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「損切丸」-「日銀」編

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「損切丸」が20年以上 ”お付き合い” させて頂いた「日銀」に関するより突っ込んだ記事をご紹介。
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2023年11月の記事一覧

日銀・財務省の本音は「円安」維持? ー 「利上げ」≓「預金税減税」

日銀・財務省の本音は「円安」維持? ー 「利上げ」≓「預金税減税」

 日銀の安達委員の発言。タイミング的にはタカ派(≓利上げ推進派)と見られていたFRBのウォラー理事の「利下げ」示唆発言と連動しており、ひょっとすると裏で連携している可能性もある。

 米国の「利下げ」観測はどんどん前倒しになっており、今や2024年央から始まることになっている。

 さてさて昨日(11/29)も良く見ていると 令和でまたまた復活?「意地の悪い相場」ー 今度はドル円|損切丸 (not

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「キャリートレード」は万能ではない ー 非情の「ドル円相場」

「キャリートレード」は万能ではない ー 非情の「ドル円相場」

 「ドル円」で非情の相場が続いている。まさに 令和でまたまた復活?「意地の悪い相場」ー 今度はドル円|損切丸 (note.com) の様相。昨日(11/28)も@148.80まで強烈な踏み上げがあったが、その後147円割れ。

 きっかけはウォーラーFRB理事の「利下げ」示唆発言だが、中長期的なトレンドの中ではこれは ”為にする理屈” に過ぎない。米国債市場は来年以降政策金利が@4%まで下がる事を

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「預貯金」では「インフレ」に追い付けない!

「預貯金」では「インフレ」に追い付けない!

 4年前にこういう note. を書いたが、今もこの状態が続いている。

 こういう根拠の薄い一種の "風説" に惑わされて後悔している人も多いかと思う。「人手不足」は2016年から始まっていて「インフレ」に転換 ↓ が「損切丸」の持論なので、少しお気の毒ではある。

 国民負担率(含.財政赤字)が6割近くになり生活が苦しいのは判るが、実は国民の側にも責任がある。「インフレ」転換の判断を誤って1,

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令和でまたまた復活?「意地の悪い相場」ー 今度はドル円

令和でまたまた復活?「意地の悪い相場」ー 今度はドル円

 ドル円の相場付が酷い。このところずっと見ているが、落ちるかと思ったら反発し、踏み上げると思ったら叩き落とされる。” Mrs. Watanabe" も愚弄されている気分だろう。大体ビッドーオファーも、通常は1銭でびっちり売買いが並ぶはずのドル円が、今は3~4銭に開いた上、そのまま叩いたりする。流動性の厚いドル円では考えられない動きである。

 (参照) 「値が飛ぶ」- ひどい相場の最終形。欧州通貨

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日本の「インフレ」の行方 ー 問われる日本人の ”覚悟”

日本の「インフレ」の行方 ー 問われる日本人の ”覚悟”

 日本のCPIはやれ「GOTO」だ「エネルギー補助金」だと(意図的に) "歪み" が生じているので正しい姿が掴みにくい、e.g., 「CPIの誤謬」。- 日本で「賃金」が上がらない理由。|損切丸 (note.com) 10月CPIも「エネルギー補助金」効果が半減した事によって ”CPI引下げ効果” が▼0.5%まで低下、総合指数を押し上げている。

 こういう言説が未だにネットで蔓延っている。だが

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「実質金利」の議論。ー「借金」の重み。

「実質金利」の議論。ー「借金」の重み。

 ここがドル円相場の大きな転換点になるかー。この3日間息を詰めて見ていたが、いやあ参った(苦笑)。まさかあの急落から@149円台後半まで持ち上げてくるとは...。「お腹が一杯」的な "人間味" は全く感じられ無い。AIプログラムでHFT(高頻度取引)が走っているのだからまあ当然と言えば当然なのだが、急騰急落を繰り返す様はさながらビットコイン(BTC)。こんな代物で "Mrs. ワタナベ” など筆者

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降って湧いた「円高」(続報)。ー "成功体験” の威力。

降って湧いた「円高」(続報)。ー "成功体験” の威力。

 ドル円が急激に落ちたことから緊張感を持って相場を見つめていたが、まあ「円売り」がしぶとい、しぶとい。@147円台半ばでかなりもみ合っていたが、昨日(11/21)結局「円売り」が勝り@148円台まで戻している。

 やはりこの2年間の "成功体験” の威力は凄まじい。とにかく落ちた所を拾って拾って「キャリートレード」を続けた側が財を成してきた。これは昭和の「不動産神話」然り、「バブル」然り、最近で

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アルゼンチンが示唆する「日本の未来」

アルゼンチンが示唆する「日本の未来」

 またまたとんでもないニュースが舞い込んできた。アルゼンチンには自国通貨ペソも中央銀行もあるが、これを "廃止" するという。

 こう言い放ったトルコのエルドアン大統領にもビックリしたが、今回もそれと同等かそれ以上の衝撃。やはり「戦争」が起きる時は世界中で「不幸」が蔓延。CPI@+143% ↓ なんていうのはやはりただ事では無い。

 新大統領は経済学者らしいので、このような「ハイパーインフレ」

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 "ゆりかごから墓場まで" はもう無理。ー 「お金」の事ははっきりさせよう。

"ゆりかごから墓場まで" はもう無理。ー 「お金」の事ははっきりさせよう。

 社会保障制度の充実を形容する言葉で、第二次世界大戦後にイギリス労働党の掲げたスローガン。国民全員が無料で医療サービスを受けられる 国民保健サービス(NHS) と国民全員が加入する国民保険 (NIS) が基幹。

 大不況を引き起こした「イギリス病」に由来する税収の伸び悩みでNHSの財政圧迫は深刻な問題となり「小さな政府」を目指す "鉄の女" 保守党のマーガレット・サッチャーが方針転換。大胆な福祉

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「米中首脳会談」と「原油安」と「ルーブル高」。ー これは偶然なのか。

「米中首脳会談」と「原油安」と「ルーブル高」。ー これは偶然なのか。

 原油価格と中国CPIと年内選挙先送り。|損切丸 (note.com)  から繋がりで読んで頂けるといいかもしれない。

 WTI(NY原油先物)の動きがおかしい。あれだけ「OPEC減産」を囃して持ち上げていたのに、さしたる材料もなく急落。これは何を意味するのか。

 筆者は陰謀論者ではないが政治と相場は密接に関係している。確実なデータはお示しできないが、どうも米中が歩みよりを始めた頃から相場の流

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アメリカから助け船? Ⅲ ー 待ちかねた米国債+株買い&ドル売り。

アメリカから助け船? Ⅲ ー 待ちかねた米国債+株買い&ドル売り。

 アメリカから助け船? ー ”見” の姿勢に入るFRB.|損切丸 (note.com)
 続・アメリカから助け船? ー 「変化」を怖れてばかりでは前に進めない。|損切丸 (note.com) からの続編。

 注目の米CPIが発表になったが、実は市場予想とそれ程かけ離れてはいない。それでもこれだけマーケットが動くのは、米国債や米株を買いたい人、あるいはドルを売りたい人が我慢に我慢を重ねていた証拠。

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 "特別扱い" じゃない「日本」へ。ー 「円安」が迫る「普通の国」への変革。

"特別扱い" じゃない「日本」へ。ー 「円安」が迫る「普通の国」への変革。

 2000年代前半、ロンドンやNYの同僚とフランクフルトにあるECB(ヨーロッパ中央銀行)にプレゼンしに行ったが、 "ZIRP" =Zero Interest Rate Policy=「ゼロ金利政策」について「損切丸」に質問が集中した。

 当時「日本」は "特別扱い" だった。だって政策金利を「ゼロ」にするなんて考えられない時代だったから。どうしてそんな事になったのか、ECBの連中は興味津々。ま

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日本で起きている「構造的人手不足」。 ー NHKスペシャル ”超・人手不足時代” から。

日本で起きている「構造的人手不足」。 ー NHKスペシャル ”超・人手不足時代” から。

 NHKスペシャル ”超・人手不足時代” でコメントされていたが「損切丸」もほぼ同じ意見。なかなか興味深い内容だったので、再放送や見逃し配信で一度ご覧になることをお勧めする:

 冨山和彦さんが“直言”超・人手不足時代をどう乗り越える?[NHKスペシャル&日曜討論] | NHK - YouTube

 ある試算では2050年までに▼1,100万人もの労働力が不足し「人手不足」の激しい介護の現場では

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続・アメリカから助け船? ー 「変化」を怖れてばかりでは前に進めない。

続・アメリカから助け船? ー 「変化」を怖れてばかりでは前に進めない。

 全米自動車労組(UAW)のストライキを反映して製造業の雇用は▼3.5万人減少したが、その点を考慮してもISM非製造業総合景況指数を含め総じて弱い。FRBによる年内あるいは2024年初にかけての再利上げの可能性はほとんど消滅、米国債は更に買い進まれた。

 これも 「行って欲しくない方に動く」相場の原理Ⅲ。ー 「インフレ」はまだまだ続く。|損切丸 (note.com) 通りの展開で、ドル円ロングの

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