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#238 「コロナ下でも伸びた企業」(日経新聞)を読んで

昨日3月8日の日経新聞朝刊5面の「コロナ下でも伸びた企業」という記事を読んでVUCAの時代に伸びる企業の共通点についてメモ。


1、どんな記事?

アパレルや観光など新型コロナウイルスで逆風が吹く業界にも、業績を伸ばす企業がある。その取り組みからは、いま生活者の求めるものが垣間見える。

として、以下の4つの企業について紹介しています。

☑️ アバンティ
 オーガニックコットンの服やタオルなどを企画販売する企業。
 緊急事態宣言で店を休む前、紙の通販カタログを急ぎ作成し手書きの手紙を添えて配った。2020年7月決算は増収増益。今期も勢いを持続

☑️ 星野リゾート
 近隣からの集客に力を入れ、地元文化を再発見したり自然の中で食事をしたりと、ユニークな企画を現場が次々と考案、夏には黒字経営に戻した。

☑️ オイシックス・ラ・大地
 消費者の健康志向等の需要を先取りし、物流施設の能力という制約がなければもっと売り上げは延ばせていた、という好調

☑️ ほぼ日
 顧客を元気づける企業という姿勢を改めて示したこともあり、当初は卸先の小売店の休業の影響を受けたが、まもなく増収に転じた。


2、4つの企業の共通点。

2つの共通点が見られる、としています。

1つ目が、普段から「顧客に寄り添う姿勢」が企業、従業員、顧客に浸透していること。

具体的には以下が紹介されています。

☑️ アバンティ
 価格は一般製品より高いが肌や環境に優しく、流行を追わず長く着られるのが特徴で、企業、社員、顧客が普段から価値観を共にしてきたことが、信頼と支持を生んだ。

☑️ ほぼ日
 企業のサイトに「いまよんで」というコーナーを特設し、料理、歌、宇宙論、哲学、医療などコロナ下でめいる人々の心を落ち着かせる過去のコンテンツを再掲する等の試みを重ね、顧客を元気づける企業という姿勢を改めて示した。


2つ目が、「フラットでオープンな企業風土」です。

具体的には以下が紹介されています。

☑️ 星野リゾート
 社長の提案案件も時に社員がひっくり返す。

☑️ オイシックス・ラ・大地
 高島社長は今も社員から「宏平さん」と呼ばれる。


3、まとめ

いかがでしたでしょうか?

VUCAな時代では、経営者やリーダーが正解を知っているわけではありません

むしろ、顧客との接点がある現場が最も敏感に変化を感じる存在です。

現場から情報が上がってくるか、その上がってきた情報に対して、経営者や管理職がどう反応するか、が重要な点です。

それら現場の情報に経営者や管理職が正しく反応し、顧客が触れる商品やサービスがアップデートされることで、顧客も自分たちの意向が反映された商品やサービスに共感を高め、店に行けない等の障害が発生しても、購入をしようとする、ということが分かります。

この循環をどこで断ち切ってしまう、あるいは、情報の鮮度や濃度が失われてしまうのか?

デジタル化、などと言いますが、ほとんどの購買行動は感情で決定され、それを追いかけるように理屈で納得するものです。

非接触、非対面、というコロナ下のキーワードを間違ってそのまま捉えると、途端に「顧客に寄り添う姿勢」が失われることにつながります。

また、現場と経営者の距離が近いこと、つまり「フラットな組織」が、そして、情報がきちんと扱われるという信頼感により情報を上げ続けようという気持ちを持てる「オープンな企業風土」が、必要でしょう。

こうして見てみると、コロナ下で業績を伸ばしている4社の共通点、

☑️「顧客に寄り添う姿勢」が、企業、従業員、顧客に浸透していること
☑️「フラットでオープンな企業風土」

は、VUCAな環境において、特に重要な点であることが分かります。


最後までお読みいただきありがとうございます。

記事のご紹介でしたが何か参考になるところがあれば嬉しいです。

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