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言葉の花束ーアキの詩集No.27

1.「どんな仕事も人々の生活を支えている」


私は現在
老健の清掃のパートをしている

毎日
モップや雑巾を持って
施設を掃除する

腕に力を入れて
床を磨き

腰を屈めて
トイレを磨く

トイレ掃除では
付着した糞尿を綺麗に拭き取る

こびりついた汚れは
ブラシで磨く

常に
汚れと向き合い

「暑い、疲れた」と言いながらも
施設内をピカピカにしていく

この仕事は
疲れるし
汚れや臭いと
向き合わなければならない

自分がやらなければ
施設が綺麗にならない

衛生を保ち
施設にいる利用者様やスタッフ
全ての人達が
安全に心地よく過ごせるように

任された仕事を
遂行しなければならない

私はこの仕事は
嫌ではない

仕事に慣れたのもあるが

この仕事は
誰かがやらなければ
いけない仕事なのだ

たとえ
汚い、臭い、疲れる仕事でも
誰かが率先してやらなければ
たちまち
施設は汚くなる

衛生が保てなくなると
人々が不快な気持ちになるだけでなく
免疫の落ちた高齢者の間で
感染症が流行ることだってある

よくよく考えてみれば
清掃の仕事は
人々の暮らしや仕事の安全を守る
重要な作業と言える

直接、利用者様に関わり
介護やリハをしているスタッフの仕事も重要だけれど

清掃という仕事が
それらの仕事よりも下ということはないと思う

世の中には色んな仕事があり
働き方も様々だ

会社でデスクワークをしている人達もいれば
工事現場で働く人達や
工場、農業に従事する人達
飲食店やホテルで働く人達もいて

私のように
障害者枠で清掃に従事する人や
作業所で支援を受けながら
働く人達もいる

色んな形で働いている人達がいて
それぞれの働きが
直接的にも間接的にも
何らかの形で人の役に立ち
人の生活を支えている

表面的に見て
「この仕事、辛そう」
「私なら、やりたくないな」と思えるような仕事があって

そういう仕事に従事している人は
どういう経緯があって働いているのか?
どういう想いを込めて働いているのか?
どういう形でその仕事は人の役に立つのか?

たんに
その仕事に従事している人に感謝するだけでなく
色々イメージしてみると
面白いと思う

仕事に優劣をつけるのではなく
そんな偏見を取り払ってしまえばいい

裏方だから
単純でつまらなさそうな仕事だから
あまり良い仕事と思えない

そんな価値観だけで見るのは
もったいない

そんな偏見
取り払ってしまえば良い

もっと視野を広げよう
多角的な視点を持って
その仕事についてイメージしてみよう

その意識が大事だ

だから
自分のしている仕事が嫌だと思う人達よ

向き不向きはあると思う
けれど
もっと自分の仕事に
誇りを持っていいんだよ



2.「大人の品格」


両親との
いや、実際は
母を伴っての
レストランでの食事は
正直苦痛だ

なぜかというと
母は
思ったことをすぐ口に出す質だからだ

「これ、美味しくない」
「あの店と比べると不味いよ」

いやいや
不味くなるとしたら
それは店側のせいじゃなくて
貴女が「不味い」と言ったから
気持ち的に美味しく感じなくなったのよ

貴女の
評価なんて
聞きたくないよ

不味いとお思いながら
食べたくないし

不味いと言いながら
食べるのは
お店の人に
失礼でしょ?

良くも悪くも
正直すぎる母

評論家になったつもりかしら?
誰も
貴女の評価なんて
聞きたくないんだけど

自分が食べたいと思ったもの
美味しいと感じたもの
否定されたくないんだけど?

あれこれ頭が回るのは
分かったよ

だけどその頭
もう少し
他人の気持ちの配慮へと
働かせられないかしら?

自分の気持ちに素直すぎるのは
余りにもはしたなくて
品格がない感じがする

そう思う娘の気持ち
察することは
今後もないんだろうな

他者の価値観や気持ちを
尊重する
認める

それは
自分のそれらを言い過ぎず

言ったとしても
周りのそれらを聞いてみたりとかして

ウィンウィンの関係を
保つことだよね

それが
大人の品格というものではないかしら?



3.「大地の恵みと命のループ」


香しい花の香りも良いけれど
私は
土や草の
素朴な香りが好きだ

畑仕事をしていて感じる
土や草の感触

触れていて感じる
自然のエネルギーが
たまらなく愛おしい


大地の恵みを受けて育った
野菜達は

鳥や虫たちにも
食べられてしまっている

普通ならばそれを
「厄介だ」と言って
嫌がることなんだろうけれど

鳥や虫たちにも
喜んで食べられるほど
美味しく育っていると言うことなら

それは実に
嬉しいことだと思う

もちろん
対策はしなければならないけれど

この寒い時期
どの生き物だって
食べるものが少なくて
ひもじい思いをしている

ならば
少し恵みを分けてやりたい気もする


あっちでカアカア
こっちでカアカア
烏が鳴いている

何の話をしているのだろう?
烏にもおそらく言葉があるのだろう
彼らの話を翻訳できたら
面白いだろうなと心の中でほくそ笑みながら
作業を進める


大地からの恵みを
人も鳥も虫たちも受けて
生かされている

そして
みんな最期には
大地に還っていく

命のループがあると思うと
人だから偉いとかはなく
どの生き物も全て
大地を通して繋がる
親兄弟のように感じる

もちろん
弱肉強食や
食物連鎖はあるのだろうが

それだって
命を頂いて
自らの命の糧にして
命を繋いでいる

命は命によって
生かし生かされている

だから
こうして野菜を食べに来る鳥や虫だって
私には愛おしく感じるのだ



4.「今日一日を振り返り」


出勤にて
仲の良い介護スタッフさんとばったり会い
楽しく会話しながら職場に入ったら

別の介護スタッフさんがロッカー室にいて
会話していた相手が
その人と話し出して
そのまま私は放置されてしまった

完全に二人の世界になってしまって
話に入ることが出来ず
何とも言えないモヤモヤ感が残った
今日の朝


仕事中に
出勤前に見た朝ドラを思い出し
人に見られないよう
くすりと笑う

ヒロインを取り巻く
恋模様に
こちらも胸を高鳴らせる

ただ
ヒロインの恋よりも
ヒロインに片思いしている彼の方に
私は感情移入してしまい
つい、その彼を応援したくなる

また
昨晩見たTV番組を思い出して
面白かった場面を振り返る度
顔がにやける

仕事は単純作業のルーティンなため
どうしても思考が暇になる

だから
記憶の紐を解き
面白いことの一つ一つを思い出して
思考の暇を持て余している

それにも飽きれば
日常的に気になっていることを
じっくり考え
自問自答している

掃除中に考え抜いて
気付いたことなどを
メモにまとめる

この生活習慣が
たまらない


晴れた日に
外へ洗濯物を干すのは
気持ちが良い

乾いた洗濯物を取り込み
たたむのも
気持ちがスッキリとする


職場ですれ違う人に
挨拶する度に
返事が返ってくると喜び
そうでなければ軽くショックを受ける

そんな一喜一憂も
なかなか楽しい


空き時間に
資格の勉強をする

勉強する楽しみを味わい
生きるモチベーションを高めつつ
過活動を抑えるために
頭を休める時間も作る

そのバランスが保てないと
仕事にも生活にも
支障が出るため
注意が必要

メリハリを付けるためには
活動と休息のバランスは
維持しなければならない


仕事を淡々とこなすだけだと
生きた心地がしないだろう

でも
そこにいる人々と会い
言葉を交わすからこそ
楽しく仕事が出来る

楽しく仕事が出来ること
心を支えてくれる職場の人達に
感謝の想いでいっぱいだ


仕事帰りは
夕日を眺め
烏と共に家路につく

夕日の眩しさに
目を細め
気をつけながら運転する

コスモスの盛りが過ぎて
もうほとんど残っていない
少し寂しい

家に着けば
猫が体を丸めて寝ている

そこに顔を埋めて
ほっと和む


今日一日の記憶を辿ると
何も無いようで
実はそうでもなかったことに
驚かされる

これだけのことが起き
色んなことを感じて考えて
だから
何だかんだ言っても
自分の人生が楽しいんだ



5.「どうしよう」


「どうしよう」
これが私の口癖

何かしてないと
何か考えてないと
落ち着かない

有意義な時間を過ごしたい
時間があるならば
やるべきことを
済ませたい

それが出来ないと
決まって
「どうしよう」が口から出てくる

何もやるべきこと
したいことが
見つからない

私よ
それでもいいじゃない

常に身体を動かし
頭をフル回転してたら
まいってしまうよ

「どうしよう」しか
出てこないときは
休む時だよ

罪悪感なんていらないよ
休んでいいんだよ



6.「無い物ねだり」


誰かから誉められたり
評価を受ければ
嬉しい

結果を残せば
達成感が得られる

でも
嬉しいことも
達成感も
満足に至らない

もっと欲しい
と、ねだる自分

これじゃあ足りない
これだけしか
評価されていない
結果がもっと欲しい

なんて
自分にある利点や美点そっちのけで
欠点とかに目が行って

ある、を見ずして
無いものをねだる

それが
成長の原動力にもなったりはするけれど

頑張った自分を認められているか
評価してくれた人に感謝しているか
その視点がないと

自分のそんな心の弱さに
呑まれそうで
自分が卑しい人間に思えて
恥ずかしい



7.「幸せの形」


私の布団の上で
2匹仲良く
身を寄せ合って丸くなる
可愛い猫たち

ペロペロ顔や体をなめ合い
毛繕いするところ

時々
じゃれ合って
猫パンチやキックをするところ

見ていて
和まない者などいない

布団が気持ちよくて
お互いの体温が温かくて

お互いの体に
すっぽりと顔を埋めて
寝てしまっているよ

あら
よく見ると
ハート型になって
身を寄せ合っている

幸せの形とは
まさにこのこと

寝息をたてる度に
お腹がぴくぴく動く

その横腹に
私はそっと顔を埋めて
仲間に入る

そして
幸せの空間に
ダイブするのだ



8.「私の傍で見守る方へ」


毎日感じる
痛み

頭が痛いときもあれば
今日は
胸が痛かった

何が原因かは
だいたい分かる

色んなエネルギーに敏感で
影響を受けやすい体質だから

それを
エンパス体質と言うらしいけれど

今日も耐えた
私は頑張った

でも
一人で頑張ったわけではない

右隣にいて
傍で見守ってくれている方がいる

多くを語らず
ただ私の肩に手を
そっと添えてくれている

痛みに注意が向くと
つい
自分のことばかり気が向いてしまう

痛みが引いてきた今だから
落ち着いて
気持ちを向けられる

ここからは
いつも傍で見守る方への
メッセージです

ご心配をおかけしました

常に感謝の想いを
抱くべきなのでしょうが

それが出来ずに
すみません

今だから言えます
ありがとうございます
傍にいてくれて
心強いです

頭の中で聞こえる声
感じ取れる想い

どれが貴方のものなのか
上手く分別つけられないので
貴方の言葉を上手くくみ取れません

それをご理解頂けているのか
あまり多くを語らず
ただ見守ってくれていることが
嬉しいです

ただ一言
「無理するな」という言葉だけ

それだけ
受け取ることが出来
その心遣いが
励みになっています

一緒に耐えて下さる方がいて
私は幸せです

私に対し
怒りや否定の想いを向ける勢力もあり
度々惑わされます

以前は
貴方に対し反抗的になった時期がありましたが
今は
肩に添える手の温かさを
信じてみたいと思っています

いつも
意地を張って
気を張って
強がってばかりで

貴方の
「無理するな」という言葉を
流していました

申し訳ありません

どうしたらいいかは
自分に聞いて
応えていくしかないという想いから
力がなかなか抜けません

「すまない」「許してくれ」なんて
言って欲しくありません

私が貴方を恨む理由なんて
ありません

昔、貴方を恨んでいたことが
本当に恥ずかしいです

誰も悪くない

だから
責めないで下さい

私も
責めたりしません

これからも
見守って下さいますか?

私が望むのは
それだけです



9.最後に(詩の解説)


1.の詩

普段考えていることを書いた哲学詩です。

2.の詩

母との外食が苦痛すぎて(食事の批評なんて聞きたくありませんから)

困ったという内容の日常詩です。

3.の詩

作業所ボランティアの畑作業を振り返り
とりとめの無いことをつらつらと書きました

4.の詩

タイトル通り、今日一日を振り返ってみました。
意外と、内容が充実していて
自分の人生、わりと楽しいかもと思えました。

5.と6.の詩は

自分の口癖や性格について

率直に感じていることを書きました。

7.の詩

我が家の愛猫
ココ(♀)とシマ(♀)についてのポエム
です。
2匹仲良く寝ている様子が
まさにハート型でした。
幸せの一時とはまさにこのことです。

8.の詩

私の守護霊様へのメッセージです(私は霊感が強いです。はっきり見えませんが、感じます)。


最後までお読み下さり

ありがとうございます。




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