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檸檬読書日記

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#川端康成

檸檬読書日記 美女を読み、野獣を観て、川端康成はふらふら。 4月1日-4月7日

檸檬読書日記 美女を読み、野獣を観て、川端康成はふらふら。 4月1日-4月7日

4月1日(月)

4月1日と言えば「四月一日」と書いて「わたぬき」と読む苗字の人がいる。
そのことをCLAMP『xxxHOLiC』という漫画で知った時は驚いたし、何故「わたぬき」と読むのか、そもそもどうやったら「わたぬき」になるのだろうかと不思議だった。

そしたらどうやら、昔は4月1日になるとそれまで着ていた服から綿を抜いていたらしく、そのことから「四月一日」は「わたぬき」と読ませ、それがまた苗

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檸檬読書日記 内田百閒に会い、川端康成と別れ、太宰治に惚れる。 3月18日-3月24日

檸檬読書日記 内田百閒に会い、川端康成と別れ、太宰治に惚れる。 3月18日-3月24日

3月18日(月)

内田百閒を見かけた。

内田百閒のような、おじいちゃんを。
グレーのスーツに山高帽、ステッキに眼鏡という出で立ち。そしてへの字口。まさに内田百閒で、2度見してしまった。かなり似ていた。
違うのは横幅ぐらいだろうか。少し細い。

何をしていたのだろう。ノラでも探していたのだろうか。
はたまたこれからお弟子さんとお出かけかな。その最中か。

斉藤倫『ポエトリー・ドッグ』を読む。

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檸檬読書日記 珈琲の香りにむせ、蜜柑がごろごろ、春は黄色から。 3月11日-3月17日

檸檬読書日記 珈琲の香りにむせ、蜜柑がごろごろ、春は黄色から。 3月11日-3月17日

3月11日(月)

普段市販の飲み物を飲まないからか、もらった紅茶オレを冷蔵庫に入れたまま、その存在をすっかり忘れていた。
冷蔵庫を空けた際ふと目に止まって、そういえばもらったんだったなあと、賞味期限大丈夫かなあと確認してみたところ、大丈夫じゃなかった。3日過ぎていた。

でも3日くらいなら行けるかな…。恐る恐る。

活字者編集部・編『珈琲譚 喫茶と文芸をめぐる小曲集』を読む。

明治・大正・昭和

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檸檬読書日記 カフカが付き纏い、過去と未来を見つめ、太宰治の煌めきを知る。3月4日-3月10日

檸檬読書日記 カフカが付き纏い、過去と未来を見つめ、太宰治の煌めきを知る。3月4日-3月10日

3月4日(月)

か、か、か、カフカの本が出ている!

マリ=フィリップ・ジョンシュレー『あなたの迷宮のなかへ:カフカへの失われた愛の手紙』

カフカの本というか、カフカに宛てたミレナという女性が書いた手紙を集めたもの。
読みたい。

少し前にカフカ関係の本を読んで、お腹いっぱい、暫くはいいかなと思っていたけれど、これはかなり気になる。
けれどこの本を詠むなら、まず『ミレナへの手紙』を読むべきだろ

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檸檬読書日記 「お葬式」の日記、文豪の印影、生命の詩集。 2月26日-3月3日

檸檬読書日記 「お葬式」の日記、文豪の印影、生命の詩集。 2月26日-3月3日

2月26日(月)

『覚和歌子詩集』を読む。

死ぬことも生きることも、結局は一緒なのかもしれないなあ。

2月27日(火)

洗濯が 拒絶するよう 冷たくて 軍手対策 するりと落ちる

濡れた洗濯物が冷たすぎるから、対策として軍手をして干しているのだけれど、やりづらくてたまに落としてしまう。どこまでも拒絶してきます。そんなに干されたくないのか。もしや反抗期?

伊丹十三『「お葬式」日記』を読む。

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檸檬読書日記 蛇は足を飾り、黒澤明応援隊と、季節外れのクリスマス。 2月19日-2月25日

檸檬読書日記 蛇は足を飾り、黒澤明応援隊と、季節外れのクリスマス。 2月19日-2月25日

2月19日(月)

「花粉のやつが飛んでいる」

そう忌々しそうに言うから

「雨とか降って落ちるといいのにね」

と返したら

「そうすると、降ってる時はいいけど、止んだ後にそれが舞うんだよ」

「でも、たくさん降ってたくさん落ちたら、その分早く終わるんじゃないの?」

「いや、そういうことじゃないんだよなあ。これだから花粉症じゃないやつは…やれやれ」

と言われてしまった。そういうことじゃない

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檸檬読書日記 中原中也の幻が、夢で燃える少年に、雪のような数字が降る。 2月12日-2月18日

檸檬読書日記 中原中也の幻が、夢で燃える少年に、雪のような数字が降る。 2月12日-2月18日

2月12日(月)

危なかった。
2回ほど轢かれそうになった。基本的にぼんやりしてるからなあ。気をつけねば。

後、3回ほど対向の人と行く手が被って、もごもごっとなった。なんだろう、ぶつかりそうになる日なのかな。外に出るなということだろうか。大人しくしていろというお告げ?大人しく本を読んでいなさいという、それなら有難いお告げだけどなあ。(有難いのか?)

ということで、大人しく本読みます。

2月

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檸檬読書日記 川端康成で正気を捨て、カフカに満ちて、村上春樹に学ぶ。 2月5日-2月11日

檸檬読書日記 川端康成で正気を捨て、カフカに満ちて、村上春樹に学ぶ。 2月5日-2月11日

2月5日(月)

高原英理・編『川端康成異相短篇集』を読む。
「毛眼鏡の歌」を読み終わる。

きみ子は男の前からいなくなってしまった。愛情のように感じていた黒髪の屑を残して。
男は幻のきみ子を追い求めるように、その黒髪を思い出の場所に結び、歌を歌うのだった。

ある意味ホラーだ。
相変わらず綺麗さで、寧ろ磨きをかけて、分からなくさせようとしているが、よくよく考えると恐ろしく、正気に戻って想像してし

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檸檬読書日記 カフカは人形になって、夏目漱石はぽこりぽこりと、秋は蘇る。 1月29日-2月4日

檸檬読書日記 カフカは人形になって、夏目漱石はぽこりぽこりと、秋は蘇る。 1月29日-2月4日

1月29日(月)

ラリッサ・トゥーリー・文、レベッカ・グリーン・絵『人形からとどいた手紙 -ベルリンのカフカ』を読む。絵本。

作家のフランツ・カフカは、ある日人形をなくした女の子と出会う。
悲しむ女の子に、カフカは人形から手紙を預かっていると、何通かの手紙を渡すのだった。

この話、実際にあった出来事を元に、現代風にアレンジ(特に手紙の内容を)しているものらしい。
カフカといえば、不条理だの救

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檸檬読書日記 森見登美彦万歳、本棚隙間問題発生、南瓜ノ種地獄襲来。 1月23日-1月28日

檸檬読書日記 森見登美彦万歳、本棚隙間問題発生、南瓜ノ種地獄襲来。 1月23日-1月28日

1月23日(月)

森見登美彦の新作が出た!嬉しすぎる。
ずっと待ち望んでいて、漸く漸くです。
その上その新作が、ホームズのことを書いているとか…。もう最高ではないか、ありがとうございます。

森見さんの作品は、1冊と特集を残して殆ど読んでしまったから、新作と聞いて舞い上がっている。これで残りの1冊を心置きなく読める。むふふ。もう勝者の気分。(どういうことだ?)

だがしかしここで問題になってくる

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檸檬読書日記 川端康成は谷崎潤一郎と三島由紀夫の顔をして、太宰治は志賀直哉に構って欲しい。 1月15日-1月22日

檸檬読書日記 川端康成は谷崎潤一郎と三島由紀夫の顔をして、太宰治は志賀直哉に構って欲しい。 1月15日-1月22日

1月15日(月)

本屋に行って、先週買い忘れた『鉄道無常 内田百閒と宮脇俊三を読む』を購入。
ついでに、発売前から気になっていた、森田たま『石狩少女』を買う。パラッと少し拝見させてもらったら、結構良さそうだった。
あらすじから全体的に苦悩が多く辛そうだけれど、文学を愛した本読み少女の話らしいから、きっと良いに違いない。
後、表紙が素敵。

「鉄道無常」、正直単行本の表紙の方が好みで、少し残念感は

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檸檬読書日記 栞は足跡、本は繋がり、川端康成は乙女に変化(へんげ)する。 1月8日-1月14日

檸檬読書日記 栞は足跡、本は繋がり、川端康成は乙女に変化(へんげ)する。 1月8日-1月14日

1月8日(月)

本屋に行きたい、切実に。最近全然行けていない。行きたい。ジタバタ。
今週は絶対どこかで行ってやる。固く決意。

斎藤真理子『本の栞にぶら下がる』を読む。

韓国文学の翻訳家である著者が、韓国文学だけでなく、今まで読んできた本に関してのあれやこれやを書いたエッセイ。

あぁ、なんか分かる気がするなあ。

正直昔は、スピンが邪魔だなあと思っていたこともあった。でも今は、味わい深く感じ

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檸檬読書日記 6が始まり、初めは言葉から、終わりは幸田露伴で。 1月1日-1月7日

檸檬読書日記 6が始まり、初めは言葉から、終わりは幸田露伴で。 1月1日-1月7日

1月1日(月)

謹賀新年。
2024年が始まったー。今年も細々と頑張ります。

多和田葉子『言葉と歩く日記』を読み始める。

日本語とドイツ語を操る著者が、各地を旅しながら言葉と歩く日々を綴った日記。
1月1日から始まっていたから、折角だから日付に合わせて読んでいくことに。

へー。
来年、大晦日が近づいてきたら使ってみようかな。(とか言って、1ヶ月後にはもう忘れてそう)

なんだかこの本を読ん

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檸檬読書日記 和歌に溺れ、ゆうれい犬と散歩して、5が終わる。 12月25日-12月31日

檸檬読書日記 和歌に溺れ、ゆうれい犬と散歩して、5が終わる。 12月25日-12月31日

12月25日(月)

クリスマス!

きれー。真っ赤。クリスマスっぽい。

酒井順子『鉄道無常 内田百閒と宮脇俊三を読む』の文庫版が発売されているらしい。買わねば。

最近、毎日少しずつ読んでいる『ブレヒト全書簡』を読むのが楽しい。
1日3つ(3枚)までと決めているのだけれど、楽しくて先を読みたくて堪らない。でも我慢。まぁ、読めよ、という話なのだけれど、勿体なさもある。

ブレヒトの言葉のチョイス

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