サトウ カエデ

ライター/noteでエッセイ・小説書いてます。仕事/採用広報インタビューや人事関連の記事▷受賞歴/あの夏に乾杯 審査員賞(スイスイさん)/はじめて借りたあの部屋 審査員特別賞/キナリ杯 特別リスペクト賞 ▷お仕事のご依頼はTwitter・DMから。ニュージーランドに住んでます。

サトウ カエデ

ライター/noteでエッセイ・小説書いてます。仕事/採用広報インタビューや人事関連の記事▷受賞歴/あの夏に乾杯 審査員賞(スイスイさん)/はじめて借りたあの部屋 審査員特別賞/キナリ杯 特別リスペクト賞 ▷お仕事のご依頼はTwitter・DMから。ニュージーランドに住んでます。

    マガジン

    • 月刊文芸誌『文活』 | 生活には物語がみちている。

      noteの小説家たちで、毎月小説を持ち寄ってつくる文芸誌です。生活のなかの一幕を小説にして、おとどけします。▼価格は390円。コーヒー1杯ぶんの値段でおたのしみいただけます。▼詳細は以下の紹介記事をご覧ください。 https://note.com/bunkatsu/n/n16565e0a2b10

    • #呑みながら書きました

      • 1,734本

      みんなで一緒に呑みながら書きました。酔っ払いたちの酔いnote。 呑み書きは3月、6月、9月、12月。3の倍数月に開催します。

    • 回し読み

      • 150本

      ぺけぽん

    • 第2回note酒場 イベントレポまとめ

      • 79本

      2019/10/6(日)開催 第2回 #note酒場 の事後レポートを集めました。(本マガジンは自主運営です。ピッカー一同気づいた範囲でまとめていきます)

    • 物語のハコニワ

      書いた小説・創作・詩はこちらに

      • 月刊文芸誌『文活』 | 生活には物語がみちている。

      • #呑みながら書きました

        • 1,734本
      • 回し読み

        • 150本
      • 第2回note酒場 イベントレポまとめ

        • 79本
      • 物語のハコニワ

    最近の記事

    固定された記事

    【小説】明後日の食卓

     手ごろな箱が欲しかった。  なのに収納棚は、大小さまざまな箱で埋め尽くされていて、ちょうどいいサイズのものが見つかる気配がしない。アヤちゃん、僕は、大事なものほど箱も一緒にとっておきたいんだよ。同棲を始めたばかりの頃、空き箱ってただのゴミじゃん、と飽きれる私にタクミくんはよく言った。だとしたら、いま目の前に整然と並ぶ箱たちは彼の愛情を可視化したもので、そう考えだすと触れてはいけないような気がしてきて、伸ばした手を引っ込める。  夕方のニュースは熱中症の注意喚起を繰り返した

    スキ
    58
      • 【ライナーノーツ】『明後日の食卓』創作裏小話

        この記事は、ノベルメディア 文活マガジンをご購読している方への特典としてご用意したライナーノーツ(作品解説)です。ご購読されていない方にも一部公開しています。ぜひ作品(全文無料)をお読みになってから、当記事をおたのしみくださいませ。 突然ですが、小説を書いている人が語る小説のことって何が一番気になりますか。私の場合でいえば、小説ができるまでのプロセスに興味があります。何を考え、どんな情景を浮かべ、どんな手順を踏んで完成形に至るのか。方法論ではなく、一人ひとり違う、製作のプロ

        スキ
        10
        • 人とことばと

          言葉って、文章って、生きている人のためのものなのかな。読むのも書くのも、生きている人だから。 インターネットで知り合い、交流していた方の訃報を聞いた。悲しい、悲しいねって共通の友人と言葉を交わす。かなしい。 私がふみぐらさんを知ったのは、2018年の2月頃。当時noteで行われていた「#ファーストデートの思い出」という企画経由で、ふみぐらさんのnoteを読んだのがはじまりだった。 最初に思ったのは「文章うまいなあ」だった(後で知ったことだけど、その道のベテランとも呼べる

          スキ
          70
          • きらきらとしてしゃがみ込む背中

            子どもの頃、なにをして遊んでいただろう。しばらく考えてふと思い出すのが椿の花だ。9歳か10歳くらいのとき、同じクラスだったマナミちゃんと、椿の花びらをすり潰してお酒を作る遊びをしていた。 どちらが言い出したのかとか、なんのためにとか、まったく覚えていない。思い出せるのは、マナミちゃんちの玄関ポーチでごりごりと地面に擦り付けた石と、植木鉢の陰に隠すようにおいたジャムの空瓶と。 原材料は、たぶん花びらだったと思う。マナミちゃんちの庭にあった椿をむしり、赤い花びらを積み重ねた。

            スキ
            43

          マガジン

          マガジンをすべて見る すべて見る
          • 月刊文芸誌『文活』 | 生活には物語がみちている。
            ノベルメディア 文活 他
            ¥390 / 月
          • #呑みながら書きました
            マリナ油森 他
          • 回し読み
            マリナ油森 他
          • 第2回note酒場 イベントレポまとめ
            illy / 入谷 聡 他
          • 物語のハコニワ
            サトウ カエデ
          • #磨け感情解像度 応募作品
            illy / 入谷 聡 他

          記事

          記事をすべて見る すべて見る

            #もの書き100問100答 を呑みながら書きました

            書きまーす。お伴は、先月つけたレモン酒のロックをおちょこで。 1.どんな作品を書いている? 普通の日のエッセイ、小説 2.どんな作品を書くのが一番好き? 登場人物の心情を書ける小説……かな? 3.ペンネームの由来は? 「カエデ」は子どもの名づけ候補のなかから。「サトウ」は尊敬するお友達の名字から。あわせたらメープルシロップになってました。 4.いつから創作を始めた? 小学校三年生くらいだと思う。 5.創作を始めたきっかけは? 明確なきっかけは覚えてない……

            スキ
            69

            アボカドにワサビをつけても差し支えない夜

            昨日の夕飯に麻婆豆腐とワサビの醤油漬けを食べた。ビールも飲んだ。なんなら今日も飲んでいる。ご飯のメニューにまったく気兼ねがない。 娘が学校のキャンプで家を空けている。それも2泊3日。我が家に子どもが生まれて8年と9カ月。骨折で入院した日を覗けば、平時に子どもがいない夜は初めてだ。日常の非日常である。 いつもは夕方4時にお迎えのタイムアップがないので、1日が5時間ほど拡張されている。だらだら、とも違うのだけれど「〇〇しなきゃ」が大幅に減って、家の中に流れる時間はなんだかゆっ

            スキ
            99

            舌と肉球

            うさぎのしっぽは丸じゃない。どちらかといえば、トトロのしっぽに似ている。短い、楕円形の毛玉がお尻についている。 うさぎを飼い始めてから、見つけた「発見」はいくつもある。 たとえば、うさぎは「伸び」をする。じっと固まっていたかと思えば、おもむろに動き出し、四肢を地面に突っ張り背中をぐいんと伸ばす、猫の動きとおんなじあの「伸び」だ。 なんなら、座った姿勢から「片足伸び」を披露することもある。披露といっても、別にこちらに見せているわけではなくて、足裏の毛づくろいのために伸ばし

            スキ
            69

            地面も日々も続くので

            あ、あのCMなんだったかな、ポカリスエットだったかなと思って検索したらアクエリアスでした。日本コカ・コーラさんごめんなさい。 2019年だったかしら。「見えない”がんばれ”が詰まってる」ってキャッチコピーで、スポーツに取り組む3組の親子を描いたCMがあってさ(公式動画がないのでリンクは貼らない)。 野球とバレーボールとサッカー。サッカーの少年が、試合に負けた後、帰りの車の中で母親に言うセリフで涙腺が崩壊するんだけど、私あのCMが好きでして。BGMの「Funny Bunny

            スキ
            91

            裏切られない孤独

            筋肉は裏切らない、と人は言う。筋肉は裏切りはしないが、嘘もつかないので去るのも早い、と己の身体を見て思う。裏切らない系の仲間でいえば、掃除。アイツも随分と裏切らない。磨き上げた台所の床、細いノズルで掃除機をかけた四隅。掃除は、費やした時間分の見返りをきちんとくれる。 ところが、掃除は裏切らないが弱い。使われた食器、脱ぎ捨てられた靴下、あちらこちらに散らばるレゴ。きれいに整った空間は、生活によってすぐさま崩されていく。 我が家の構成員は、私のほかに40歳と8歳。8歳が2歳だ

            スキ
            131

            【小説】月をのむ

            月を飲み込んだ。だから来てよ。 久々にかかってきた通話は、そこで切れてしまった。彼女はいつも、タイミングが悪い。連絡を寄越すのはだいたい深夜だし、ゼミに顔を出すのは決まって試験前だった。そして明日は、僕の引っ越しときている。 それでも僕はスクーターにまたがり、10キロ先の彼女のアパートを目指す。夜にぽつんと浮かぶ部屋の灯りを思い浮かべながら。頬にあたる風が冷たくて、数週間前まで側にあった夏が全部嘘みたいに思えた。 *** 「で、何を飲んだって?」 「満月。あたしのお腹

            スキ
            350

            【小説】シェイク

             ベッドの上で体中の血の気が引いたと思ったら、一気に沸騰した。隣にいる上半身裸の男が、あの高橋だったからだ。 「なんか……腹へらね?」  高橋の笑顔は、まっさらで中学の頃と変わらない。  記憶のない夜を抱えたまま国道沿いのラブホを出る。夏の明け方の空気はすでに湿っていて、道端の草にまで暑気がくすぶっている。数歩先に、高橋のギリシャ彫刻みたいな腕がある。あの筋肉が、手が、あたしに触れたのか。覚えていない、一生の不覚だ。  久々の同窓会だった。成人式でも集まった駅前の居酒屋の座

            スキ
            101

            【お仕事】コーヒーにあう小説を書きました

            先日、Twitterにて告知をしましたが、コーヒー×小説の定期便を届ける「ものがたり珈琲」さんにて短編小説を書きました。 ものがたり珈琲とは、毎月異なるテーマをもとにしたオリジナルブレンドと小説が届くという体験型サービス。小説を執筆する人も毎月変わり、私は8月のテーマのひとつである「#夏の音色を楽しみながら」を担当しました。 ご依頼の際、事前にお話しいただいたのは以下の2点。 ・テーマ「#夏の音色を楽しみながら」に合った短編小説 ・作中でコーヒーを飲むシーンを登場させる

            スキ
            70

            夏を辿って #寄せ文庫

            ◆ 私が動物公園通りを歩いていたのは、2000年になったばかりの夏で、17歳だった。桜木町の大観覧車に背を向けて、緑の野毛坂の上にある図書館を目指した。首筋が日差しに焼かれて暑かった。 シャッターを降ろした小さなお店がいくつもあって、コロッケ屋さんだけが開いていたのを覚えている。一日を図書館の静けさの中で過ごして、お腹が空いたら家から持ってきたおにぎりを食べた。 陽が傾く頃に図書館を出る。オレンジに染まっていく空をほんの少し湿り気を帯びた風が流れていく。受験用の参考書が

            スキ
            67

            【小説】愛のカツカレー

            「ねえ、おぼえてる?」  なげかけた言葉は白い冷蔵庫のドアにさえぎられ、力なくフローリングに落ちていった。  オープントゥのパンプスからのぞくつま先を、ひんやりとした空気がなでる。  目の前に鎮座する赤の肉たちには、専門店の看板に恥じない迫力がある。やっぱりいつものスーパーにしようかと、ためらいながらショーケースをのぞき込むあたしに威勢の良い声がふってきた。 「なんにしましょう」  笑顔を貼り付けたおじさんが立っている。  あたしは、財布を握る手に力を込めた。 「あの、トン

            スキ
            85

            #仮面おゆうぎ会 キーワードを探して

            はー大盛況でしたね、仮面おゆうぎ会。 結果発表から4日しか経ってないのに、次々とあたりに散らばるお面。「ああ、あの作品をあの人が!」みたいな驚きとともに、後夜祭まで楽しい。 え? わたし? 参加していたかって? ふふふ、サトウカエデが仮面をかぶっていたのか気になる方。答えはこちらの小説のなかにあります(スクロールして答え合わせする前に、お読みくださいませ) 読みました? え、なんのこと言っているかわからない? キーワード、見つかりませんでした? キーワードって何っ

            スキ
            59

            【小説】花のように泡のように

             うっすら色のついた唇が、別のひとみたいだと思った。  カウンターに並んで座っていると、細い肩と首筋のあたりから、降り積もった雪の匂いがする。この灰色の街にはない、彼女の故郷の匂いだ。 「わたしもお酒が飲めますよ、先輩」  帰省の間に誕生日を迎え成人式に出席してきた彼女は、得意気な顔でレモンサワーのグラスを僕のジョッキにカチっと合わせた。おおっぴらに居酒屋で摂取するアルコールに、耳たぶがほんのり赤い。首元に光るシルバーのネックレスが、色づいた肌に映える。 「あれ、式で、

            スキ
            83