訳が私にとって重要である理由

ここで「言葉の重要性について」整理してみたい。私にとって「言葉」はとても重要だ。なぜか。それは翻訳という行為が近年の私には生きるために必要

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第8回横浜トリエンナーレに行ってきた④ー「マヌケ」と素人の乱の文学性と言葉の表現方法の違いについてー。

第8回横浜トリエンナーレに行ってきた④ー「マヌケ」と素人の乱の文学性と言葉の表現方法の違いについてー。

第8回横浜トリエンナーレを楽しむ会の4回目は「トークと政治性、そしてその表現手段」について。
今回は「野草:いま、ここで生きてる」実践編を旧第一銀行で拝聴してきた。

今回の登壇はこの3名。
芸術総指揮を務める盧迎華と劉鼎の二人と素人の乱の松本哉氏。横浜美術館の蔵屋美香館長がモデレーターを務めるとのこと。

旧第一銀行会場は何回も通っている。東南アジアの版画文化について思い入れのある私。特にInt

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