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○○年前の自分へのアドバイス

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店舗設計を仕事にして10年超え。就職、独立、結婚、育児。人生中盤スタート地点、キャリアも中堅を迎えた今だからこそ伝えたい、昔の自分へのアドバイス。
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#イラスト

不安と自信は、仕事のあるなしと無関係

不安と自信は、仕事のあるなしと無関係

「#聞いてよ20歳」というコンテスト用に書いた文章ですが、20歳の人が読んでもあまり意味ないかもしれません。フリーランスのイラストレーターが何年経っても抱えている不安と自信のなさの話です。



小脇に抱えた不安

イラストレーターになろうと思った頃、早く仕事をするのがぼくの目標だった。でもそう目標を掲げる一方で、「イラストの仕事で食っていくことは不可能なのではないか?」とも思い始め、暗い気持ち

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わからないのにわかった気になる日々

わからないのにわかった気になる日々

またしても「わかる・わからない」について書いていきます。
本当に「わかる・わからない」の問題は根が深く、あらゆる社会問題に通底している最大の要因だとぼくは相変わらず睨んでいる。

みんなで決めていく「民主主義」の制度のもとでは、国民全員の「理解力」を上げていく必要がある。民主主義をやめて独裁で行くなら、別に国民の理解力を上げる必要はない。

ロコナイウスルの件でニパックに陥っている人を見て「あれは

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40歳の壁

40歳の壁

先日、Twitterのタイムラインで「フリーランス40歳の壁」について話題になっていました。20代30代と順調に進み続けてきた人も、40歳ごろを境に様々な理由や事情から、それまでと同じようにはいかなくなるよね、という話。

実際に自分のまわり(イラストレーター界隈)でもそうした話はよく耳にします。今もバリバリ活躍されている、キャリアの長い先輩方がこんな事をおっしゃっていました。

・ベテランに見ら

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走るイラストレーター

走るイラストレーター

日本にはどのくらいのイラストレーターがいるんでしょう。プロ・アマ問わずとなると誰もその正確な数は知り得ないでしょうが、おそらく数万人規模、いやいやもっとずっとたくさんかもしれませんね。絵のジャンルは様々あれど、上手い方やセンスのある方が山ほどいるこの業界で、数限りあるお仕事を得て生きていかねばならない職業イラストレーターを選択した僕としては常に危機感を持っています。

そんな強者、猛者があふれる中

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クリシェを避け、オリジナリティのある方へ

クリシェを避け、オリジナリティのある方へ

クリシェを避けろ
「クリシェ」という言葉がある。フランス語でclicheと書き、最後の「e」の上に、チョンとなんかつける。「今まで散々使い古された、手垢のついた表現」とここでは訳しておこう。アメリカのドラマ脚本家でプロデューサーでもあるションダ・ライムズがある映像で「クリシェを避けろ」と言っていたので知った言葉だ。「使い古された表現は見たくない。新しいものを見たいのよ私は」と、いうようなことをショ

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絵の上手さ以外にも必要なこと

絵の上手さ以外にも必要なこと

(↑萩原まおさんのツイートを拝借しています)

自分の作品を前に面と向かって言われたり、口だけで何も手を動かしていない人に言われたのであればちょっと良い気はしませんが… という前提で

「自分の方が上手い」「これなら自分にもできる」こう感じることは悪いことではないと思ってます。むしろそう思うことで「ならばやってみようか」となるのであれば喜ばしいことではないでしょうか。

ぼくも「自分みたいなもんが

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父と再会した話

父と再会した話

 父と再会をしたのは5月。そこからすべてが動き出してから、約1ヶ月…それは今まで生きてきた中でも苦行の毎日だった。全身の水分がなくなるんじゃないだろうかと思えるほど、泣いて泣いて泣きまくった。すべての膿を出し尽くして、削ぎ落とし、また戻って絞り出しては、吐き戻して…うっかりすれば精神の崩壊を来すほどのレベルだったかもしれない。でも、おかげさまで無事に乗り越えることができた。

 今回はコミックエッ

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浴びせられた心無い言葉を乗り越えるために

浴びせられた心無い言葉を乗り越えるために

作家のエージェント、遠山怜です。今日はどんなクリエイターも遭遇する、自分の作品や活動に寄せられる「批評」ではなく「非難」をぶつけられたときの話。





何かを生み出し、人に見せて評価される行為には、必ず真っ当な批評や感想以外の心ない言葉や非難、ときにはクレーム、当て擦りが伴います。

自分にとって都合の良い感想ばかり得られるなんて、望むべくもないし、あり得ないことでしょう。多くの人に知られ

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仕事を同情でとるな

仕事を同情でとるな

先日、吉玉さんの夫である吉田さんが町田からチャリで吉祥寺のお店まで来てくれた。仕事を取りたいけれどどうしていいのかわからない、という相談でだ。

先に言ってしまうと色々とアドバイスはしたけれど、これですぐに仕事を自分で取れる体質改善ができるかは難しいだろう。

フリーランスは実績と信用で殴り合うステージなので、実績が薄いのは裸同然の装備で戦場に出るのに近い。

そして、価格を自分で値付けできるから

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#フリーランスしくじり話 その1

#フリーランスしくじり話 その1

シューズデザイナー ミヤジマリカさんのnote「契約やお金の失敗も共有できたらいいのに」を拝読して。そうそう、皆人知れず失敗を乗り越えて今があるんだよな〜と。

ぼくもフリーランスのイラストレーターとして活動して13年、これまでにたくさん「失敗したなぁ」と思うことがありました。

小さいものから大きなものまで数え上げればキリがなく、その話だけで一晩語り明かせるほどです(誰かよければまたぜひ🍻)。

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マンガボックス編集長・安江亮太の、スランプさんいらっしゃい〜雑誌連載とSNS、どちらに絞っていけばいいですか?〜

マンガボックス編集長・安江亮太の、スランプさんいらっしゃい〜雑誌連載とSNS、どちらに絞っていけばいいですか?〜

株式会社ディー・エヌ・エーが運営するマンガ雑誌アプリ「マンガボックス」。有名作家の人気作から新進気鋭の話題作まで、枠にとらわれない幅広いラインナップを擁し、オリジナル作品の『ホリデイラブ』はTVドラマ化、『恋と嘘』はアニメ・映画化するなど数々のヒットコンテンツを生み出してきました。
そんなマンガボックスの編集長を務めるのは安江亮太さん。「僕もエンターテイメントとかマンガに救われてきた。だから救う存

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目を養い、手を練れ

目を養い、手を練れ

常々ず〜っと思っていることなのだけれど、デザインのうまさと絵のうまさや表現技術のうまさは比例しない。

絵のうまさとは何か?の定義にもよるけれど、いわゆる細密描写やリアルな絵を描ける再現技術と、そこに個性を付加する表現技術は似ているけれど若干違う。

そこをはき違えると、いつまでたってもパッと見は上手な絵だけど心が動かないコピーを量産するだけになってしまう。

かたちをとれることは重要ではないデッ

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はじめての売り込み

はじめての売り込み

僕が2006年に初めて売り込みに行った時の話をします。

2005年に大阪の専門学校を卒業して
そのまま大阪で展覧会をしたり、コンペに出したり、アートイベントに出展したり、思いつく限りの事を片っ端からやっていたんですが
ほとんどイラストの仕事に繋がらなかったので
このままでは絵で生活するのは難しいなと思い。東京の出版社に売り込みに行ってみようと思いました。

ですが、売り込みといってもどこにどうや

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