マガジンのカバー画像

マグニフィセントなnoter様

218
心に響いた”マグニフィセント”な記事をまとめています。わたくしの独断と偏見で選出しております。不定期ではありますが紹介記事も書きたいなと思っております🐈
運営しているクリエイター

#エッセイ部門

マグニフィセントなnoter様📒総合受付案内所📒

マグニフィセントなnoter様📒総合受付案内所📒

ようそこいらっしゃいませ。

こちら、ネコぐらしの勉強暮らしpresents

マグニフィセントなnoter様
📒総合受付案内所📒
でございます🐈

『マグニフィセントなnoter様』とは?
文才や表現力にあふれる方が、noteの世界にはたくさんいらっしゃいます。

特に「これは皆に広めたい!」と心に響いたnoterさんをピックアップしているマガジン。

それが『マグニフィセントなnoter

もっとみる
最近、大事にしている文房具

最近、大事にしている文房具

 複雑な事を簡単に。それができる人たちの話は、本質というか、核というか、そういった類のものがしっかりあるので、短い時間でも理解できる。
 一方、僕は、考えながら書くことができる文章でも、見つけられない。
 文章を書く時の僕は古風だ。400字詰め原稿用紙1枚によく尖った鉛筆、消しゴムを持って机に座る。そして、今日こそは太宰治や三島由紀夫が、僕に憑依してくれますようにと祈るところから始まる。ここまでは

もっとみる
バス停で待っているだけではバスはとまってくれない。

バス停で待っているだけではバスはとまってくれない。

海外エピソードの定番に「日本とは違うバス(鉄道)事情」というジャンルがある。

ニュージーランド(オークランド)生活にももちろん独特のバス事情があるわけで、まずバス停で待っているだけではバスはとまってくれないのである。

じゃあ、どうすればいいのかと言えば、手を挙げてドライバーに合図をする。

迂闊にベンチで読書などしていると危険だ。乗りたいバスを逃してしまう。

合図の送り方にもコツがあって、バ

もっとみる
ムスメとめぐる冒険〜日本から南半球まで

ムスメとめぐる冒険〜日本から南半球まで

「周りに流されない自我と確固とした個性があって、いかにも海外で育った、グローバル・パーソンという感じがします」

ムスメの現在の社会的評価は、だいたいこんな感じだ。

16歳のムスメは、6歳の4月から14歳の1月まで南半球のニュージーランドで育った、いわゆる帰国子女である。

けれど、ムスメのもろもろの個性は彼女がニュージーランドに住む前からほとんど変わっておらず、つまり彼女はナチュラルボーンで周

もっとみる
【intro】 ある三十分の写真

【intro】 ある三十分の写真

私は、

街中のある一点に30分間立ち続け、録音をする。
その音から「言葉」を抽出し、文字に起こす。

ということをしています。

ある場所に立つ。そこでは人々が行き交っている。立ち続ける。

ある人が私の傍を通る。会話の一部の、文脈を失った言葉を私に聞かせ、遠ざかっていく。

こんな感じで、その場所に、ある言葉がぽつりと残される。

人の声以外にも、
駅構内のアナウンスや、広告宣伝車の音声、誰か

もっとみる
好きになるとは、嫌いになることだ

好きになるとは、嫌いになることだ

石を投げれば飲み屋に当たる。

そんな言い回しがしっくり来るのが中目黒という街だ。改札を一歩出れば、ありとあらゆる飲み屋が目に飛び込んでくる。立ち飲み屋でひとり生ビールをくいっと飲み干すくたびれたサラリーマン、おでんをつつきながら日本酒を味わう若い女性たち、はたまた暗がりのバーで肩を寄せ合いながらシェリー酒に口をつける大人のカップル。訪れる人々が皆思い思いの形でグラスを、もしくはおちょこを傾ける。

もっとみる

note創作大賞応募作品 エッセイ部門 小説家のエッセイ 認知の歪みと、置かれた場所で咲くという事

最近よく考える事だが、今の人生は自分の望んだ人生なのだろうか?

子供時代から、大人になったら小説家として大成し、歴史に自分の名を残す事を夢見て生きてきた。
夢が無くなった訳では無い。今でも、書店に自分の本が平積みされて、サイン会をし、ネットで話題になり、本屋大賞に選ばれて、国語の教科書に自分の小説が教材として載り、母校から名誉ある卒業生として呼ばれて講演をする・・・という一連の流れを夢見て、現実

もっとみる
友人の孤独を陽気な天秤にかける。

友人の孤独を陽気な天秤にかける。

久しぶりの休日に友人の仕事を手伝うことにした。集められたのは別の友人と私の計二名だ。大きな工場の大きな音がする機械の試験を兼ねたメンテナンスをするという。私はもちろん機械を操作するでもなく、その試験の行方をもう一人の友人と精一杯声を出し応援する係だった。

応援とはいえ、時に囁き、時に叫び、時に頷くなど多種多様なリアクションを全力で空気を読み集中しなければならない。今どき「応援に来てくれ」と言われ

もっとみる
ボクの「ヒゲ脱毛攻略法」

ボクの「ヒゲ脱毛攻略法」

「ヒゲ脱毛は痛いのですか?」と聞かれることが多い。が、よく考えてほしい。痛くない訳がなかろう。「新幹線ってやっぱ速いの?」と聞いているようなものである。愚問であるように感じてならない。

ではどのような痛みなのかといえば、僕がはじめて脱毛(医療脱毛)をするときにクリニックの若い女医からの説明をまるパクリで答えると、「輪ゴムではじいたような痛み」である。脱毛を経験したことのない君たち諸君からすれば、

もっとみる
濃

先日、友人との会話の中で、

「好きな漢字はなにか?」

というスレッドが立った。

一見、普段会話になってもおかしくないテーマだが、私にとって、実は一度も考えたことも話したこともないものだった。

こういう、各者の回答からちょっとした思慮と指向性が垣間見えるような問いが、たまらなく好きだというのに。

いけない。
いつものようにまた話が横道に逸れてしまいそうだ。

今日はこの「好きな漢字は?」と

もっとみる
素の自分で生きることは損なようで得

素の自分で生きることは損なようで得

生きていると何かしら、
自分を演じたり
空気を読んだ行動をしてしまう。

そんな
経験ありませんか。

私はよくあったんです。

そんな性格だと、
他人に不要に気を遣ってしまい
勝手に疲れてしまう。

人といることに
絶大な疲労感を感じ、
常に一人でいたい。

そんな私が、
素の本当の自分で生きた方が
結果的に楽なんだな
と感じた出来事があったので、

普段自分を偽っていて
それに少しでも疲れてい

もっとみる
パイレーツ・オブ・カリビアンごっこ

パイレーツ・オブ・カリビアンごっこ

ぴかぴかの1年生というのは、世知辛いその世界に揉まれていないから最強である。言わば世間知らず。昨年の阪神タイガースよりもサバンナのライオンよりも、何も知らない人間は強い。

僕が小学校へ入学したときもそうだった。ボクは強いんだ。ボクはジャック・スパロウになれる、と思い込んでいたのだ。

「ジャック・スパロウ」を5年ぶりくらいに聞いたという人もいるだろうから、ここで改めて説明すると、『パイレーツ・オ

もっとみる
蛙化現象から考える男女の恋愛論

蛙化現象から考える男女の恋愛論

吾輩は猫を被るニンゲンである。名前はぽん乃助という。

「蛙化現象」という言葉をご存知だろうか?

元々は心理学者が2004年の論文で名付けた用語であったようだが、2023年には流行語大賞の7位となるくらいに、ニンゲンたちの間では交わされている言葉であるようだ。

既に言葉の意味を知っている人も多いと思うが、一応解説すると、「元々好きだった相手の言動が気になって気持ちが冷める」という意味の言葉であ

もっとみる