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ありがとうと伝えたいので、読んでください。

朝方まで、一人ひとりにお礼のメッセージを送っていました。今、ようやく全員に連絡を終えたばかりです。

昨日、『生きるためのカレー』という記事を投稿すると、いろんな人からDMが届き、立て続けに電話が鳴りました。次々と支援してくださる方が現れて、「炊飯器を提供するよ」という声も10件以上届きました。結果的に、支援金は一晩で361,555円が集まりました。本当に、本当にありがとうございます。

大変な状況なのは僕たちだけでないことはよくわかっています。飲食店が厳しい状況の前線にあることは確かですが、みんな一緒。明日どうなるかわからない果てしない不安を抱えています。そんな中、これほど支援してくださった方がいたことに驚きました。

何よりの驚きは、noteで出会った人がたくさん応援してくれたこと。実を言うと、この「バー」の問題に関する記事は店のある八尾市の人へ向けての発信でした。10年間店をやってきたこと、店長の伊藤充のことをよく知っている人に届いてほしいと思って書きました。noteで知り合った人へ向けて書いたわけでなく、だからこそアカウントも新しくつくって配信しました。

noteの人に僕の想いをわかってもらいたいので、その旨をここに詳しく書きます。



これまで僕は、noteでCafeBarDonnaについてのことをほとんど書いてきませんでした。理由は「僕がお店にいない」からです。責任者であることに変わりはありませんが、今の主な仕事は「文章を書くこと」。プロフィールにも「飲食店経営」や「バーテンダー」ということは記載していません。なぜなら、「その場所にいて、労働する」ということをやっていないから。

今や、CafeBarDonnaは店長の伊藤にとっての「城」だと思っています。僕は責任者ではあるが、その聖域をわかったような顔をして文章にして書くのは伊藤にも失礼だし、お客様にも失礼であるような気がしたからです。

今回のウィルスの影響で、店が危機的状況にあるということは紛れもない事実です。場合によっては閉める必要もある。このようなことを書くと語弊があるかもしれませんが、僕は「そうなったら、そうなった時だ」という覚悟がありました。10年間続けてきたお店には思い入れはあります。ただ、時代の転換期で、飲食店が淘汰される問題にも逃げずにしっかりと向き合って考えなくてはいけない。僕には「書くこと」やその他の方法で家族くらいは守っていくことができる自信はあります。でも、ずっと一緒に働いてきてくれた仲間はそうではありません。

伊藤は店を立ち上げた頃からずっと一緒にやってきてくれた仲間です。僕が今「書くこと」を仕事にできていることも、彼が店を守り、支えてくれたおかげです。店を潰すことは簡単だけれど、じゃあその後、彼はどうなるのか。コロナが終息した後、そこに彼の「城」がなかったら……。「文章を書く」ということが僕のアイデンティティであるように、バーテンダーは彼の生きる柱です。「活躍できる場所」を残しておくことも、仲間にとって大事な役割だと考えています。

だからこそ、飲食店としてコロナ不況と闘う決心をしました。それは、クローズした店の中で仲間と「困ったね」と言い合うことではありません。ウィルスや国に文句や愚痴を並べても目の前の状況は何も変わりません。重要なことは、自分たちで突破口を見つけ出し、試行錯誤を繰り返しながら、前に進んでいくこと。やってこなかった試みはまだまだある。飲食店として生き延びる可能性は0ではない。



そのためには、今の想いと決意表明を文章で書く必要がありました。僕という人格ではなく、CafeBarDonna、そして、店長の伊藤充として。だから僕個人のアカウントではなく、「生きるためのカレー」というアカウントを作成し、店や彼に深い関りのある人へ向けて想いを述べました。

すると、noteの人たちがそれをシェアし、アイデアをくれたり、サポートしてくれました。これは僕にとっては全くの想定外の出来事でした。店がピンチであることは事実だけれど、「店」のことを知らない人がこんなに応援してくれるなんて。中でも、ふむふむさんは、一早く連絡をくれてサポートをスムーズにするためのアドバイスをくれて、実際に僕に代わってたくさんの人に働きかけてくれました。支援額のそのほとんどがnoteで出会った人によるものです。具体的な状況を訊ねるわけでもなく、何も言わず10万円を振り込んでくれた方までいます。

信じられませんでした。「僕」の向こう側にある、行ったことも、見たこともない「僕の店」や「僕の仲間」を応援してくれる。もはや僕の発言は、全てが「僕」なのだということを実感しました。それが有難くて、有難くて。とても短い言葉では感謝を伝えることができません。みんなも辛い状況であることに変わりはない。こんな時でも支えてくださる人の存在は、僕の人生における財産だと思っています。

本当にありがとうございます。



今回のことで、みなさんに言葉の力を引き上げていただきました。これからの人生、僕がくだらない嘘をついたり、無責任な発言で誰かを傷つけることが起きると、応援してくださったみなさんを裏切ることになります。それだけは絶対にしてはいけない。もう、これは損得では計ることができない生き方の問題です。心より感謝します。

集まった資金は全てCafeBarDonnaの運営資金の一部、そして、店長の伊藤充に責任を持って渡させていただきます。人の気持ちで集まったお金の重みは、自分の力で稼いだお金の重みとは全く違います。それをしっかりと胸に受け止め、文章で書いたことを形にして、結果で残していきます。大事なのは、ここからがはじまりだということです。

いつになるかわかりませんが、このお返しは必ずさせていただきます。ちゃんと会ってお礼を伝えたい人もたくさんいる。そのために、今を乗り越えます。

CafeBarDonnaのこれからについては、ここで書いていきます。「生きるためのカレー」がどうなっていくのか、可能な限り記録していきたいと思います。(今日も、支援金や炊飯器の報告などこちらでさせていただきます)



最後に、支援していただいた方のお名前を記載させていただきます。

(敬称略/順不同)

すー/Suzuki Ayu、Miki、siv@xxx西川数英(演劇をするサラリーマン)、かなった広葉樹林むつぎはじめ、haru、チロクマみ・カミーノクニヨシケンタ奥村まほ(okumaho)あきらとtamamiazumaこげちゃ丸間詰ちひろ仲高宏、きりきり、みくりや佐代子、畑野孝幸、ハッチ、Saeたこ焼たこば城戸圭一郎tsumuguito久保マシンひさとみなつみ/ライターサトウ・レン、あいあい、鯖.illy/入谷聡、まつふじ、サトウカエデ竹野きのこ(たけのこ)遠山エイコ(こっこ)suzucoMica(ひらいみか)、伊藤緑夏雪宿木雪樹大麦こむぎナースあさみひの、うっち、なかにし、純子、Lumber、佐藤らか、のん、E.Vジュニア、水上雄介、ふみぐら社ひらやま | cotree千羽はる千ちゃんあらしろひなこ四宮麻衣だいすーけ優まさるふむふむ猫野サラ、高下龍司、ヨウ、吉田達揮アルマジロ武田嘉晶マリナ油森たなかともこ・・・et moi加藤貞顕F.Kawabata、はったん、しりひとみなみきかずしせきやみずきJun Susまいたけふらにーベッチーケイ岩代ゆい、津波完、さちめろ、カジサキモトキフーリーかやの安野ニツカはるKumikoはなちゃん雪谷まさよし7co、みかん♪、美馬功之介、池下敦子、広沢義明、KOTOYA CAFE、田村幸子、優花、三枝咲月、千原徹也、暁子、KISS TOKYO



心より感謝いたします。
そして、これからもよろしくお願いします。

「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。