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@散文

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閉鎖病棟23時(ルポ?)

閉鎖病棟23時(ルポ?)

病棟は静まり返っている。

たまに、痴呆の激しい老女の叫び声

それも

(ち、ちーーー)や

(ねえーーー)

等の、どこか根元的な陰惨さのある

齢をとった赤ん坊の叫びといった感じのものが
聴こえてくるぐらいだ。

印象的な患者

その1 眼鏡の青年

老女の手を握っていたり
中年女性と変な感じを出している。
その割に好人物。

その2 呪われた老婆

片っ端から意味不明な言葉をかける
(いい

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細胞充填

細胞充填

睡眠に次ぐ睡眠、

そしてfuture dub(未来的なダブ・サウンド)のmixなどを聴きまくり、脳細胞の疲弊を取ると、僕はおもむろにまたnoteを書き出したのだった。

調子が悪い時、時に人間は自分を疑い、
失ったものだけしか見えず、
得てきた物が見えなくなる時がある…と思う。

僕はずっと、人に励まされてきた。
しかしながら、時には1人で踏ん張りたい訳で、つまり友人に愚痴などを言うのもサスガに

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700本の矢

700本の矢

うろうろとうろつく。

精神の袋小路。

結局ドアは無く、

積み木を始める。

完成した積み木を売り飛ばすために。

スピーカーからは「勝つか、負けるか」と聴こえる。

胸のヘドロをインクにして、血の通う万年筆を

動かす。アタマを掻く。

マスクが見える。

このヘドロは、定期的に排出しなければ、

心が邪悪に乗っ取られる。

眼鏡の枠が視界から消えるまで時間がかかる。

社会不適合者で、アウ

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近況と近づく夏休みの終わり(日記)

近況と近づく夏休みの終わり(日記)

夜。この時間。時間は停まり、バス停はまた明日。
今日は昼に起き、soundcloudに昨日録音したマイメンtamdとの曲をup。
Tamd.Joni - Frustration(pro.JTS) by JONI JTS on #SoundCloud

その後はゆっくりと過ごしながらも、これからの生活…新しい仕事と、副業のフリーライターの下積み、金が貯まったら始めたい事…などが頭をぐ

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擦り切れた神経を休ませてくれ文化よ(散文)

擦り切れた神経を休ませてくれ文化よ(散文)

物凄いペースで色々な事をやっていたら、大分疲労が蓄積している事に気付いた。

友人達は口々に『焦らずに行こう』と言ってくれる。

とはいえ、キュウキュウとしてくると、尚更に、何もしない時間が恐ろしく、常に何かしているような状態が続いた。

今日は3回ほどスケボーしに近所に出た。

公園でない、街の道路を滑るのが、これほどまでに疲れる、そして楽しい事だとは、僕は知らなかった。

僕が2枚目のCDを作

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腐海からの脱出を目指して(散文)

腐海からの脱出を目指して(散文)

鬱屈とした、焦燥に満ちた朝だった。

散らかった部屋には、巻きたばこの破片がこぼれ、ノートが畳に2冊。

求職活動は難航し、仕事しながら今年の頭に決めた目標からは軌道が大きくズレてしまっている。

布団を壁際に投げてどける。

頭の神経はカプサイシンでも流れているのかというくらいにピリピリしていた。

SNSを開くと、知り合いからメッセージが来ていた。

開きながら、煙草を吸う。

禁煙なんて出来

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噴水と晴れた胸(散文)

噴水と晴れた胸(散文)

公園についた。

僕は、また訪れた不採用通知に精神的キャパシティック、かつパンデミックな状態になり、スケートボードと薄い財布を持って、家を飛び出たのだった。

軽く近所の道を少し慣れてきたばかりのプッシュをちょびっとやりながら、到着。

公園に着くと、数名の、普段よりも年齢層もレベルも高そうなスケーター達がトリックをしている。

僕はヘッドホンで、
あまり聴き込めて居なかった、リスペクトするラッパ

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*散文*『人非人宣言(2017)』

「人非人宣言」

私は、大きな思い違いをしていた。

はなから、今生に私のような人間の幸せは用意されてなどいなかったのだ。

人並みに子をなし、育て、親となる。

私の帰宅を待つ我が子。老いてゆくたびいとおしくなる妻ー

そういった幸せの彫像は、ある日の理想の中にこそあれど、この「生」の行く先に咲く予定のない、まぼろしの花であったのだ。

私のような人非人が、そのような花を咲かすことなど、無いとい

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最近のdig

最近のdig

ah~~~
飲酒してヘロヘロです。
梶本です。

最近は仕事始まったのでめちゃくちゃ勉強しています。
今の所、大きなつまずきは無し。

最近の読書

読書としては
図書館で借りた
大塚英志『物語の体操』を読んでます。

この本は
端的に言うと
小説、絵本、果ては神話などの…
『物語』のセオリー…定型を
パターンとして抜き出し、方法論として
提示する事で、
『小説家は天才だからお話を書ける』
という

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{師走に立つ}202012011920

師走

男はこう言った。

『僕は浸っているだけだ。今何も出来ていない。』

パソコンのスピーカーからはドラムが聴こえてくる。

男は今、するべきことを前にし、疲れ、逃げ、現実逃避のあぐらをかいたのだった。

『だが立ち上がる必要がある。』

つぶやいたその口元は、自分を奮い立たすようにかじかんでいた。

手には汗が浮かぶ。なんということはない。
ただ、男は自分の道を見据えたがゆえ、そのプレッシャ

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羅列した宣言

文章力が欲しい。
明解かつ色彩豊かで、かつ奥行きのある…自分の思想をしっかりとバックボーンに据えた、そういう文章を書きたい。
だけど言葉はこわい。
何かを否定することが今はこわい。
何かを言い切ることもこわい。
むしろ、自分という人間が言い切れることがどれ程あるのかとも思う。
そういう意味では、虚構を描く事に今は興味がある。
口語が言行、肉体と連動しているのに対し、文語はより『頭』で解釈するものだ

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虚をもって破る実 では実とは?

虚をもって破る実 では実とは?

noteを始めて一年弱?

最初はライティングのバイトでも取れないかという浅はかな下心も含みつつ、ラップに復帰出来ないもやもやも文章に叩き付けつつ…

てな感じで、久々に…そう、小説を書こうとしていた20代前半、闘病中に闇の中で書いた『アレックスによろしく』から半年、ぶりぐらいから書き始めて…
途中で、受けたライティングのクライアントに契約不履行&無断の記事アップをぶちかまされ…
一度筆を折ったも

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善とか悪とか息抜きとか(雑記)

善とか悪とか息抜きとか(雑記)

思うのですが…

コロナによる人心への抑圧…

悪影響、を多少感じる所があります。

8時以降ご飯を食べに行けない…

仕事が見付からない…

人間は敏感なので、この気晴らしも出来ず、

電車内も沈黙…

という、異様な状況下では…

心が荒む部分もあると思います。

僕自身、そういった状況から、

疲れを感じる部分もあるのが、正直な所です。

しかし、それを…

自分や人が悪い方向に行くような行

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抑圧と天気雨(雑記&告知)

抑圧と天気雨(雑記&告知)

人間はどこに向かうのか。
話でかいですかね?
ですよね。
すみません…と言いつつ。
心を見るとはどういう事なのか。
では仕事とは。
心を開く場所はどこなのか。
オ-プンマインドを貫徹するにはあまりに弱すぎるこの魂を、どこまで鍛練出来るのか。
抑圧された状況下で、人間の性的衝動でありエネルギー…リビドー、はどこに向かってゆくのか。
どこに向けるべきなのか。
これじゃ戦時中の自粛ム-ドだよ。
人間は日

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