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アキの詩集

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#元作業療法士

言葉の花束ーアキの詩集No.51

言葉の花束ーアキの詩集No.51

1.「ハナミズキは乙女の花」春から
夏への
移り変わりの時期

薄紅色と
純白のハナミズキが
野を彩り
青空に映えるよ

ハナミズキの
薄紅色は

初めての恋に
きゅんと胸躍らせ

相手を想う度に
紅くなる
乙女の頬の色

そして白は

そんな乙女の
汚れを知らぬ
無垢な心で

何色にも
染まりやすく

だからこそ
守ってあげたくなるような
ピュアな色

ハナミズキは
乙女の花だ

2.「ネコって

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ポエム外伝7ー不器用な優しさ

ポエム外伝7ー不器用な優しさ

1.「不器用な優しさ」

午後3時半に
迎えに来てよね

ちゃんと
言ったはずなのに

いくら待てども
迎えは来ず

15分ほど経過し
兄に電話

「もう少し待て。
少し時間がかかる」

さらに
30分経過
合計45分待ち

兄に電話すると
ラインにて返信が来る

「あと20分ほどかかる」
この言葉で
私の中の何かが切れた

ラインにて
「いい、一人で歩いて帰る」と
返信

夕方の寒空の下
リュッ

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言葉の花束ーアキの詩集No.29

言葉の花束ーアキの詩集No.29

1.「普段の私達を見せれば良い」

私の働く老健にて
今日は社長が来るというので
朝から事務所がバタバタしていた

あそこが汚れているから
掃除しよう

ここに荷物があると
体裁が良くないから
この部屋にしまおう

施設のお偉いさんが来るからと
出迎える準備で忙しい

確かに
それ相応の対応は必要なのかもしれない

けれども
施設巡視というのは
本来、普段の様子を観察するものではないか?

ならば

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言葉の花束ーアキの詩集No.27

言葉の花束ーアキの詩集No.27

1.「どんな仕事も人々の生活を支えている」

私は現在
老健の清掃のパートをしている

毎日
モップや雑巾を持って
施設を掃除する

腕に力を入れて
床を磨き

腰を屈めて
トイレを磨く

トイレ掃除では
付着した糞尿を綺麗に拭き取る

こびりついた汚れは
ブラシで磨く

常に
汚れと向き合い

「暑い、疲れた」と言いながらも
施設内をピカピカにしていく

この仕事は
疲れるし
汚れや臭いと
向き

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言葉の花束ーアキの詩集No.26

言葉の花束ーアキの詩集No.26

1.「心の豊かさを追求すること」

このパンデミックは
私たちに教えてくれた

「あなた達は
利益や合理性ばかりを求めて
心を豊かにすることを
おろそかにしている」と
メッセージを送っている

日本人達の多くは
我欲のためというよりは

真面目に実直に
日々の仕事や学業に打ち込んで

家族のため
社会のためにと
貢献する目的で
利益や合理性を追求しているのだろう

目的を持って
何かを成すことは

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言葉の花束ーアキの詩集No.23

言葉の花束ーアキの詩集No.23

1.「うちの悪い猫」この悪い猫は
とにかく暴れん坊のお転婆で

急に猛ダッシュしたかと思えば
エアコンの風に吹かれて
舞い上がったカレンダーめがけて大ジャンプ

先住猫にしょっちゅう
絡んでちょっかい出しては
「しつこい!」と怒らせてけんかになる

魚を焼けば
泥棒しようとする
特にサンマは
狙わない日はない

玄関先に人が出入りしようとすれば
察しのいいこの猫は
すぐさま駆け出して
ちょこんと玄

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ポエム外伝2ー誰が悪いのか?

ポエム外伝2ー誰が悪いのか?

1.「誰が悪いのか?」生活保護の問題についての
映画を見た

申請が通ったはずなのに
申請者の老女は
餓死してしまった

なぜ彼女は
死んでしまったのか?

彼女は
申請を拒んでしまったのだ

生活保護の担当者が
いけないのか?

支援がなければ明らかに
危険な状態であると分かっていながら

彼女の申請拒否を受理してしまった

しかし
支援は強制することは出来ないものであり
本人の意志を尊重するこ

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言葉の花束ーアキの詩集No.22

言葉の花束ーアキの詩集No.22

1.「秋のハナミズキ」秋の紅葉といえば

モミジや桜
銀杏をイメージされる方が
多いと思いますが

私の一番の
お気に入りは
ハナミズキです

ハナミズキは
春に花を咲かせます

薄紅色の
その花の色も
私は好きではあるのですが

ハナミズキの美しい時期は
春だけではありません

涼やかな気候の秋に
艶やかな紅色に
葉が染まっていく様が

春に負けないくらい
とても見事なのです

まるで
淡い恋心

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言葉の花束ーアキの詩集No.20

言葉の花束ーアキの詩集No.20

1.「疲れサインのボール」「疲れたよ!」
と言って
投げ出されたボールを
避けないで

その
疲れサインのボール
キャッチしないと

心身に
「休んでサイン」を
出せないよ

疲れたら
休む

そのサイクルを
上手く回すには

疲れサインのボールを
キャッチすること!

そう
つまり
疲れの自覚!

それが出来て
休むという行為につなげられる

疲れを感じるのは
自然なこと

だって
生きているん

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言葉の花束ーアキの詩集No.19

言葉の花束ーアキの詩集No.19

1.「狭くとも深い繋がり」沢山の人々と交流したい

そして
心を交わし合いたい

でも
全ての人に
同じ分だけ
情を交わすのは無理だ

私はそんなに器用じゃない

中途半端な関わりでは
絆は深められない

それならば
そんなに多くの人と
知り合いにならなくてもいい

だから
知り合った一人一人を
大切にし
共に支え合える仲を築きたい

広く浅い繋がりよりも

狭くとも深い繋がりを
私は結びたい

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ポエム外伝ー「一緒に考えてくれる仲間が欲しい!」

ポエム外伝ー「一緒に考えてくれる仲間が欲しい!」

1.「一緒に考えてくれる仲間が欲しい」考えることが好き

あれこれ思案し
どんどん考えを広げ
どんどん学びと気づきを得ていく
その感覚がたまらない

ただ
一人だけで考えると

考えが偏りやすくなるし
ネタが尽きてくる

でも
誰かと一緒に考えれば

色んな角度から
物事を捉えられて
一人では考えつかなかった
アイデアや発見が出てくる

その結果
考えの偏りもなくなってくるし
考えの質と量も向上す

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言葉の花束ーアキの詩集No.18

言葉の花束ーアキの詩集No.18

1.「涼しい風が心地よい」昨日までの
蒸し暑さと
うって変わって

何という涼しさだ
今日という日は

ひんやりとした風が
あまりにも心地よくて
眠気が誘われる

風呂上がりは特に
涼しげな風が
心地が良い

そして聞こえてくる
虫の声

虫たちの声も
いつもよりも軽やかに聞こえる

やっぱり
君たちもこの涼しい風が
気持ち良いのかしら?

なかなか良い調子だね
今日の演奏

あぁ
今日という日を

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言葉の花束ーアキの詩集No.17

言葉の花束ーアキの詩集No.17

1.「私は道を歩く」私は
道を歩く

すでに道として
存在していた道も通ったけれど

行き止まってしまった場合は
自分で開拓し
新たに作るしかなかった

また
真っ直ぐで平らな道も
通りはしたけれど

全てがそうではなくて
行きたい所を目指すために

ねじ曲がった道や
でこぼこ道も通り

時には
大きな川を下り
岩山を昇った

行くべ道を選択するのに
沢山迷った

時に遠回りをしたあげく
行き止ま

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言葉の花束ーアキの詩集No.16

言葉の花束ーアキの詩集No.16

1.「障害は不幸せか?」知的や精神
あるいは
身体的に
健常とはいえない人達がいる

その人達は
普通にこなすことが出来ないことが
多いかもしれない

けれども
道具を使ったり
人の助けや配慮を得れば
出来ることもある

全てカバーすることは出来なくても
人並みとは言えなくても
出来ることは
ある

出来ないことも
確かにあるけれど

それが
不幸につながるかと言えば
そうとは限らない

当人の捉

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