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言葉の花束ーアキの詩集No.17

1.「私は道を歩く」

私は
道を歩く

すでに道として
存在していた道も通ったけれど

行き止まってしまった場合は
自分で開拓し
新たに作るしかなかった

また
真っ直ぐで平らな道も
通りはしたけれど

全てがそうではなくて
行きたい所を目指すために

ねじ曲がった道や
でこぼこ道も通り

時には
大きな川を下り
岩山を昇った


行くべ道を選択するのに
沢山迷った

時に遠回りをしたあげく
行き止まりに遭い
「道を誤った」と嘆いた

歩くのに疲れて
途中で歩くのを止めて
空の雲の流れをぼんやり眺めた

そして
「自分はどうしたいか?」
再び自問し

何となく
気の向くまま道を進んでみた

進んでみて
次第に再び
行きたい所を見つけ
そこに向かって
わくわくしながら進み始めた

それでやっと
あるべき自分に辿り着くと思った

しかし
そう簡単にはいかなかった

なんと
またもや行き止まりに遭い
ゴールが見えなった
と言うより
ゴールがなくなった

果てない道を
また
彷徨わなければいけないのかと
再び嘆いた

これで何度目だろうか?
空の雲の流れをぼんやりと眺めるのは

自分の心を整理して
また
気の向くまま道を進んだ

そうして
再び
行きたい所を見つけ
旅を続けることにした

この旅路は
茨の道かもしれない

けれども
「行ってみたい」という気持ちを
抑えきれない

初めは
行くべき道をひたすら探して
進んでいたけれど

いつの間にか
行きたい道を
進むようになった

そうしたら
偶然か必然か
思っても見ない出来事と遭遇し
色んな人とのご縁を結び

こんなにも自分が
成長出来たんだ

辿った道を見返してみると
意外と
波瀾万丈な人生かもしれないと
内心驚いている

さて
私はどんな人間になっていくのだろう?

わくわくと胸をときめかせて
明日も
自分の道を開拓し
進んでいく



2.「人を裁こうとする心の声を消す方法」

私は
気がつけば

誰か
だらしない人や悪い人を見つけては
裁こうとしている

私は常に
怒っていたいのだろうか?

心が穏やかでない状態を
望むはずがないのに

怒りを燃やして
自分の心を貶めるようなことをしてしまうのか?

自分の真面目すぎる性格が
いけないことや
正すべきことを見つけ
対処したい!という欲求が強すぎるのも
あるかもしれない

曲がったことが嫌いな性格もあるだろうが

今まで癒やされてきていない過去の傷
不幸せで傷だらけの過去が
心の基盤をぐらつかせて

裁きたい!
という欲求と怒りとして
症状が出ているのかもしれない

一応
理性により怒りは抑えられ
相手を攻撃することはないけれど

内心、燃えたぎる怒りの炎を
どうしたらいいか悩んでいる

まずは
相手と自分の何が違うのか?
相手のマイナスだけでなく
プラスの点はないか?
隈無く分析してみようよ

相手をよく知れば
偏見がなくなっていく
怒りの炎が少しずつ消えていくかもしれない

相手と関わり
相手をよく知って
自分の相手への認識を変えていけば
「裁きを!」と訴える心の声は
なくなっていくかもしれない

そう信じたい



3.「幸せの魔法は一瞬で消える」

何となく
気が向いたので
ケーキ屋に行った

大した理由はない
ただ
「あ、ケーキ
食べたいなぁ」と
思っただけ

理由は
それで十分でしょ?

ショーケースに並ぶ
ケーキの数々

どれも
「食べて食べて!」と
誘っている

その中から選んだのは
モンブラン
イチジクのタルト
アーモンドとフルーツ系のケーキ
桃とジャスミンのムース

もちろん
全部
私のお腹の中じゃないよ?
家族の分も考えて買ったのよ

まぁ
私はその中でも
とびきり高級で新商品の
桃とジャスミンのムースを選んだの

600円超えのムース
財布には決して優しくない額だけど

この出会いは偶然じゃない
この機を逃したら
次に出会うことはないだろう

だったら
もう
買うしかないよね!


色々理由を付けて
買ってしまった

合計
2000円弱
結構な出費
トホホ

帰宅して
早速
スプーンを用意し
ムースをすくって
口に頰ばる

あぁ
口の中で溶ける
やわらかなムース

ホワイトチョコと
ジャスミンのまろやかな味わいが
口いっぱいに広がる

そして
桃の果実が
アクセントを効かせて
最高の気分にさせてくれる

あぁ
至福の時

私は
ケーキの魔法に
かけられました

もう
夢見心地です

しかし
その魔法は一瞬!

あっという間に
お腹の中に
消えてしまった!

あぁ
もう終わり?
残念

でも
最高の気分を味わいました

魔法は一瞬で
なくなってしまう

でもね
幸せな時間が長すぎたら
きっと私は飽きちゃうと思うんだ

幸せを幸せと感じるために
幸せの魔法は
一瞬だけで良いし
たまにで良いの

一瞬で
口の中で溶けて消えてしまう
幸せの魔法は

きちんと
私の心を元気にしてくれているよ

さて
家族にも幸せのお裾分けをしなきゃね



4.「重温かい足かせ」

私は今
囚われている

夕食後に
一寝入りしようと
布団の上に寝転んだのが
いけなかった

ふと
気が付けば
足下に気配が

そっと
脚に寄り添ったかと思うと
脚と脚の間に入って
そのままごろんと寝そべった

あぁ
脚が重くて
温かい

この重温かい足かせのせいで
寝返りがうてない

背中と腰が
だんだん痛くなってきた

そろそろ
離れて欲しい

だけど
重温かい足かせをどけられない

だって
気持ちよくて
可愛いから

あぁ
早く私を
解放してくれ!

そうこうしている内に
30分以上経過
背中と腰が限界に

重温かい足かせは
ぴくりともせず
相変わらず脚と足の間に
陣取っている

あ、やっとどいた
良かった
寝返りがうてる

だけど
残念だなぁ

どっちだよ



5.「それぞれ違った人間」

今まで
自分が積重ねてきた努力を

他の誰かにも
求めたりすることはない?

自分がこなした
努力の量と質を

「これだけこなして当たり前」
と無意識に思って

相手に求めることが
自分にはあると思う

だから
相手がそれをこなせないと
無性に腹が立つんだ

でもね
よく考えてみて

相手は自分とは違う人間だよ

自分に出来ることが
相手に出来るとは
限らないよ

頑張れば出来る
それは違うよ

頑張っても
出来ないことはあるよ

自分が理解出来ることが
相手も出来るとは限らないよ

出来ないからといって
相手を見下してはいけないよ

悪いところばかりじゃなく
良いところも見つけようよ

見方の偏りを整えていけば
相手の印象も違ってくるよ

相手も私も
人間

それぞれ
違った
人間

だからこそ
違いを
認め
受け入れようよ



6.「そのちょっと面倒くさい作業」

お皿洗いとか
ゴミ捨てとか

その
ちょっと面倒くさい作業
やってみようよ

誰かがやってくれるのを
待つんじゃなくて

自分が率先して
やってみようよ

そうすれば
それをやるはずだった家族が
喜んでくれるだろうから

そして
当たり前のようにそれをこなしている
家族の苦労が
身に染みて分かるよね?

当たり前にように
こなしてくれる家族に
感謝だね

いつもありがとう



7.「恋の炎は消えていない」

かつて好きだった人がいる

転職によって
いったんは離れてしまったけれど

辞職し
再び元の職場に戻って
その人とまた
会うことが出来た

いったん離れてしまうと
燃えさかるような恋心は
消し炭のように
治まってしまった

かと思ったけれど

すれ違う度
目があの人を追っているし

無意識のうち
チラ見してしまう

時折
声をかけられ
決まって
ジョークを言ってくる

本当に気さくで
面白い人

特に
笑顔が素敵

一緒にいて
こんなにも楽しい気持ちでいられる
そんな人がいるかしら

分かってはいるのよ
この人は
誰に対しても優しい
分け隔てのない人

私に対して
特別に
楽しい気持ちにさせてくれる訳じゃない

分かってはいるけれど
笑いかけられ
ジョークを言われる度に

どうしようもないくらい
嬉しくて
きゅんきゅんと
胸がときめいてしまうのは

やはりまだ
恋の炎が消えていない証拠よね

きゅんきゅんする度
隠れて
小声で歓喜の声を上げ
ガッツポーズを取っている私

そんな私の行動も
私の気持ちも
つゆほども知らないでしょう

そんな鈍感な貴方が
私は好き



8.「晩夏を感じた正午」

桜並木の
葉の色の

青々とした
緑色が

いつの間にか
色あせて

一部
黄色く
変わっている

あんなに元気に
空に向かって
伸びていた葉は

見る影もなく
垂れている

風に吹かれる度に
ちらちらと
葉を散らせている

曇り空の下
桜の木の様変わりが
いっそう強く目に映り

「あぁ
まだ風は温く
蒸し暑い陽気だ

けれども
秋の兆しが
出はじめているな」と

しみじみと思った
今日の正午

いずれは
風が冷たくなり

葉の色を一気に
色鮮やかに
染め上げるであろう

赤とんぼが飛び交う様を眺めるのも
楽しみだ

その時はいつ来るのだろうか?

少しずつ
迫ってきてはいるのだろうな

そうなったら

汗だくになって
熱い日差しと陽気に文句言いながら
生活する必要もなくなる

それはいいな

けれども
流水のような響きで鳴く蝉の声に
耳を澄ませることも出来なくなるな

洗濯物も
乾きにくくなるな

冷えたスイカとも
おさらばしなければならないな

そう思うと
少し夏が惜しい気がする

夏から秋への
季節のバトンを
見届けるこの時期

夏を惜しみ
秋を期待する気持ちを
気長に楽しむとしようか



9.「合理的配慮とは何だ?」

例えば
障害がある人に対して
何らかのフォローをすることで

その人が
一人ではこなせない仕事を
こなせるようにしてあげる

そういう配慮を
合理的配慮と言う

その人が
社会に溶け込めるよう
配慮することで

当人は生きやすくなり
当人への理解があることで
周囲も接しやすくなる


とても素敵な思想だと思う
だけど

高齢で腰が曲がり
身体的にも精神的にも
きちんと仕事をこなせるだけのスキルが無く
雑に作業を済ませてしまう

常識外れの勝手な行動を連発し
注意しても
なかなか改善しない

一応
仕事はこなしてはいるけれど
周囲に結構な迷惑をかけている人に対し

「この人は年だから
身体的にも
精神的にも
完璧にはこなせない。
だから
大目に見てあげよう」
という
一種の諦めを持って
受け流す

これは
合理的配慮と言えるだろうか?


配慮をすれば
その人が出来る範囲で
ある程度仕事をこなすことが出来る

その際
その人がどういった配慮をすれば
どのようなことが出来るか
周知され
周囲の「合意」があるから
「合理的配慮」が成立する


しかし
「この人は言っても聞かないし
普通のことを求めても
応える能力が無いから
諦めよう」という観念は
果たして
合理的配慮と言えるだろうか?

その人について
何が出来て何が出来ないか
明らかに出来ず
なあなあなまま
周囲に迷惑をかけた状態であり
「周囲の合意」がない

そもそもこの人は
一般雇用であり
「普通の業務をこなすべき立場」で
雇われている身なのだから

配慮は受けても良いとしても
それなりに業務は
果たせなければいけない

それが出来ていないのだから
違和感を抱かれても
仕方が無い


この状況を
職場の長である
今の事務長は知らない

前事務長は
私の所属する清掃について
何も知らないまま
この人を雇ってしまった

正直
前事務長の浅はかさ
無責任さには呆れるが

それはさておいて
取りあえず
この人について
ありのままを現事務長に話して

出来れば面談を当人に対し行って
何が出来て何が難しいか
明らかにし
どこを配慮すれば良いか
処遇を検討してほしいと
お願いしてみようと思う


ここまでカリカリする私も私だろうが

私は障害者雇用として雇われ
自分に与えられた業務を
必死に誠実に遂行している

私はきちんと筋を通している
だからこそ

その人の所業や態度
そして
周囲の受け流し方が
本当に
許せない

こう思うのは
おかしいだろうか?



10.最後に(詩の解説)

1.の詩は

自分の今までの人生を道にたとえて綴った哲学詩です。

2.の詩は

職場で感じたモヤモヤを解消するために綴った哲学詩です。

3.の詩は

何となくケーキが食べたくなって

高級ケーキを買って食べた言い訳を書いた詩です。

4.の詩は

我が家の愛猫シマちゃんについて書いた

ラブポエムです♪

うちの愛猫のシマちゃんは
脚と脚の間に入って寝るのが好きみたいです。
それをやられる度
寝返りがうてなくて困ります(笑)。

5.の詩は

これも仕事のモヤモヤを整理するために書いた哲学詩です。

6.の詩は

いつも家事を当たり前にこなしている父について考え

感謝を綴った詩です。

7.の詩は

職場での恋愛について綴った詩です。

私は老健施設で清掃のパートをしていますが
そこのリハ科の主任さんが
今でも好きみたいです。

あぁ
書いていて恥ずかしくなりました(笑)。

8.の詩は

季節の移り変わりを感じた日常を綴った詩です。

9.の詩は

これも職場でのモヤモヤを整理するために書いた詩です。

私は老健施設で清掃のパートをしています。
同僚の女性(70歳代)が、詩に綴られたとおりの、仕事がろくに出来ない人でして。
人柄は悪くはないのですが、仕事仲間として見ると信頼するには厳しい人です。
正直、清掃の仕事自体がこの方にとって不適ではないか?と思うのですが
前事務長は清掃の仕事に関して一切理解していない方だったので
この方を雇ってしまいました。

この方について詩を綴り
改めて合理的配慮とは何かを考えましたが
やはり、この方への受け流しや諦めは合理的配慮とは違うと思いました。

取りあえず、現事務長に相談します。


お読み下さり

ありがとうございます!


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