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現代アートフェアで開催されたキッズワークショップで出会える「とっておきの魔法」について

アートフェアのキッズワークショップに参加したお子さんは、現代に活躍しているアーティストさんから自由な想像の翼を貰えるんです。それってすごくないですか?


7月5日から7日まで、パシフィコ横浜で国際アートフェア「東京現代」が開催されています。


東京現代のキッズワークショップを連日見学させていただいています。現代アートのフェアのキッズワークショップに参加したことがない保護者の皆様は
「現代アートフェアのキッズワークショップって何をするの?」「街中で開催される絵画教室の1日教室と何が違うの?」と感じる方も多いと思います。
今回は「アートフェアで開催されるキッズワークショップのみで体験できる魔法」について、実際に行われたワークショップの流れと共に紹介したいと思います。

アートフェアで開催されるキッズワークショップはアートフェアと同じ会場で開催されます。しかし同じフロアとは限りません。それは同じフロアだとどうしても開催スペースが小さくなってしまうからです。
今回の「Gotoschool Tokyo Gendaiの「IntoArt -Dive Into Your Creative Journey」 ではキッズワークショップの開催場所は2階のセミナー会場の奥で開催しています。

(最初、表示がなかったのですが開催案内が1階にも出てとても良かった)


会場はとても穏やかな雰囲気

ワークショップはほぼ時間通りに始まります。今回は3歳から小学生高学年までの幅広い範囲のお子さんがご両親と一緒に集まってくれました。落ち着いた場所での開催は参加する子供の気持ちも落ち着きます。

今回の先生である現代美術家の川内 理香子さんと本プログラムのアドバイザーの丹原健翔さん



今回のワークショップの先生は現代美術作家の川内 理香子さん今回のテーマは『Making sculpture as you eat』。色の入った小麦粘土を使って、食べ物を作り、机に並べられた食器に配置していきます。最終的にみんなで一つの「ごちそう」のテーブルをつくります。



川内理香子さん今回のTokyo Gendaiに鎌倉画廊さんから作品を出展しています。現代アートのフェアでは作家さんが画廊のブースに立ち、ブースを訪れた人に対して作品を説明することはよくあることです。
しかし、今回はさらに冒険が待っていました。今回のワークショップのコミュニケーター(キッズワークショップではアーティストである先生の他に参加するお子さんと先生を繋ぐ「コミュニケーター」という方がいます)である安部田そらのさんから驚きの提案「川内理香子さんの作品を1階に観に行きましょう!」

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グループに分かれて1階の会場に向かいます

ついこの間まで、特に日本では「アートフェアは「大人だけのもの」」と思われていました。数年前まではアートフェア会場に子供の姿は皆無でした。同時に連れて行く保護者からすると「壊したら困る」「他の大人の迷惑になったら困る」等の理由で大人も連れて行くことを躊躇していました。さて、どうなるか。。。


鎌倉画廊のブースに到着
作家さんと作品の前でおしゃべりタイム

今回の鎌倉画廊さんはフェア会場の正面入口からすぐの場所。今回は3グループに分かれて複数の大人スタッフが同行して会場に入ります。大人が安心しておしゃべりしながら短い距離を進むのでお子さんも保護者さんも安心して入ることができます。

ブースでは画廊の方が笑顔で出迎えて下さいました。そして川内さんの作品を見ながら子供たちと「何が見える?」や「これはどんな感じ」と対話を楽しみます。この時点で子供さんの顔が「なんかなんでもありってこと?」と輝いていきます。

川内さんとの対話を楽しんだ後、ワークショップ会場に戻るまでも多くの体験があります。様々な作品を触らないこと、見て楽しむこと、みんなが見て楽しんでるから走ったり騒いだりしないことを会話と態度から子供達は自然に体感します。

今回の「ごちそう」の材料!
保護者の方も一緒に ごちそう作り

そして会場に戻り、盛り付けるためのお皿と美味しいものを作る粘土とその他の様々な材料をスタッフのおにいさん、お姉さんからもらいます。
この時にフェア会場を歩いてきた学びが活かされます。子供達は他の子供達を尊重し、順番を静かに待ち、順番が来たら自分の欲しい材料を自分の言葉で(時には保護者さんのサポートを得て)伝えることが出来ています。

刺激を受けてのごちそう作り、皆どんどんアクティブ

そして作業開始。会場には小麦粘土の他、の多くの様々なグッズがあるので想像が果てしなく広がります。小さなお子さんの場合は保護者さんも一緒に(時には保護者さんの方が熱心に)自分の考える「ごちそう」を作ります。

もしここで1階の会場を見ないで作ったら子供達は「自分の知っている世界のごちそう」を作るでしょう。しかし、フェア会場で自由な作品の刺激を受け取った子供達の発想はより自由になっています。

ここまで読んで頂けたら、もう気づいて頂けていると思います。「アートフェアで開催される現代アートのキッズワークショップで出会えるとっておきの魔法」とは現代生きてるアーティストに話を聞き、アーティストの作品を間近に触れる」という刺激的な世界を触れたから見つけられる「想像の自由の翼」なのです。

自由な発想で生み出された作品が売ってる場を見学することで得るアイデアは自分が知らなかった世界の扉を開けてくれます。そしてその扉の先の(自分の周りにはいないタイプの)大人と自由に話しながら作る作品の自由度はまさに8倍増しです!

それぞれ作ったごちそうをセッティングしていお食事会の始まり!

あっという間に時は経ち、自由の翼をつけた「ごちそう」が出来上がってきました。
改めて脅かされるのは作品制作、および作品を発表する際のお子さんたちの集中具合とそして落ち着き。これは「自由に作っていいんだ!」という気づきをもらえた経験、そして作業にふさわしい落ち着ける環境、そして小さな「困った」を見逃さないお兄さんお姉さんの手厚いサポートがあるからだと思われます。

最後はテーブルを囲んでみんなで(食べてるつもりの)お食事会。お子さんたちはナイフやフォークを使ったり、手で掴んだり、自由に(食べてるつもりの)お食事会を楽しんでいました。

今回のワークショップの先生を行った川内さんは最後に

今回のワークショップの講師を務めた川内理香子さん

「食べる、という行為までに色々なことが行われることを感じてくれたと思います。ぜひお家で食べる前の色々な動きをチェックしてみてください」

と日常と観察をリンクさせる気づきを子供達にプレゼントしていました。こうやって今活動してる現代アートの作家さんにワークショップはその時の作品作りだけでなく、日常生活に新しい気づきを子供達に(そして引率した保護者さんにも)プレゼントしてくれるのです。ぜひ体験してみてください。


今回の「IntoArt -Dive Into Your Creative Journey」申込枠が満杯の場合でも、見学するだけでその体験は十分に価値があります。場所は入場口の右側のエスカレーターを上がって奥のアートトーク会場の奥です。
どのようなワークショップ行われているかはこちらをご参照ください。
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7月7日(日)12:00~13:30、14:30~16:00 山田 康平氏
 『虹色のアートフレーム作り』
自分の絵を飾ることのできるオリジナルのフレームをつくります。絵を描くだけでなく、ちぎったり、はったりして装飾していきます。

※全ての会期中には造形素材や絵具を自由に試すことができる自由工作室としてオープン。美大生やスタッフが子どもたちをサポートします。
※ワークショップ参加者以外のお子さまもご自由に参加いただけます。
※ワークショップ内容は変更になる可能性があります。

開催場所:
パシフィコ横浜 2F アネックスホール F206
参加方法:申込フォームにて申請
参加費:無料、事前登録必要
対象年齢:3歳~中学生
主催:株式会社Gotoschool
協力:Sandwich Inc.
協賛:ぺんてる株式会社、ターナー色彩株式会社(順不同)
申込フォームはこちら。

ちなみに参加には東京現代のチケットが必要になります。当日券の購入はこちらから。

明日はいよいよ最終日です。ぜひ、足をお運びください、