ケイ

短編小説、ショートストーリーを書いています。作品名には『二重カギカッコ』をつけています…

ケイ

短編小説、ショートストーリーを書いています。作品名には『二重カギカッコ』をつけています。受賞歴はプロフィールにまとめました。創作のほか、旅行記、SUBARU乗りのカーライフについても書きます。テーマは「本」と「旅」。アイコンはリト@葉っぱ切り絵さん。

マガジン

  • 呑みながら書きました投稿まとめ

    3ヶ月に1回の「呑みながら書きました」通称呑み書きに投稿した記事をまとめます。自分の好きなものについて、飲みながら推敲せず一気に書いています。誤字少なめ、尻切れ多め。

  • 視聴感想

    ドラマ、映画、アニメなど映像作品の視聴感想をまとめます。

  • 短編小説、ショートショート

    短編小説、ショートショートはこちらにまとめています。創作作品はタイトルに『二重カギカッコ』をつけています。

  • 商店街シリーズ

    駅に続く商店街を中心に、行き来の中でちょっとずつ関わりあう人たちの出来事をそれぞれの視点で書くショートストーリー集です。

  • 旅行記

    日本各地に出かけた記録をまとめていきます。

最近の記事

  • 固定された記事

『ヨーグルト』

「また!ない!」 大声を上げて、冷蔵庫の扉を力いっぱい閉めた。 ドカンと大きな音がして、私の身長より高い冷蔵庫が揺れた。 中からはガシャガシャンと激しく瓶が当たる音と、ゴロンと何かが転がる音がした。 力加減を間違えた。 一瞬焦って黙った私に、リビングから「食べた」と声が聞こえた。 反省の色もない、落ち着いた低い声。 わざとだ。 怒りが湧き上がりながらも、冷蔵庫をそっと開けて被害状況を確認する。 ドアポケットから飛び出したスパイスの小瓶がいくつか、ラップのかかったお皿に

    • 変わること、変わらないこと #呑みながら書きました

      こんばんは! 3ヶ月に1度の呑み書きです。 いつもだいたい呑みながら書いているので、誤字脱字は少なめです。タッチタイピングに慣れ過ぎていて、タイプミスを即座に気付いて即座に直すことも含めて頭で考える前に手が勝手にそうしてしまうのです。 その代わり、構成を考えずに好きなことや思うことを思い付いたままに書くスタイルで毎回やってますので、今回もその方向でいきます! 生ジョッキ缶、ポテサラと手羽中の唐揚げでーす。 ええと、退職しました。 割と安定した会社に長年勤めていたので、周

      • はじめての電車通勤

        今年に入って転職しました。 長年の安定した正社員生活から、全く別分野の非常勤雇用です。 職場が変わり、通勤方法が変わりました。 私の人生、ずっと地方在住です。 小学校は徒歩、中学高校も自転車か路線バス、大学は徒歩圏内に借りたアパートです。アルバイトのために途中から原付、車を持つようになりました。 社会人になってからも車が必須な地方暮らしで、自身も運転は好きな方だから特に不便も不満もなく毎日ハンドルを握る生活でした。 通勤通学で日常的に電車を使う環境は今までなかったのです。

        • 『オムライス 600円』

          その店に一歩足を踏み入れてすぐ、しまった、と思った。 薄暗くて狭い店内は大きさの揃わない机と椅子が不揃いに並び、それぞれ統一感のない柄のクロスがかけられている。 壁には古い映画のポスターやどこかの風景写真、あるいは有名アニメのイラストが無秩序に貼られていて、その合間を埋めるように色褪せたジグソーパズルがかけられていた。場違いな予感に足が止まった。 他に客がいる様子もない。 「いらっしゃいませ!」 人の気配を察したのか、店内から待ちかねたように元気の良い声がかけられて、私は逃れ

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        『ヨーグルト』

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        • 呑みながら書きました投稿まとめ
          19本
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          7本
        • 短編小説、ショートショート
          52本
        • 商店街シリーズ
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          36本
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          17本

        記事

          文学フリマに行ってみたい、そしていつか出してみたい

          ちょっと環境が変わって、合間時間がちょくちょく発生するようになりました。 せっかくなので、書いている途中の話を進めたり、新しく持ち歩くツールの工夫もしてみたり。 人に挿絵を頼んで書いている一話1500文字くらいの話が連続で五話くらいになったところ。これ、もう少し続けられたらまとめて紙の本にしたいな。 そして文フリとかに出してみたい。 次にある東京会場の文学フリマは5月。 行けるかな。 行ってみるつもりで計画してみようかな。 *** そうそう、今回はじめて、前から気

          文学フリマに行ってみたい、そしていつか出してみたい

          月と太陽『天国と地獄』

          映画やドラマの視聴記録を付けていこうと思いながら、なかなか続かないので、都度メモすることにします。 最近まとめ見してるのはアマプラで配信中の『天国と地獄〜サイコな2人〜』。 2021年冬ドラマ。 綾瀬はるかさんと高橋一生さんの入れ替わりストーリー。 脚本は森下佳子さん。 シリアスなミステリーとコメディタッチの描写が織り交ぜられて、魅力的なキャラクターが物語を引き立てています。 ドラマ『白夜行』が好きだったので、シナリオや表現に重なる部分を感じながら、安定の面白さでリアルタ

          月と太陽『天国と地獄』

          風の可視化

          真冬の仕事帰り。 職場を出て駐車場へ向かう道で、雪が舞っていた。 低すぎる気温のなかで雪の粒は小さくて軽い。 車に向かって歩いていると、地面から十数センチほどの高さを、帯のように横長にまとまった雪がこちらに向かってきた。 その雪の帯が足元に当たると、風の圧を感じた。 風の形が見えている。 見上げると、街頭に照らされた空中に同じような雪の塊が流れていて、街路樹に当たって葉が揺れた。 冬の風は小さな雪粒によって可視化されていた。

          風の可視化

          よしながふみさんについて語っておきたいんだよね #呑みながら書きました

          3ヶ月に一回の呑み書き、今回も参加します! 今期は『大奥』も『きのう何食べた?』もドラマ化されて、すっかり売れっ子で認知度の高いよしながふみさんについて、知ってることを語りたい。 彼女を最初に知ったのは、Wings(ウィングス)という漫画雑誌。 なかなかアダルトな内容が多くて、そういう寛容さは今思うと時代の先駆者だったかもな。10代の少女が知っていいのかどうかっていう世界が広がっててね。 『西洋骨董洋菓子店』っていう、ボンボンが経営して下僕みたいなグラサン男が仕えてゲイ

          よしながふみさんについて語っておきたいんだよね #呑みながら書きました

          本選びと服選び

          本を読むのも好きだし、本屋も好き。 店頭では話題作をチェックして、興味のあるコーナーで少し試し読みをしたりする。 よく言われるように、最初の数行に目を通してみると興味を引くかどうかの判断基準になる。過去に読んだことのある作者なら内容を想像しながら、はじめての作者なら概略やプロフィールも合わせてみながら、心を惹かれたらそのまま購入する。 迷ったうえで見送ることもある。その後覚えていたらやっぱり買うし、忘れてしまったらそれまで。 期待度に対する結果ははわりと直感が働いているよう

          本選びと服選び

          書くことリスト

          最近、何も手についてない。 毎日忙しいし、時間があればあれしてこれしてと追われているのに、何も残ってない感覚があってもどかしい。 書くことは残る。 よし書こうと思って着手してても書ききれていないのは、書く時間の確保ができていないのと、書く習慣ができていないのと両方ある。 読むのもそう。 本は欲しいときに買わないと忘れてしまうのに、まだ読み終えていない本があるからと手を出さず、次に思い出したときはまた別の未読の本を思い出す。 こんなことをいつも繰り返し考えていて、じゃあD

          書くことリスト

          ありがとう、私の足にあるニューバランス

          遠出が多い私にとって、靴は行動を共にする存在です。 機能さえ満たされていればOKな性格なので「今日はどの靴を履いていこう」という迷いはほぼなく定番の靴を履いています。 お別れのタイミングは靴自体の寿命がくるとき。 かかとが剥げたりあちこち消耗していたものの、履けるうちは履いていました。 先日ソールがめくれてしまったので、これで寿命です。 購入したのは東京のどこだったか、電器屋や本屋が入っているビルの上層階で狭いスペースにあった靴屋。 天気があまり良くない中で、その時履いて

          ありがとう、私の足にあるニューバランス

          夏は山と花 #呑みながら書きました

          こんばんは! 長年SUNTORYの白角から角瓶へとサントリー愛を貫いてきた私ですが、ここにきてなんと伏兵が。 瓶に取り付けて定量を注げるポーラー。オマケに弱い私はつい買ってしまうし、買ってしまったら使うしで、最近ジンビーム率が高くなってしまいました。 味も全然違うから不本意なんだけど、トクトクトク、ポッって定量で止まるのが便利すぎて飲みすぎ帽子にもなるし。まぁ足りなくてもう一回って継ぎ足したら定量の倍になるんだけど。 あと角瓶よりちょっと安いし。昨今の値上がりひどすぎ

          夏は山と花 #呑みながら書きました

          映画『運命じゃない人』を久々に視聴。同じ内田けんじ監督の『鍵泥棒のメソッド』をアマプラで検索してたら見つけた。 みんな少しずつ意地っ張りで見栄っ張りであわよくばと狙いつつ、根が素朴。虚勢も優しさも人間らしい。

          映画『運命じゃない人』を久々に視聴。同じ内田けんじ監督の『鍵泥棒のメソッド』をアマプラで検索してたら見つけた。 みんな少しずつ意地っ張りで見栄っ張りであわよくばと狙いつつ、根が素朴。虚勢も優しさも人間らしい。

          『不健全さと早朝の小倉トースト』

          夜の列車は出口のないトンネルをひたすら走るのと同じだ。 本来なら車窓から見えるはずの日本一高い山はもちろん、海も畑も川も湖も真っ暗で、細長い空間に並んだ進行方向を向いたシートに規則正しく座る乗客はそろってワープ空間で宇宙に向かう集団のように思える。 名古屋という街に驚くほど馴染みがないことに、この旅で初めて気が付いた。乗り換えや通過地点で名前を聞き慣れていて、地図上の位置関係と距離感も分かっているつもりだった。ホームにも見覚えがある。ただこれ以外には縁がないままだった。 自

          『不健全さと早朝の小倉トースト』

          『一日三善』商店街シリーズ第1話

          【あらすじ】 とある地方の、少しさびれた駅前商店街。通勤や出勤、店で働く人々が行き交いながら、それぞれの人生を歩んでいる。冴えないが小さな善意を守り続ける会社員、日々を淡々と無表情に過ごすカフェ店員、通勤電車で想いを抱える若きビジネスマン、色をトレードマークにする女性、不器用に生きる若者。ただすれ違うだけの人たちが、本人たちもそうとは知らずに少しずつ関わりリンクしていく物語。 ------ 『一日三善』自分で言うのもなんだが、僕は冴えない。 家賃3万円の小さなアパートに一

          『一日三善』商店街シリーズ第1話

          Twitterについて

          Twitterは記録や宣伝はもちろん、視聴番組や災害などリアルタイムな情報源としてけっこう活用してきているので、今回の閲覧制限はかなり厳しい。 Instagramは使い勝手がイマイチ合わなくて、写真も苦手なので、閲覧はするけど投稿はほとんどしない。 つぶやき機能もあるnoteが意外と良かったりして。 #3行日記

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