マガジンのカバー画像

「変な英語教師」の日常

299
「変」というと語弊があると思うのですが、インパクトをとって「変」という言葉を使っています。子どもたちからも「先生って変」って言われます。これは「変わってる」って意味だと思います。…
運営しているクリエイター

#英語

大人の英会話

大人の英会話

 大人の英会話の教室でレッスン開始の準備をしている私に、生徒さん同士がお話している声が届く。「英語を話す時に日本語から英語にしようとしたらダメよね。」「でもそれが難しいのよね...」

 とっても素敵だと思った。確かに大人の学習者の最大の弱点は日本語と英語を必要以上に行ったり来たりすること。それでだいぶ時間を労力を費やして最終的に 迷子になってしまう。
 私の感想として、瞬発力が必要な場面に身を置

もっとみる
Camblyで世界の旅(15)グループレッスンを薦める時に気をつけたいこと

Camblyで世界の旅(15)グループレッスンを薦める時に気をつけたいこと

 今日も笑った。イギリスの先生はとても優しく、きれいな英語でゆっくり話してくれるし、ベトナムのクラスメートもよく笑う楽しい人だった。

 ただ、もう一人の生徒のことがちょっぴり気になった。最初は生徒が3人で始まったクラスだったけど、序盤で一人画面から消えてしまったのだ。
少し緊張気味に話し出したその人は、自己紹介で「英語が好きだけど、会話が苦手で…」と言っていた。先生がみんなに質問を投げかけて、一

もっとみる
likeとlove。私の考察。

likeとlove。私の考察。

 夏休みの英語教室。中学生の生徒が学校の宿題を眺めながら「likeとloveの違いがいまいちわからないんですよね...」と言っていた。

 中学英語のテスト用に言うとしたら、likeは「好き」でloveは「大好き」かな、と答えるだろう。でも英語を話すことを考えたらそれだけで終わらせたくない、と思ってしまう。

 あのね、例えば人がさ"I like BTS."って言うやん。私もめーっちゃBTS好きだ

もっとみる
小学校英語って

小学校英語って

 小学校英語、最後の授業が終わった。
病気療養のため、小学校英語一旦お休み。次に小学校に行く時、現場はどう変わっているのだろう。2011年から携わって、現場にいてもその環境が年々悪化していることを感じた。

 講師でありながら「英語をしている場合か?」と思うこともあれば、逆に「英語の時間が救いになることもある」と思うこともあった。

 2010年。小学校英語指導者の研修時に言われた「(何もジャッジ

もっとみる
恥をかかなきゃ身につかない(後編)

恥をかかなきゃ身につかない(後編)

 私自身は英語講師として「人の背中を押す」ことをモットーとしている。その人が自分で動き出せる様に、私は軽く背中をポンっと。にっこり微笑んで「うん、大丈夫」って。私が幼い頃に通った英語教室の様に、まずは「間違ってもいいんだ」っていう本気の安心感をベースに敷く。子どもであろうが大人であろうが同じ。特に大人の方々は今まで英語に対して苦手意識を持ってきている方が多いので、余計に丁寧に。過去の傷を塗り替える

もっとみる
恥をかかなきゃ身につかない(前編)

恥をかかなきゃ身につかない(前編)

 お子さんが生徒さんが、恥をかかないように、恥をかかないように、先回り先回りして道を整えている大人の皆さーん、ちょっとストップ。

 私、50歳になって気付いた。恥かかなきゃ身につかないわ。
英語講師として何度も口にしてきた言葉だけど、私が物事を習得した時には必ず恥をかいている。大きな失敗もしてしまっている。

 例えば私は傷つくのが何よりも怖い、超繊細な子どもだった。通っていたスイミングクラブで

もっとみる
英会話学校に通う意味

英会話学校に通う意味

 英会話学校に通ったら、誰でも英語が出来る様になりますか?
答えは"No."です。いつか小学校の懇談会で「学校のプールの授業で泳げる様になりますか?」って聞いてた保護者に対して先生が困っていたら、他の保護者(先輩ママ)が「なりません」って断言していたのを思い出す。

 子どもも人。人には興味とか好みとかがあって。好きなことや興味があることはとことん楽しみながら力を伸ばす。でも嫌いになったら、どんど

もっとみる
体を張って語学習得観察日記⑥

体を張って語学習得観察日記⑥

私の先生が私に合っている理由

 本当にラッキーだったと思う。私がオンラインで見つけたスペイン語の先生は、本当に私に合っている。最初から自分の希望として挙げていたのは以下の通り。
●スペイン語だけで(根気よく)レッスンしてくれること。
●でも困ったらほんの少し英語で補助して欲しい。
●日本語は話せない方が良い。
以上は条件として掲げやすいので、クリアしやすい。
ただ、どのくらい私がスペイン語を出す

もっとみる
「誰かのせい」の反対は

「誰かのせい」の反対は

 更年期真っ只中のアラフィフ女性である私が、ただただ日々それなりに凪いで楽しく暮らしている、そのきっかけになったことをメモしておきたい。

誰かのせい、のメカニズム(私の場合)

 こう書くとすごく自分に厳しい人みたいなイメージやけど、そもそも誰かのせいにすることの反対って「自分のせい」なんやろうか。みんなの中にその定義があるから、自分を楽にするには「誰かのせい」にするしかないってなってる気がする

もっとみる
丸付けボランティアが結構重労働だった件

丸付けボランティアが結構重労働だった件

 我が子の中学校で夏期講習をすると言う。先生が足りないから地域で英語教室をしている私に声がかかった。「丸付けだけのボランティア」だと言うので、軽い気持ちで受けることにした。
 
 クラスに入ってみると、プリント学習をしている中学1年生から3年生。私は3年生のクラスで見ていた。ある子は粒の様な細かい字の問題集をしている。「これ、塾の宿題です」と。なぜそれを学校の夏期講習でしているかわからないけれど、

もっとみる
英語のカン

英語のカン

 英語指導をしていると、教室の子たちが「先生、カンで答えていい?」って言います。大体その時の答えは正しいです。子どもたちは「カン」を自分の力ではなくまぐれ当たりみたいに思っている様ですが、その「カン」は個人差こそあれ、紛れもなくその子が毎週英語に触れる中で育んできた「力」です。

 「個人差」と書きましたが、英語のカンというよりはただただ「カン」が良い人が実際にいることを皆さんはご存知だと思います

もっとみる

手を伸ばしたらいつでも

 私は小さな英語教室を運営していて、週に一度小学校に英語指導のお手伝いに出かけ、一ヶ月に数回大人の方の英会話、また毎週オンラインで遠くに住む人たちの英会話や日本語の伴走をする。そこで心がけていることは、
「その人をその学びから遠ざけないこと」
その人が嫌になる程に私が頑張らないことだ。先生というのは、どれだけ熱意を持って生徒に教え込むかが大切、みたいな感覚があるけれど。実際は生徒を手取り足取り学ば

もっとみる
自己満足へのチャレンジ

自己満足へのチャレンジ

 私の教室、ハニー&ラミーイングリッシュクラブ夏の風物詩!『英語暗唱発表会』が終了した。5月に新年度が始まって、クラスに慣れる頃の6月に課題を決めた。高学年クラスは自分の原稿を作ってそれを暗唱して、最終的に夏休み前の発表会で大勢の人の前で発表する。この数ヶ月はそれぞれのチャレンジに伴走する、興味深く楽しい期間だった。

 最初は「え?これ全部覚えると?無理無理〜!」そんな言葉が聞かれる。だから「い

もっとみる
エゴ

エゴ

 私は小さな英語教室を運営している。15年前、教室を作ったのは3人の我が子のため。子育てと教室運営を通して、私は「近くにいても愛していても手の届かない範囲」の存在を知った。でもこれは本当に曖昧で、未だにその存在はわかっているけれど、境界線はわからない。時々間違う。
それが私のエゴ。自分が常に向き合わなければいけないもの。

 英語教室と親子えいごサークルと、小学校での英語授業と大人の英会話。0歳か

もっとみる