ほしのあお

あお…会話が蛇行する、めんどくさがり屋の主婦/ オット…duolingoを10年継続中…

ほしのあお

あお…会話が蛇行する、めんどくさがり屋の主婦/ オット…duolingoを10年継続中のキングオブ根気/ ムスメ…ぶっちぎりマイペースな帰国子女/ じーじ…頑固職人/ ばーば…竹を割ったついでにかぐや姫も真っ二つ/ 弟…いろんなものを貰ってくる謎の人脈の持ち主/ 3世代6人家族

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【エッセイ】ムスメとめぐる冒険

「周りに流されない自我と確固とした個性があって、いかにも海外で育った、グローバル・パーソンという感じがします」 ムスメの現在の社会的評価は、だいたいこんな感じだ。 16歳のムスメは、6歳の4月から14歳の1月まで南半球のニュージーランドで育った、いわゆる帰国子女である。 けれど、ムスメのもろもろの個性は彼女がニュージーランドに住む前からほとんど変わっておらず、つまり彼女はナチュラルボーンで周りに流されない、個性の強い個体なのだ。 ひとことで言うとマイペース。 ムスメ

    • 【読書日記】結婚とわたし

      オットと結婚したとき、私の家事負担は激減した。 それまでは両親、弟、弟同様に育った従兄弟と私、成人5人分の家事を引き受けていたのが、結婚後はオットと私の2人分の家事になったのだから楽勝である。 しかも、私の家事歴は12歳から始まっているので、新婚だけど家事歴22年、成人した子どものいる親くらいの家事レベル。 さらにオットは一人暮らし歴10年超えで、家事全般をマスター済みだった。我が家は家事に関しては2馬力。家事のパワーカップルと言えるかもしれない。 オットの場合、義母

      • 知らない人が知らない人を救うこともある

        2005年。結婚をきっかけに、縁もゆかりもない土地(名古屋)に住むことになった。 2007年。ムスメが生まれて、気の合うママ友が3人できたし、それまでだって孤独でたまらないということはなかった。 それでも、生まれ育った松山が恋しくて恋しくてたまらなくなることはあった。 34年も住んだ場所だし、嫌いになって出てきたわけでもないし。 今思うと、子育てがキャパオーバー気味だったのだろう。 特に身体が。(高齢出産あるある…) ムスメが1歳を過ぎた頃に体調不良のピークを迎え

        • 【日記】哲学や禅問答なみに分からないので見積書を出させる

          5月某日。 ムスメのクラスメイトの中に、このゴールデンウィークを自主的に10連休にした猛者がいる。 昨年もムスメと同じクラスだったAちゃんで、個性とメンタルとじゃんけんがべらぼうに強い子だ。 クラスメイトたちは水曜日の時点で「あいつ、10連休にする気だな」と全員一致で予想していたらしい。 木曜日、10連休が確定した瞬間には「A、許すまじ」と言いながら、みんな爆笑していたという。 Aちゃんは、連休明けには言い訳することもなく、かと言って開き直ることもなく、あっけらかん

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        【エッセイ】ムスメとめぐる冒険

          【日記】異なる星の生き物を見るような目でおやつを食べる

          4月某日。 ムスメは遠足へ。2年生はキャンプ場でカレーを作って食べるらしい。 オットが「僕らの時代、高校に遠足なんてあったっけ?」と首を傾げている、その姿がビクターの犬っぽい。 私達は晩婚&高齢出産夫婦なので、ムスメとは干支が3周ほど違う。 そのため、子育てを始めた瞬間から、 「私達の時代と全然違う」と 「私達の時代から何も変わっていない」 に、繰り返し直面している。 最近はそこに、 「自分達の時にどうだったか思い出せない」 が加わった。さすがアラフィフ……。昨日の

          【日記】異なる星の生き物を見るような目でおやつを食べる

          今週の宿題はまだ終わっていない

          4月某日。 週に一度のオンライン英語のレッスンの日。(ムスメではなくて私の。) 先生は70代のKiwi(ニュージーランド人の愛称)男性。 ニュージーランドに住んでいたときにできた友人の友人だ。 ……あれ?先生は英国からニュージーランドに移住した人なので英国人か??? でも、人種に関係なく、ニュージーランドに暮らしている人をKiwiと呼ぶという、ニュージーランドらしい大らかなルールにのっとってKiwiということで。 ☆ オンラインで英語の勉強をしていると言うとみな

          今週の宿題はまだ終わっていない

          弟を罠にはめる

          4月某日。 衣替えをして、クローゼットの防虫剤と家のあちこちに気まぐれに置いてあるホウ酸団子を交換した。 嗚呼〜面倒くさい〜。特にホウ酸団子の方〜。 1年前の4月に何処と何処と何処に置いたかなんて覚えてな〜い。 ……というわけで、私のことだからだいたいこのへんに置いたであろうという場所にあたりをつけて、あった!あった!と古いホウ酸団子を回収していると、おや、これはイースターのチョコレート・エッグ・ハントに似ているなと思うのだった。(そんな良いものではない……) それ

          弟を罠にはめる

          春はあけぼのチキンタツタは季語ですか

          4月某日。 チキンタツタを食べる。 ニュージーランドから本帰国してから、毎年1回は食べることにしているのだ。なんとなく。 私たち一家は2022年の1月末に帰ってきたのだけれど、2022年、23年、そして24年と3年連続で4月中旬にチキンタツタが期間限定発売されているらしい。(Wikipedia情報) え、まだ3年なのか。じゃあ、季語にはなれないな。 (「テリたまバーガー」と「月見バーガー」はそろそろいける???) もちろんニュージーランドにもマクドナルドはあって、日本

          春はあけぼのチキンタツタは季語ですか

          これ以上1ミリだって近づけない

          4月某日 母娘で髪を切りに行く。 結婚前からお世話になっている美容師さんは私の面倒くさがり度を熟知しているので、 「どうします?」 「いつも通り。さっぱりさせてください」 という、まるで散髪屋に来たオッサンようなやり取りで事足りる。 しかし、アラフィフの私はともかく、花もはじらう女子高生(ムスメ)も同じやり取りなのは、いかがなものか……。 今回、ムスメの髪を修学旅行に合わせて短めにして貰った結果、母娘でほぼ同じ髪型になってしまった。 私とムスメの顔はもともとたいへん

          これ以上1ミリだって近づけない

          不意打ちで冷やし中華

          4月某日 我が家にはムスメから『お母さんの冷やし中華の呪い』と呼ばれている現象がある。 ……と言ってもそんな仰々しいものではなくて、私が冷やし中華を作るつもりで数日前から用意しておいた日がなぜか寒くなる、それだけのことなのだけれど。 まあ、寒い日の冷やし中華は冷やし中華としての本領を発揮しきれないので不憫ではある……。 そして、日本語より英語が優位なムスメは『〜の呪い』といった仰々しい日本語の響きに、日本が大好きな外国人のように萌えるのだ。 それでいて、ムスメの漢字

          不意打ちで冷やし中華

          勇気なのか無策なのか春の蚊

          4月某日 真夜中、ぷぅぅんと聞こえた気がしたけれど、気のせいだと思うことにして起きない。意地でも起きてやるもんか。 ぷぅぅん。 残念ながら気のせいではなかった。 仕方なく夫婦でしぶしぶ起きる。 私が蚊取り線香をつけ、オットが蚊を仕留めた。 見事な夫婦の共同作業だった。 ダディとマミィの奮闘ぶりにムスメも目を覚まし、蚊取り線香を見て「え、もうmosquito coilシーズン?」と嫌そうに言ってまた寝た。蚊取り線香という日本語、おぼえてね。 朝、家の中に蚊取り線香の残

          勇気なのか無策なのか春の蚊

          ロマンチックとかオシャレからとても遠い

          4月某日。 オットが突如として張り切り始め、ムスメにあれこれアドバイスを始めた。 突如として張り切るのはオットの特徴のひとつである。 「もう2年生なんだし、やりたいことだけじゃなくてやらないといけないこともやらなきゃ」とか 「リラックスしすぎじゃないかな?」とか 「息抜きの合間にやらないといけないことをやるんじゃ圧倒的に時間が足りなくなるよ」とか、途中から「おや?私へのアドバイスか?」と思う。 ムスメ(思春期)が明らかにムッとしていたので、オットがいなくなってから、 「

          ロマンチックとかオシャレからとても遠い

          わたしはもう小エビではありません

          4月某日。 始業式があって、ムスメは高校2年生になった。 日本の学校に通うようになって丸2年が過ぎたことになる。 初めて日本の学校に足を踏み入れた日に「うわあ、アニメで見た日本の学校と同じ!」と驚いていたのが懐かしい。 リアクションがまるで外国人。 小学1年生から中学2年生の1月末までニュージーランドで育ったムスメは、『センパイ』という日本語をニュージーランド人の友人と香港出身の友人に学んだ。 学校の机の『クソガキ』という落書きを見て「どういうswear word

          わたしはもう小エビではありません

          無節操と書いてコラボと読みたい

          4月某日。 なにか春休みらしいことをしておきたいという親の思惑とムスメのモンスターハンター熱の合わせ技で、USJに行くことにする。 モンスターハンターのコラボイベントとコラボレストランがあるらしい。 無節操と書いてコラボと読みたくなるくらい、世の中はコラボにあふれている。 その中でもUSJの無節操さはもはや天晴れというしかない。 12年前に家族で訪れた時には確かワンピースとコラボしていて、さすが集英社、ビジネスチャンスは逃がさないと思ったものだ。 今は名探偵コナンとコラ

          無節操と書いてコラボと読みたい

          ぜんまいを巻き直すごと来る四月

          南半球にある国は、北半球にある日本とは季節が反対である。 ……ということを頭では分かっていても、自ら体験してみないと、実感は難しいかもしれない。 かつてオットとムスメと3人で、ニュージーランドで暮らしていました。 (今は私の実家で私の両親と弟も一緒に、3世代6人家族で暮らしています。ちょっとサザエさん家っぽい。) ニュージーランドの4月は秋です。春の気配はもちろん、新年度の気配もありません。だってニュージーランドの新学年の始まりは2月だから。しかも、それは夏休み明け。クリ

          ぜんまいを巻き直すごと来る四月