城戸 圭一郎

逆噴射小説大賞から生まれた電子パルプマガジン「無数の銃弾」を有志で発行しています🌵Ki…

城戸 圭一郎

逆噴射小説大賞から生まれた電子パルプマガジン「無数の銃弾」を有志で発行しています🌵Kindleにて好評発売中!

メンバーシップに加入する

noteに集うパルプ小説書きが各々の作品を持ち寄り、電子パルプマガジン「無数の銃弾」を制作・出版するサークルです。

  • ユダン・ナラナイ・パブリッシャ 入館証

    ¥100 / 月

ウィジェット

  • 商品画像

    無数の銃弾: 創刊号 (ユダン・ナラナイ・パブリッシャ)

    城戸圭一郎
  • 商品画像

    無数の銃弾: VOL.7 (ユダン・ナラナイ・パブリッシャ)

    城戸圭一郎

マガジン

  • 簒奪者の守りびと 連載まとめマガジン

    連載中の長編小説「簒奪者の守りびと」を収録したマガジンです。

  • 逆噴射小説大賞エントリー作品

    逆噴射小説大賞2021および2020・2019のエントリー作品をまとめました。

  • 「カササギは薄明に謡う」連載まとめマガジン

    中編小説「カササギは薄明に謡う」を読みやすくまとめました。

  • トパスとワッドとシロクマ船長

    こども向け短編小説として連載した全12話 6記事ぶんをまとめました。

  • 「出勤!中間管理職戦隊ジェントルマン」連載まとめマガジン

    長編小説「出勤!中間管理職戦隊ジェントルマン」を読みやすくまとめました。

最近の記事

  • 固定された記事

【テクテクライフ遠征記】 唐津と伊万里と松浦とアジフライと

 散歩をするようになってから、こういうアプリを使っています。  移動したぶんだけ、地図に色が塗れるわけです。なんともシンプルなつくり。それだけに目的が明確であって続きやすい位置ゲーです。興味を持たれた方は公式サイトを見ていただくとして、とにかく散歩のモチベーションの源泉になっています。 遠征へ  土日を使って長崎方面へ遠征することにしました。  行こうと決断してから、仕事が始まったり、台風が来たり、子どもが発熱したりで三回も流れてしまったこの遠征、いざ四度目の正直!

    • 13作品に増えた「無数の銃弾 VOL.8」が発売されました!

      逆噴射小説大賞2023は誰しも認める実力者ジョンQ作さんの元にコロナが届くことで幕を閉じました。悪魔の風の軌跡はハリウッドで映像化の準備をしているというウワサもあるので、ぜひ押さえておいて損はないです。  そんな逆噴射小説大賞に参加した有志が集まり、一冊の雑誌を作りました。それが無数の銃弾。その第8弾が、2/29からKindleで発売中です!!  今回からnaggyfishさんが仲間に加わり、総勢13名に拡大。naggyfishさんは最期通告/最終追憶で逆噴射に参加してお

      • 今日何食べた? なにも食べてない 好きな本は? それは内緒 遊びに行くならどこに行くの? すみません。よくわかりませんでした。

        • 86号線の報酬 #パルプアドベントカレンダー2023

          86号線の報酬  エンジンが唸りをあげている。もちろん老朽化のせいじゃない。入社して最初の商談をまとめた記念に買った車だから、まだ十年しか乗っていない。叫ぶようなエンジン音は、俺がおかまいなしにアクセルを開けているせいだ。  あの酒場で、古びた鍵を受け取ったあと、裏口から酒蔵に入り、棚の隙間に身を滑り込ませた。身体を傾けないと通れないような小さな鉄扉。錆びているわりに、スムーズに鍵が刺さり、軽やかに錠が開いた。下へ続く階段。薄闇の地下室で、その老人は髭を撫でていた。  俺

        • 固定された記事

        【テクテクライフ遠征記】 唐津と伊万里と松浦とアジフライと

        マガジン

        • 簒奪者の守りびと 連載まとめマガジン
          城戸 圭一郎
        • 逆噴射小説大賞エントリー作品
          城戸 圭一郎
        • 「カササギは薄明に謡う」連載まとめマガジン
          城戸 圭一郎
        • トパスとワッドとシロクマ船長
          城戸 圭一郎
        • 「出勤!中間管理職戦隊ジェントルマン」連載まとめマガジン
          城戸 圭一郎
        • 1200文字のスペースオペラ
          城戸 圭一郎

        メンバーシップ

        • VOL.8 プロフィールページ作成にご協力ください

          この投稿を見るには メンバーになる必要があります
        • Vol.8の締め切りがやってきました✒️

          この投稿を見るには メンバーになる必要があります
        • Vol.8の締め切りが近づいて参りました

          この投稿を見るには メンバーになる必要があります
        • 嬉しいニュースを2つお知らせします!

          この投稿を見るには メンバーになる必要があります
        • VOL.8 プロフィールページ作成にご協力ください

          この投稿を見るには メンバーになる必要があります
        • Vol.8の締め切りがやってきました✒️

          この投稿を見るには メンバーになる必要があります
        • Vol.8の締め切りが近づいて参りました

          この投稿を見るには メンバーになる必要があります
        • 嬉しいニュースを2つお知らせします!

          この投稿を見るには メンバーになる必要があります

        記事

          整地巡礼

           水田の広がる風景に漂う異臭と黒煙。吹き上がる炎が校舎のあらゆる窓を舐めている。昼日中だというのに、太陽ですら火炎の悪辣さを薄めることができない。右往左往する消防団を押し除けて、ようやく到着した消防隊がホースを展開したが、手遅れなのは誰の目にも明らかだった。  躊躇いつつスマホのシャッターを切る。が、後悔してすぐに消した。あの映画の舞台となった栗生分校。その味わい深い木造校舎を眺めたかっただけなのに、ずいぶんな場面に遭遇してしまったものだ。  簡単に気を取り直せるものではな

          シエラの帰還点

           鼻血で汚れた袖口を見て、ここに鏡がないことを感謝した。  向かってくる拳が見えたとしても、躱すのは無理だったろう。振動する床に体を預けながら、そんなことを考えた。  閉じた世界には序列が生じる。それを決めるための闘争は避けられないし、ここでそれが起きるのは自然なことだ。なにしろこの機体は一度も着陸せず、七年間も飛び続けているのだから。信じられない話だけど、少なくとも僕を殴った男はそう説明した。 「十二人目」  手を差し伸べながら男は言う。僕はそれを無視して身体を起こした。

          シエラの帰還点

          アクズメ提督史外伝 光速の風神雷神 #AKBDC2023

          「防御艦フリーダム、通信途絶」  通信士官からの報告が、母船を守るために配備した全ての艦艇が消滅したことを知らせた。 「ついに丸裸にされましたな」  副官が呟いた。  母船には三十万人の民間人が乗っている。呼称こそ母船だが、コロニーに推進機能をつけただけというのが実態だった。地球が滅ぼされて以来、いくつかの太陽系内コロニーが宇宙を流浪するかたちで種を温存したが、次々に敵に発見されては、撃滅されていった。いまや、この船の内側にいるのが人類の全員だった。 「急造とはいえ、

          アクズメ提督史外伝 光速の風神雷神 #AKBDC2023

          簒奪者の守りびと 最終章 【9,10】

          簒奪者の守りびと 最終章 帰還←前頁:総合目次 【9】  歴史ある王宮のなかでも、ホールは最も古い建物だ。バラウルの背骨を安置するために建てられた最初の建造物と言われている。  形状は美しい円形。壁は石造り。人々が立つのは土の上だが、長い年月で踏み固められ、石張りと変わりない。天井はドーム型をしており、大きな梁があるほかは装飾の類は見当たらない。円周に沿って、人の身長の倍ほどの高さに周歩廊があり、そこからはホール全体を見下ろすことができる。周歩廊を二階と呼ぶ者もいるが、実

          簒奪者の守りびと 最終章 【9,10】

          簒奪者の守りびと 最終章 【7,8】

          簒奪者の守りびと 最終章 帰還←前頁:総合目次:次頁→ 【7】  閲兵場と離宮がともに陥落したとの報は、受ける側にとってさほど新鮮なものではなかった。その証拠に、商工会議所代表と国営放送の局長は王宮内から姿を消していた。非公式の脱出経路から逃げ出し、いまは家族と共にミハイ軍の保護下にいるのだろう。想定していなければ、これほど速やかな行動がとれるはずもない。クリスチアン三世は驚きこそしなかったが、不愉快であることを隠そうともしなかった。  砕け散ったウィスキーグラスが、床の

          簒奪者の守りびと 最終章 【7,8】

          簒奪者の守りびと 最終章 【5,6】

          簒奪者の守りびと 最終章 帰還←前頁:総合目次:次頁→ 【5】  セントラルパークからの砲撃は、閲兵塔の三階に正確に着弾した。詰めていた銃撃手と観測手たちは、死ぬという自覚のないまま瓦礫の一部となった。二階にいた者たちは階段を駆け下り、屋外に転がり出た。直後に次弾が炸裂し、先ほどまで彼らの立っていた床が、砂礫となって頭上に降り注いだ。  中央兵はこの方面で意図的に膠着状態を作ろうとし、ここまで成功していた。精密砲撃の恐れはあったが、勇者アルセニエの家に対して砲弾を送り込む

          簒奪者の守りびと 最終章 【5,6】

          簒奪者の守りびと 最終章 【3,4】

          簒奪者の守りびと 最終章 帰還←前頁:総合目次:次頁→ 【3】  右翼を担うブルンザ隊は伏兵に悩まされたため、翼をさらに広げる必要を認めた。斜面に点在する建築物やその奥の林を制圧しながら、線を押し上げてゆく。抵抗は頑強であり、無視できる水準の出血ではなかった。中央兵の集団にもっと兵数があれば、どれだけの損害を覚悟しなければならなかったか。ブルンザ中佐は空恐ろしさを感じるとともに、彼らの主力を引き剥がしているスミルノフに対し、敬意をおぼえた。  陽の射し込まない林を抜け、ひ

          簒奪者の守りびと 最終章 【3,4】

          簒奪者の守りびと 最終章 【1,2】

          簒奪者の守りびと 最終章 帰還←前頁:総合目次:次頁→ 【1】  その交差点に立つヴィクトル一世像は、なにひとつ変わっていなかった。即位と同時に像を取り換えさせるような趣味をクリスチアン三世が持ち合わせていなかったことに、ラドゥはいささかの好感を抱いた。アウディのリアウィンドウから見た史上最大の交通事故からどれくらい経っただろうか、と記憶を呼び起こす。あのときの残骸などとうに残っていないが、その代わりに、いまは中央軍の放棄車両が道を塞いでいる。ミハイ軍は戦闘の末、この交差

          簒奪者の守りびと 最終章 【1,2】

          ついに「簒奪者の守りびと 完」という一行を書きました。長い旅でした。

          ついに「簒奪者の守りびと 完」という一行を書きました。長い旅でした。

          【テクテクライフ遠征記】 佐賀と諫早と佐世保とハンバーガーと

           前回の旅行記はこちら。お暇でしょうがない時に振り返ってください。  夏休み初日。奥さんは子どもたちを連れて札幌へ帰省し、わたしは仕事があるので福岡残留。そうはいっても多少の休みはあるもので、これ幸いと西九州を一周するローカル路線の旅に出ます。 遠征へ  スタート地点は博多駅。夏休み初日のコンコースはどこか浮かれているものの、意外と混雑してないですね。 まずは佐賀を目指します  本日のゴールは佐賀。SAGA佐賀。福岡の通勤圏内なので目的地に設定するには近すぎるのです

          【テクテクライフ遠征記】 佐賀と諫早と佐世保とハンバーガーと

          世の中がいくら酷くても無数の銃弾は変わらず発行される

           おれだ。よく来たな。  世の中は今日もやいのやいのやっている。物価は上がるし、TwitterはXになる。ウクライナでは戦争が続き、宮崎はどう生きるかわからない。明日が来るのか不安になったとしても不自然ではない。だがしかし、無数の銃弾VOL.7が7/27に発売されるので安心してほしい。  すでに予約販売は開始されている。予約すれば発売日に自動ダウンロードされる。もし発売日を過ぎてから買う気になったとしても一向に構わない。注文ボタンをクリックすれば良いだけだ。価格は100円な

          世の中がいくら酷くても無数の銃弾は変わらず発行される

          雪虫の踊るころ #むつぎ大賞2023

           まるで木々から生命力を奪おうとするかのように、冷えた空気が一陣の風となって草木を揺らす。活力に満ちた季節は終わりを告げようとしている。この大都市に人が溢れていたのが過去であるように、植物が主役であったことも振り返るべきものになるだろう。ただし、緑の季節はまた巡ってくるのだが。  シキの視線の先には雪兎がいた。シキがゆっくりと拳を握ると、藪は冬枯れの準備を取り消すかのように成長し、彼女の姿を隠した。と同時に、足元の雑草がひれ伏すように割れて、一筋の道ができあがる。彼女は音を

          雪虫の踊るころ #むつぎ大賞2023