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言葉の花束ーアキの詩集No.22

1.「秋のハナミズキ」

秋の紅葉といえば

モミジや桜
銀杏をイメージされる方が
多いと思いますが

私の一番の
お気に入りは
ハナミズキです

ハナミズキは
春に花を咲かせます

薄紅色の
その花の色も
私は好きではあるのですが

ハナミズキの美しい時期は
春だけではありません

涼やかな気候の秋に
艶やかな紅色に
葉が染まっていく様が

春に負けないくらい
とても見事なのです

まるで
淡い恋心が

想い人と
声を交わし
相手の仕草一つ一つに
胸躍らせ

次第に
恋の色が
深く濃い色に染まっていくように

葉の色が
紅く染まっていく様が
魅力的なのです

秋のハナミズキの魅力に
気付いている人は
どれほどいるでしょうか?

秋頃になると
私は一人で
ハナミズキの色づく様を
楽しんでいましたが

ふと
あなたと
共有してみたいと思ったのです

あなたならば
この魅力に気づいてくれると思って

あなたの
ハナミズキに見惚れて
微笑む様子が見たくて

こうして
私だけの秋の楽しみを
打ち明けたのです



2.「私の出来る思いやり」

出来ることは
何でもしたい

けれども
出来ることが
限られていて

思ったように
十分に支えることが出来ない


悪くはなっていないけれど
良くもなっていない

現状維持は出来ているけれど
このままでいいのか?
正直悩む

相手の
「変わりたい」
「前に進みたい」という
意向
ニーズがないと
動いてくれないし

無理やり動かしたとしても
続かない

こちらが出来るのは
関りながら見守ること

そして
変わるきっかけを
与えることくらい


そんなことしか
出来ない

自分の力不足を感じる


だけどね
自分が頑張ることも大事だけど

あとは
相手の責任じゃないのかな?


自分はよくやっているよ

出来る範疇のサポートをしたら
あとは
「信じて見守ること」

そして
何が起きても
「否定せずに受け止めること」

そういう
思いやりが
相手の力になるよ

それだけでも
十分なんだよ



3.「温まる感じが好き」

嵐の夜

雨がザーザー
風に煽られて
換気扇がゴーゴー
窓がガタガタ

落ち着いて
過ごせない
静かな夜が欲しい

そして
肌寒い

上着を羽織って
猫を抱いて
暖を取る

今日の晩御飯は
おでん

寒い日は
温かい食事に限る

寒いのは嫌いだけれど

こうして
寒さをしのぐために
自分を温めること

誰かと
温め合うこと

体と心に
温かさが浸透していく
この感じ

ほっと
落ち着く
この感じが
たまらなく好き



4.「朝の陽ざしと赤とんぼ」

嵐のあった日の
あくる朝

よく晴れた空の下
暖かな陽ざしが差し込む
畑の上で
何かが舞っている

木の葉が
ひらりと舞っているのかしら?

それとも
シャボン玉がぷかぷかと
風に乗って旅をしているのかしら?

ようく目を凝らして
見てみると

それらには
羽根がついているではありませんか

そうです

秋の風物詩
赤とんぼの群れが
畑の上を飛び交っているのです

あっちに行ったり
こっちに行ったりして

仲間たちと
何を話しながら
飛んでいるのでしょうか?

とても
軽快な飛び方をしているので

楽しいお話でも
しているのでしょうね

お日様の光を浴びて
そよ風を感じて

赤とんぼたちも
気持ちが良いに
違いありません

夕焼け小焼けの
赤とんぼと言いますが

朝の陽ざしを浴びて
自由に飛び交う
赤とんぼも

悪くはありません



5.「父娘デート」

今日の午後
父と一緒に
映画に行った

父と娘だけの
2人っきりのお出かけ

気分はるんるん
映画が見られるから?
それもある

それにしても
なかなか見ごたえのある映画で
胸が躍った

話の内容も
謎が謎を呼び
どんどん引き込まれるが

何より
俳優たちの迫真の演技だ

見事に騙されたよ
仮面を被っていたからではない

最後まで見なければ
分からない

犯人は誰か
予想もつかず

あの人かこの人か
みんな疑わしい

途中で先の展開が分かってしまう芝居ほど
つまらないものはないけれど

この映画は
いい意味で期待を裏切ってくれた

ストーリーにも
役者たちの演技にも
すっかり魅了されて

私は幸福感で
いっぱいになった

素敵な映画を見たから
それだけではないよ

その感動を
隣にいる父と共有している

大切な人と
充実した時間を過ごしている

それで
胸がいっぱいなのよ

映画終わりに
余韻に浸りながら
「これはどういうことだったの?」と
映画の分からなかった点を
父に色々聞いたりして

父からの解説に
「うんうん」と納得する

夕食の買い物をして
帰宅して

デートの締めは
夜8時からの大河ドラマを
父と一緒に鑑賞

大河ドラマデートは
毎週日曜日の
父娘の楽しみ

二人で
食い入るように見て

見終わると
「どんどん話が面白くなっていくね!」と
次回の放送を
わくわくしながら待ちわびる

こういうわくわく感を
父娘で共有できるのが
本当に楽しくて嬉しい

父娘デート
今度は何しようか?

ううん
大きなことをしなくていい

生活していく中で
笑いあって
言葉を交わしていく

何気ない日常を
一緒に過ごす

それだけで十分
父娘デートになる



6.「センス」

「その恰好、変じゃない?」
という
母の何気ない一言

この人は
思ったことは
素直に言う人

「上と下の組み合わせ
変だから
変えた方がいいよ」

親切心で言っているのかしら?

朝起きて
特にこだわりなく
服の組み合わせを選んだから
別に変えてもいいんだけれど

何だろう
このまま言うとおりに
服を変えたくない

何とも言えない
このむかつき感

姿見の前に立って
確かめる

うん
別に変じゃない

父にも
見てもらい
「別に変じゃないよ」と言ってもらえた

うん
ならいいや
これで行く

私のセンスと
誰かのセンスは
完全合致しなくていい

もちろん
他者の目は気になることもあるから
ある程度
他人の言葉を参考にして
周りのセンスに巻かれることもある

でもね
常にそうだと
自分を見失うんだ

自分の価値観、感性を
自分で否定したくない

誰かに否定されて
自分を曲げることほど
気分が悪いものはないよね

他人軸で見たいいものは
本当に自分にとって
いいもの?

一番大切にすべきは
自分軸で見たそれじゃないの?

「服の組み合わせ
変えた方がいいよ?」は
私の考えですか?

いいえ
違います

私は
これがいいんです!

自分のセンスは
おかしくない

私は
私の自分らしさに
誇りを持ちます



7.「今、まさに維新の時」

大河ドラマで
今、まさに
明治維新に突入している

そして
私の職場にて
私の所属する掃除部門でも

まさしく
「維新」が執り行われている

高圧的な態度で
何かにつけて
掃除部門に
禁止、制限をかけてきた
事務長が去り

新たな事務長は
掃除だからと見くびらず
柔和で真摯的な態度で
接してくれる

諸問題に対しても
一つ一つ真剣に耳を傾けて
対処しようとしてくれる

初めて事務長をやる方ではあるけれど
上に立つものとしての
器量を兼ね備えた
素晴らしい人だ

そしてもう一人
素晴らしい人がいる

掃除部門に4月から入職してきたおじ様で
とにかく
頭が切れて
判断力、行動力が凄まじい

今の掃除部門ならびに
施設の問題を
冷静に分析し

それをどう対処すればいいか
的確な対策を考え
パッと行動に移す

まさに
現代の渋沢栄一みたいな人

今日、掃除部門のミーティングが
開催されたが

このおじ様
本当に凄い

看護師長が
「手袋はめた状態で
出入口の施錠の暗証番号を押すな」と
言ってきたことに対し

「タッチペンで対処してはどうか?」と
案を出しただけでなく

「トイレの床に飛散した汚物処理は
他の施設では介護など専門職が行うはず」

「掃除部門が処理するならば
介護や看護が汚物処理の際に身に着ける
ロングのエプロンを身につけさせてほしい」

「他部署と同じように
掃除部門にも
自身の感染防止をさせるべき」と

他部署からの言い分に対する
対処だけでなく

誰も気が付かなかった
問題点に気づき
それを指摘して
瞬時に対策を考えて述べる姿

格好良すぎます

その生き様
本当に尊敬します
父の次に尊敬しています

そして
新事務長さん

掃除部門ミーティングで
明らかになった問題点と
出た対応策を整理して

どういう流れで
どういう方法で対処します

今、早急に取り組むべき課題はこれで
次にこれに取り掛かりますと

取り掛かる順序や方法を
明示して
約束してくれた

前事務長のような
挙がった問題点に対し
「何とかしましょう」と言ってはみたものの

後回しにして
ついには
何もせず受け流す

という
無責任な処置はせず

真摯に
人の話を聞き
責任を果たそうとする姿

頭が下がります

掃除部門は
今、まさに
変革の時

二人の革命家が現れ
新時代を巻き起こそうとしている

私も
この時代の波に乗りたい
ぜひとも貢献したい

このお二人の足元には
及ばないかもしれないけれど

出来る限り
自分の出来ることを探し
実行していきたい

このお二人に倣い
仕事に励んでいきたい
そう思う



8.最後に(詩の解説)

1.の詩は季節の詩です。

秋は紅葉がキレイですよね。
私は中でも
ハナミズキの紅葉が好きです♪

皆さんは
何の紅葉が好きですか?

2.の詩は日常を切り取った詩です。

先日
引きこもりニートの兄の相談をしに
父と支援機関に行ってきました

そこで言われたのは
「いくら働きかけたとしても
本人にニーズ、意向がないと意味がない」
「無理にやらせたとしても続かないし、定着しない」
ということでした。

そりゃそうだよな~と思いました。

自分の出来ることって何だろう?と考えて
この詩を書きました。

3.の詩

台風の日の何気ない日常を詩にしました。

4.の詩

仕事の際に

敷地外の畑で飛び交う赤とんぼを眺めて浮かんだ

季節の詩です。

5.の詩

何気ない日常の一コマを書いた詩です。

先日、父と映画を見に行きました。
映画は木村拓哉主演の「マスカレード・ナイト」です。
本当に見ごたえあります!
木村拓哉のダンスシーン
魅了されました(ネタばれすみません)

6.の詩

これも日常の一コマを書いた詩です。

とにかく母に腹が立ちました

こんな人の意見に振り回される自分がバカみたいなので
自分が「これだ」と決めたその服装で
出勤してやりました。

別に、誰からも「変だ」とは言われませんでした。
私は自分らしさを大切にすることが出来ました

ただ、後で父から聞いたのですが

「履いていたズボンがだらしなくて、それで変な人に襲われてもしたら!」と心配して言ったらしいです。

親心なのでしょうが

正直、その強すぎる不安、余計なお世話です。

7.の詩

これも日常を書いた詩です。

私の働く老健にて

革命家が2人います。

新事務長さん

掃除部門に4月から入職したスーパーおじ様です。

彼らのおかげで

掃除部門が良い意味で変わりました!

本当にありがたいです。


最後までお読み下さり

ありがとうございます(^^)





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