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地面も日々も続くので

あ、あのCMなんだったかな、ポカリスエットだったかなと思って検索したらアクエリアスでした。日本コカ・コーラさんごめんなさい。

2019年だったかしら。「見えない”がんばれ”が詰まってる」ってキャッチコピーで、スポーツに取り組む3組の親子を描いたCMがあってさ(公式動画がないのでリンクは貼らない)。

野球とバレーボールとサッカー。サッカーの少年が、試合に負けた後、帰りの車の中で母親に言うセリフで涙腺が崩壊するんだけど、私あのCMが好きでして。BGMの「Funny Bunny」の歌詞が、またとてもいいんですよ。

キミの夢が叶うのは
誰かのおかげじゃないぜ

Uruのカバーです。原曲のthe pillowsももちろん好きなんだけど、Uruの透明度の高い声もすごく好き。思い出のなかに染みこんでくるみたい。

風の強い日を選んで
走ってきた

このサビの歌詞が、バットの素振りしてたり、バレーの試合に負けちゃったりする子どもたちの姿と重なるの。それでもって、重い買い物袋もって石段のぼったり、さりげなくペットボトルを冷蔵庫に入れて冷やしたり、洗濯したユニフォームを畳んだりする親たちの姿が映るの。こんなのもう泣くでしょう。

ここまででももう好きなんだけど、もっと好きなのが最後のほう。高校生ぐらいのね、サッカーしている男の子が、たぶん最後の試合なのかなあって日に負けちゃうのね。お母さんの送迎も、きっとこの日で一区切りなんだなあ、終わりなんだなあってね。でもさ、また次の朝が来るんですよ。そこに、この歌詞が重なるのね。

飛べなくても不安じゃない
地面は続いているんだ
好きな場所へ行こう
キミなら それが出来る

「夢が叶う」って、すごく抽象的で大雑把な言い方じゃないですか。そこに「風の強い日を選んで 走ってきた」ってあるだけで、自分しか知らないような、努力とか汗とか涙とか、全部詰まってるって感じがして、なんで、こんなに見てくれる人がいるんだって思うじゃない。

それだけでも十分なのに、最後の4行がとことんエールになっていて。

夢を追っていたら、うまくいかないことなんて、数えきれないほどあるでしょう。夢を持っているだけで、不安じゃないなんて、あるはずないじゃない。なのにこの歌は、「不安じゃない」って言ってくれるんだよね。だって地面は続いているからって。

辞めない限り終わりじゃないから。立ち止まっても明日が来るから。なんだろうな、もう人生かな。

この歌を、たとえば高校の卒業式で歌ったら泣けるし、なんなら30後半の今になっても泣けるし、自分の子の姿を重ねながら歌っても泣ける。サビで涙腺がゆるむ歌って、忘れ去られるために過ぎ去った過去と、いま持っている想いと、なにかが光っているんだと思う。



なんか呑んで書こうと思っていたら、大遅刻で後夜祭にも間に合いませんでした。

ほんとは、うさぎがいかにかわいらしい生物かを書こうと思ってたの。うさぎ、球体で肉球がなくて柔らかい羽根って感じ。うさぎのしっぽは丸ではありません。

なんか日々っていろいろあるよね。子どもの矯正器具って割れるんだあとか、うさぎの目からあふれていた涙が牧草の種類変えた瞬間に治ったとか。

日本は桜が咲く時期でとても大好きな季節だけれど、年が明けて3か月しただけでまた社会全体が「新しくなったよ!」ってなるのは、ちょっと急かされる感じがして大変だなあとも思うよ。

ニュージーランドは日曜日に時計の針が1時間戻ります。季節で時間を変えるなんて、それはそれでどうかなと思って12年目。

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